神田川は、男側の歌だった。
洗い髪が芯まで冷えて待たされたのは、男だった。
そりゃ、女の方が長湯なのが普通だものねぇ・・・
女視点の歌だと思っている人が殆どではないだろうか?
「
さて、「神田川」の話に戻ると、神田川の歌詞の中で、
『若かったあの頃、何も怖くなかった。ただあなたの優しさが怖かった。』
と言う有名なフレーズがある。
このフレーズの前半「若かったあの頃、何も怖くなかった。」は、まぁ良い、誰でもすんなり理解できるというか共感できる。
問題は「ただあなたの優しさが怖かった。」の部分だ。
この部分は多くの方がどういう意味だろうと思ったに違いない。
私はこれまでずーっと、
「幸せだけれども、若い2人はいつまでこの幸せが続くのか、それがを考えると怖い」
なんじゃないかと勝手に解釈していた。
ところが、実際は全く異なっていた。
「神田川」の作詞は、喜田条忠氏で文化放送の放送作家だったそうだ。
学生時代の経験をベースに「神田川」の作詞をしたそうである。
当時、学生紛争のさなか若い人間の多くは「世界を変えるんだ」と強い意識を持ち、学生紛争に参加していたが、疲れてアパートに帰ると恋人が黙って夕食を作ってくれている。
ふと、教員免許でもとって静かに二人で暮らそうかなと頭をよぎることがあり、自分の信念がグラつきそうになる恋人の優しさが唯一怖かったそうだ。
これが「ただあなたの優しさが怖かった。」の意味である。
これを知って長い間の疑問が氷解したと同時に驚いたのは、この「神田川」の歌詞は女性から見た視点ではなく、男性の視点からの歌詞であることだ。
これまでこの歌詞の主人公は女性だっと思っていた。
改めて歌を聴くと、確かに歌詞の主人公が女性と断言できる部分はない。
出だしの
「あなたはもう忘れたかしら、赤い手ぬぐいマフラーにして〜♪」
からしてすっかり女性が昔を回想し語りかけていると信じて疑わなかった。
しかし、喜田条忠氏のコメント通りならば、回想して語りかけているのは男性の方だ。
「ただあなたの優しさが怖かった。」と回想しているのは男性なのだから。
歌詞の中の銭湯の外で待たされていたのは男性の方だったのか!?
それでも、全体の印象や言葉から女性目線の歌詞と捉えるのが自然気がする。
おそらく、作詞した喜田条忠氏は、ストレートに男性の視線で歌詞を書くのではなく、上手く女性視線に置き換えたのではないかと思えてくる。
さて、「かぐや姫」はNHKの紅白歌合戦にこの「神田川」で選出されたが辞退している。
理由は2番の歌詞に「クレパス」という商品名がでてくるので、これをクレヨンに変更して欲しいというNHK側の意向を拒否したためである。
」
http://takanari.cocolog-nifty.com/eng_dly/2011/03/30-5e18.html
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