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2023年04月13日

少子化対策をするなら就職先まで考えるべき それは日本の未来を考えることである

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いろいろ気になってることがありましてね。
何かって言いますと、チグハグ社会なんですね。自民党の首脳部も、我々評論家とか知識人とかって言われる人たちも、統一的な考えがないんですね。日本は将来どうするかとか、社会をどうやったらいいのか、人間は何が幸福なのかっていう基本的な、それこそ我々が本当に真剣に考えて、時々集まっては議論しなきゃいけないことなんですね。それがなくて、ひとつひとつやってるもんですから。
お役所はもちろん縦割り行政ですから。縦割り行政は縦割り行政でしょうがないところもあるんですよね。だから縦割り行政をあんまり縦割りにならないようにするのが政治家であり我々なんですよね。ですからまあ深く反省はしてるんですけど。僕は一所懸命言ってるんですけどね、このひばりクラブなんかでも。

それをちょっと取り上げます。
少子化はまあすでにお話をしましたよね。
この少子化で、ずっとこのひばりクラブで僕が言ってたことをちょっと頭に思い浮かべて、今日は少子化と就職。これもすごくチグハグだと思ってるんですね。

着地点を議論しない

少子化対策はしているけれども、子供たちの就職先は考えていない。これチグハグですよね。
子供を増やせと。その子供たちが幸福な一生を送れるかどうかの社会なんてのは考えてないんですね。つまり、着地点を議論していないんですよね。
私がこの前、少子高齢化についていろいろシリーズをやりましたけど、いったい日本の人口はどのくらいがいい、いいっていうか、いいも悪いもないんですが、一応着地点をどういう風に考えるかという、これがやっぱり最初ですよね。

子供は高齢者のものではない

もう一つ私が気になってるのがね、人間を物のように考えてる人が多いんですよ。特に経済とか政治とかを考えてる人に多いんですね。科学者もいないことないんですけどね。
子供は高齢者のものではないと私は思うんですよ。例えば、高齢者が増え、子供が減ると、1人当たりの若者が支える高齢者の数が多くなって大変になる。だから子供を産めと。いやこれ一体何だと。高齢者の問題は高齢者の問題として解決すべきであり、子供が高齢者の世話をするために生まれてくるんじゃないんですよね。

そういう国の段階もあるんですよ。いろいろ、昔そういう社会学みたいなのを勉強した時に、非常に貧困の場合、非常に貧困な社会っていうのは、子供が自分の生計を助けてくれると思って産むと。だから子供の数っていうのは貧乏になると子供の数が多いっていう原因がいろいろ考えられるんですけども。その一つとして子供が自分の生計を助けてくれるっていう考えがあると。これは確かにそうですね。昔で生活が苦しい時とか。そういう時は、子供も生産に関与する。だけど今みたいに教育が盛んで、日本のように。いわゆる発展国、先進国はそういうことはありません。だけども日本の議論を見てますと、なんか子供を道具のように使ってるんですよ。「子供がいないと年金が維持できない。」関係ないだろうと。子供は子供のことをまず考えなきゃいけない。まあ3番目か5番目か10番目ぐらいに、子供が多い方が年金なんかも楽だからっていうのは、それはいいんですよ。逆になっちゃってる。

日本の産業は衰退している

それから日本の産業は衰退しているというか、むしろ今日のチグハグ社会の言い方ですと、日本の産業をわざと衰退するように向けているということですね。
例えば、これは衰退してもいいんですよ。別に少子化は問題ない。私なんかは少子化は問題ないと思ってるから。産業がある程度衰退してもしょうがない。だけども子供の就職先は確保しておかないといけないですよね。
今度東芝がいよいよ身売りするようで、外国の資本に買い取られたら嫌だなと思ってたんですけど、どうやら国内の資本に買い取られるようなんで、ちょっと安心してるんですけども。だけど東芝なんかで私が心配してるのは、東芝の株式の確か60%ぐらいがもう外資なんですよ。東芝っていうのは非常に日本には貢献した会社で、例えば東芝のランプ、東芝のモートルを始めとしてですね、重工業なんかでも非常に貢献して。日本の電力生産とかね。それからエネルギー生産にものすごく貢献したんですね。その一つにタービンなんかあるんですけど。蒸気タービンなんかは、多分東芝はもう、研究とか開発してないんじゃかと思うんですね。っていうのはあんまり儲からない仕事なんですよ。だけど日本の今まで大きな会社っていうのは、たとえ儲からなくても日本の国のためになれば、赤字にさえならなければやってくれたんですよね。ですから国産で発電所もできれば、いろんなものが作れたわけですね。ところが外資になりますと、例えばUSスチールとかそういう大きな会社が株主になってくれてもダメでしょうね。やっぱり日本の為ってことにはならないと思うんですが、それでも儲けが少なくても、これは必要な産業だっていうのをやってくれたわけですよね。

産業っていうのは儲かるだけで構成できないんで、やっぱり日本のためにっていうのがあってね。赤字にはならなければやってもいいということがなければやっぱりダメなんですよね。ところが東芝が蒸気タービンをやめるって事は、外資を導入してるからなんですね。外資が導入されるって事はどういうことかって言うと、株主総会はもちろんそうなんですが、普段の取締役会でも、例えばこれは日本のために必要だから多少その儲けは少ないけどもまあ赤字ではないんだから続けようっていうのは、役員、重役の意見が通らなくなっちゃうんですよ。それでとにかく短期的に儲かるものばかりってことで、やがて日本が大幅に衰退するんですね。
すでに東芝とかそういう重工業っていうのはどんどん衰退しておりまして、雇用数が減っておりますし、それから一時は非常に華やかだったNECとか富士通といった電子会社も、この30年間でだいたい半分ぐらいの従業員になっちゃってるんですね。

で今は政治家が盛んに環境とか温暖化とか。全然これ意味のないことなんですよ。意味のないことだけど、一所懸命言ってるので、ここでお聞きほとんどの人は、意味があると思うでしょうね。NHKを見てるから。ウソを見てますからね。
これは説得、なかなか難しいんですが。いずれにしても電気自動車なんて言ってますから。電気自動車ていうのはトヨタつぶしですからね、簡単に言えば。日本としてはものすごく大きいですよ。特に自動車会社っていうのは、自動車製造会社だけじゃなくて、鋳造、鍛造、ワイヤーハーネスっていう周辺がすごく多いですよね。それから修理工場とか販売工場とかいうのを中古市場とか見ればですね、関連産業がものすごく多いところなんですよ。ですからまあトヨタとかねホンダとかそういうのが衰退していったらもう大変ですよ。
日産がね、なんか変な人を会長にしたために、外国人を入れたためにね、変なことになりました。彼は犯罪人ですからね。犯罪人を弁護するわけにはいかないんですが、やっぱり外国的やり方なんですよ。

日本がなぜ繁栄してきたかと言ったら、やっぱり会社も日本のためにっていう意識があったから。従業員も会社のためとか国のためという意識があったから。これが下支えするんですね。
ボルト一つ締めるのも、製品の品質を一つ良くするのも、実は人間の心の問題なんですよね。
私もずっと製造とかそういうの担当してきましたけど、安全一つ見てもね、やはり人間のやることっていうのは心の問題なんですね。ですから少子化対策で、今、1年に80万人の出生者はもう大変だなんて言ってるんですけど、これを100万人以上にするんだって言ってるんですけど、私が今、日本の雇用数を計算すると、今生まれた子供達が20歳とか30ぐらいでいよいよ本当に就職する時は、日本には100万人の雇用はないんですよ。こういう国っていっぱいあるんですよね。例えばフィリピンなんかもそうですが、20%の人が外国に働きに行かないと国が成立しないと。こういうとこって多いんですよね。 日本に外国人が来てるのは、だいたいそうですよね。日本で賃金とか待遇とか悪いし国から離れてね、仕事するのも辛いけど、だけど、本国には勤め先がないからっていう人がやっぱ多いんですよ。そういうことになってしまうわけですね。

子供は私たちの命

で、この頃個人主義みたいのがいやに増えてですね、しかも社会を指導するような人たちが、「自分のことでいいよ」っていうようなこと言ってますんでね。これは本当は人間というのは違って、「他人のために生きていくもの」なんですけども、それは古いとかなんかね。古くないですよ全然。それはヨーロッパ文化が、文明がポンコツだっていうこと。そのヨーロッパ文明がポンコツなのは、戦争の数とか、貧困さとか、今まで侵略してきた戦争の数、それから人を支配して苦しめた数なんてすごい多いですから。そんな文明がいいはずないんですけども、どうもなんか文化人とかいう称する人たちはどうしてもヨーロッパコンプレックスありましてね。
僕なんかもヨーロッパのクラシック音楽好きなんですけどね。好きと同時にこういったクラシック音楽は、結局ヨーロッパの人たちが400年にわたってアジアの人たちを植民地にして、殺したり引っ叩いたりして得たお金で文化を発達したんで、文化は文化でいいんですけども、それと同時にやっぱりそういう歴史の背景っていうのもやっぱり意識しなきゃいけない。
我々の子供達っていうのはですね、自分に子供がいるかいないか全然違うんですよ。日本に1人の子供もいなかったら、日本人は働きませんよ。もちろん日本だけではないです。何とか市、例えば地方のなんとか市に子供が一人もいなかったら、その夫婦に子供がいるいないは関係なくですね、みんな生きる気力を失います。つまりこれは分かりにくいんですけどね。我々の体っていうのは祖先からできてますよね。だいたい1万年ぐらい日本にいて黒い髪の毛、背の高さ1m65とか、腸の長さとか腕の強さとか、そういうのは決まってくるわけですね。だから我々は祖先からの受けた命なんですけど、これはまあみんなそう思います。だけども私たちの子供とか孫は私たちと繋がってないような気がしますが、全くそうじゃありません。 我々の生きる気力、私たちの夢、希望、全部子供とか孫なんですね。自分のじゃなくて日本のなんですね。ですから子供たちの少子化のことを考えるのは非常に重要でですね。就職先もちゃんと我々が用意するようにしていかなきゃいけないし、100万人に増やすなら100万人なりの就職ですね、我々の子供たちが豊かにやれるということですよね。

まあちょっと今時間がないんで中途半端な表現になっちゃうんですけども、太陽光発電なんてのは日本の畑を失わせ、日本の太陽光を奪うんですよね。そのくらいのことはやっぱり理解して、太陽光発電を言うなら言うっていう風にしないとですね。
それからまあ大阪の海岸線のカジノなんていうのはですね、外資がカジノの会社をやって、日本人がそういうギャンブルに染まって、そしてお金は外国に行って、破綻は日本人が破綻するっていうそういう計画をね、大きな政党が支持してたりしますからね。どうにもなんないと。まさにチグハグ社会だなぁと思いますね。

少子化と就職、つまり子供を増やすなら就職先も同時に用意しとかないといけない。その就職先っていうのは外資みたいに、とにかく奴隷みたいに働かせるというとこじゃなくて、やっぱり日本のこれから将来働く子供たちや自分たちが日本に貢献してんだっていうプライドを持てるようなね、そういう会社をやっぱり育っていくという必要があると思います。

武田邦彦 ヒバリクラブ
チグハグ社会(1)「少子化と就職」 令和5年4月1日
https://youtu.be/o28QDXEL4rE


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