2023年02月06日
学問の自由を奪うのは
日本では今、学問の自由がほとんどないんですね。
これは姑息な方法で、学問の自由を制限しているんであって、表面上は学問の自由はあるんですよ。大学の先生はどういう研究を選んでもいいということになってますが、しかし現実的には文部省が全部の金を握っておりますので、そのお金を、お前そんな研究するなら出さないよということで、学問の自由が奪われているわけですね。
学問の自由が奪われるって事は、多くの方はご存じないかもしれませんが。
日本の文化、技術、科学、思想、もしかして美術とか芸術も含めて、全部衰退します。
人間っていうのは、自由な心で学問をするんであって、制限された中で、学問っていうのはそんなにできないんですよ。いろんな事情がありましてね。それにはね。
ということで、学問の自由が1990年代に大きく後退したんですね。
それまで研究費をばらまいてた。ばらまいてたわけじゃないんですけども、大学の先生なんかに均等割で渡したりしてました。そうすると、1万人ぐらい大学の先生がいますと、まあ10人ぐらいは非常に変なんですよ。100人ぐらいはまあまあ変なんですね。ですからまあ、人間のやることですからね。100%うまくいくってことないんですよ。
失業率だって2%って言っても2%ぐらいの人は働かなくてもいい、もしくは働きたくないという人はいるんです。ですから、標準的なものを進める時には、あまり例外に気を取られちゃいけないんですね。
ところがこの例外を叩いたのがメディア、マスコミですね。考えてみますと、19世紀ぐらいから。マスコミを作ったということが、人類の退歩っていうか、進歩を妨げたでしょうね。
この場合もそうですが、必ずこういうことになりますと、本当に研究費とはどういうものじゃなくちゃなきゃいけないのか。学問の自由を守るためには、研究費の配分なんかをどう考えなきゃいけないのかなんて議論は、マスコミは一切しないんですね。マスコミはただ大衆が喜ぶことを行動するだけなんですよ。それがしかし現実的には力を持っちゃうんですね。
例えばこの時はどういう報道がなされたかっていうと、日本の大学の先生全部の行状を調べると、中に変な先生がいるんですよ。例えば、この時に問題になったのが、教授室の中に畳の部屋を作りまして、その畳の部屋でお酒をお燗して、飲んでる先生がいたわけですよ。
まあ、いる可能性がありますよね。別に教授室の中は、どうしなきゃいけないってことないんで、あそこに畳を2畳ぐらい敷いて、小さな机置いて、ポットみたいの置いて、お酒をお燗して飲む先生なんかもいますよね。
そういうのだけを10例ぐらい集めてじゃんじゃん報道したり、本を書いたりしたんですよ。
こんな先生がいる。この人たちに国税を渡せるか。いつもこういう話になっちゃうんですね。
人間の劣情に、なんて言うかな、訴えるって言うんですかね。そういうことをやりました。
で、もちろん大学の先生のまあ10%か20%ぐらい、あんまり真剣に研究されてないと思います。それは人間っていうのは、まあそんなものなんですね。
一所懸命に研究する人もいるし。それがまあ、よく262の原理って言うじゃないですか。10人いたら2名がしっかりしてる。6名はまあまあ。2名が脱落と、こういう風になるんですね。
これはサラリーマンの世界であれ、世の中であれ、大学の先生であれ、同じなんですよ。
で、2名が一生懸命やって成果を上げる。6名の先生は可もなく不可もなく。大学の先生らしく真面目な顔をして、行動もほとんど真面目ですよ。大学の先生は。
それから2名ぐらいは、お酒飲んだりなんかしてると。こういうことになるわけですね。
それからまれに、こういう時は大学の先生の不倫なんかもずいぶん騒がれましてね。私なんかのちょっと関係してる東大の先生も、ちょっとした不倫で、どっかの週刊誌でやられましたね。
マスコミっていうのはこういうことになると、もう根掘り葉掘りやりますからね。
大学の先生も何万人もいるんで、その中にはいろんな人がいるんですよね。それを根掘り葉掘りやって、それをあたかも大学の先生の代表のように行動して騒ぐ。
目的はあって。自分が稼ぐお金のために、日本をダメにしないでくれって言うんですね。
ところが大学の先生が、じゃあお金もらわなくて研究したらいいじゃないかってなりますけども、今は論文数がないと、助教授から教授に上がらないんですよ。助教授にもなれないんですね。したがって研究費が途絶えるって事は、助教授のままってことになるんでね。
そこはもう、しょうがないから、心の悪い先生は、今度は偽りの研究計画を作って金をもらう。これこういう偉い先生いっぱい知ってるんですよ、僕ね。まあだけど個人だからちょっと。
それから、その先生が元々そういう研究をされるつもりであったけれども、研究の途中でどうもこれダメだって方向転換することがありますからね。あまり人を非難するっていうのは僕はしたくない。だけどそういうことはいくらでもあった。
アメリカなんかでは少し状態が違って、大学の研究といえども、教授が研究員を雇ってやらせるっていう場合が多いんですね。日本はそんなお金がないんで、学生に研究をやらせる。しかしこれは非常にある意味じゃ良くて、学生もそういう真剣な研究をやるって事によって育ちますんでね。
これも、もう少しじっくりと考えてみなきゃいけない。アメリカの方式がいいか、日本の方式がいいか。
私はアメリカに文部省のいろんな金で3、4回大学の研究とか、大学の教育の調査を行ったことありますが、国民性も違うし就職先も違うし、それから文化とか文明自体の考え方も違うんで、アメリカはこうやってますから日本がこうやるっていうのはあまり良くないんですね。
で、結局そのバラマキじゃなくて、選択と集中とか言い出した。選択と集中とは、誰かが選択しなきゃいけないんですけども、研究の選択をするってことはできないんですよ。
僕もずいぶん長い間、審査っていうのをやってきたんですよね。そういう研究者の審査。私日本で、どの研究が見込みがあるか分かりませんね。見込みがある研究が分かるんだったらすぐノーベル賞が取れるんですよ。簡単に言えば。
研究は見込みがないんですよ。勘とか運。それが支配するわけで。こうやったらこうなるなんてことが最初から分かるんだったら。研究っていうのは自分の頭にないものを作っていくわけですから。
ですからいつも話をするんですが。飛行機が空を飛ぶかどうかってことについて。
飛行機を飛ばしたのはライト兄弟なんですが、その10年ぐらい前というか5年ぐらい前だと思うんですけ、ケルビンっていう非常に有名な学者が、空気より重たいものが空を飛ぶはずはないと。例外的に風船みたいのがあるだけで、必ずしも一般論ではないんだと。だから大量輸送手段なんかとてもそういうものはできないんだって言った5年か10年後に、ライト兄弟が飛行機を飛ばす。
これは技術ですけど、これのもっと分かんない奴が学問なわけですよ。だから学問を審査するっていう自体がもう間違ってるんです。
やれるとしたら、ある程度お金を均等に分けて、それで皆さんに研究をやっていただいて、芽が出てきたらそこで見るっていうのはできるんですね。
それは目が出てきたらってことなんで、大学の研究っていうか、もうそれは企業に任せといて、大学の研究をできるだけオープンにしといてね。今でもオープンになってますよ。学会で発表されますしね。論文は出ますから。そういう状態でオープンにしておいて、その大学の研究を企業の方がご覧になって、そしてこれは有望だなと思ったらそれを企業がやるっていうのが正しいんですね。
1990年というか1970年ぐらいまではそうだったんですよ。その方法が一番良かったんですが。アメリカが評価方式なんです。アメリカは文部省がないんで。
まあそういうことも必要かもしれないんですが、アメリカが評価方式なんで、研究評価っていうのはですね、それそういう専門家みたいのが投資をして、また悪さをしたわけですね。本当に汚い世界。しかしその問題は、それによって学問の自由がなくなった。ものすごく簡単に言うと、日本には本当の先生がいなくなっちゃったんですよ。
それからもっとひどいのもありました。大学は文化系を全部やめろなんてですね。文化系は何の役に立つんだ。あなたはね、人間というのは、お金だけで生きてるんですかって言いたくなっちゃうんですね。その当時お金さえあればいいっていう、そういうのが日本で本格的になってきたわけですね、1990年ぐらいから。だから日本はお金を失ったんですけどね、逆に。
それで景気が悪くなり、消費税なんかをお役所が取るようになって。お役所っていうのは、普通には一般の人よりかビジネス能力ないですからね。だからどんどんどんどん日本は損失していくと。今そういうことになるわけですね。 もう一つの問題は、こういったお金によって実質的な学問の自由を奪うという、非常に姑息な方法によって憲法の保障する自由を奪ってるわけですね。
まあこういうことに対してもちろん、その現況になったのがマスコミですから、マスコミはそういうことに対して批判をしない。
武田邦彦 ヒバリクラブ
日本と科学(27)「憲法無視 学問の自由(日本が低落する一原因)」令和5年1月27日
https://youtu.be/yyxrHapxb_s
◆PR◆芸術的なパフェがメディアで話題のDEL'IMMO(デリーモ)のチョコレートをお取り寄せ
イメージ/店舗のみでの提供品
その芸術的に美しいパフェがメディアで話題。シェフパティシエのスイーツレシピ本や、YouTubeチャンネル、SNS発信も大好評のDEL'IMMO(デリーモ)。
個人的には、とても社員想いな気持ちが伝わるSNSが好きです。
今年のバレンタインやホワイトデーに、そんな今、旬のお店のスイーツはいかがでしょうか。
【DEL'IMMO(デリーモ)】公式オンラインショップ
新規会員登録で500ポイントのプレゼントがあります。今年のバレンタインは、お得に。
2023バレンタイン特集ページ
ショコラアソート4
1,728円
ショコラパフューム6
2,592円
ショコラアソート6
2,376円
【DEL'IMMO(デリーモ)】公式オンラインショップ
価格:1,540円 |
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11853134
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック