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ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年05月09日

百三十一話 お題:懸隔(かけ離れる) 縛り:筆触(筆の使い方によって生まれる感じ)、生い立ち(成人するまでの過程や経歴)、合成(二つ以上のものを合わせて一つにすること)、投獄(牢や監獄に入れること)、用立てる(立て替える)

 ある男の話をしようと思う。

彼には素晴らしい絵画の才能があった。彼の一見荒々しいが描くものの特徴を確かに捉えた筆触に私は心を奪われたのだ。しかし彼の才能に反して、その人生は幸福とは言えないものだった。彼の生い立ちは悲惨なもので、薬物に依存した両親から保護されて児童養護施設に入所し、施設を出た後は仕事をしながら絵を描いていたのだが、中々その出来に見合った評価はされず、そのことで次第に追い詰められていった彼は化学的に合成された麻薬に手を出し、両親と同じように依存症になって逮捕、投獄された。私は彼の保釈金を用立てると、彼に、
「希望を捨てるな、きっと君が認められる日は来る、その時まで決して諦めるな」
 と言って励ました。彼は私に、
「あんた一体誰なんだよ。なんの得があって俺にここまでしてくれるんだよ」
 と言った。私は彼のことは全て知っている。それに保釈金程度惜しくもなんともない。私は彼と彼の作品を、どんな代価を払ってでも、ずっと、ずっとずっと鑑賞し続けたいのだ。

posted by ペン牛 at 12:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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