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2024年02月26日

ステキなおじ様物語「コンビニの癒し」

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・素敵なおじさまの必須アイテム:ビニール傘
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・ペンネーム:よよ

・出会った年齢:19
                  
         
 出会い

コンビニの常連さん
これは私が大学生で、コンビニでアルバイトをしていた時の話です。
当時私は夕方から夜にかけて毎週決まった曜日に働いていました。

同じシフトで働いていると、繰り返し来店してくださる常連さんのことは覚えてきます。

その中でも、そのすてきな男性はいつもレジでにこやかに「ありがとう」と言ってくださるのでよく覚えていました。

夕方から夜は大抵お仕事帰りの人が多いので、皆さん疲れが溜まっているようでブスッとしたり、横柄な態度の人も少なくないのです。

しかし、その人はいつでも「お願いします」とニコっと商品を持ってきてくださるので嬉しかったです。

雨の襲来
そんなある日、あと数分で勤務を上がれるぞ、という時間に急に雨が降り出した日がありました。

あいにくその日は天気予報を見ておらず、傘を持ってきていませんでした。

雨の中走ってもいいけれど、家は近所ではないし、服は濡れるしどうしようか…と迷っていた時です。

いつもの常連さんが来店され、そわそわしている私に気づいたのか、「何かあったの?」と声をかけてくれたのです。

お客様に雨が降っているのに傘がなくて困っている、など些末なことを話すべきなのか迷いましたが、雨足が強くなっているところを見てつい「傘が…」と口に出してしまいました。

お助けが
すると、その男性は無言で車に戻ってしまいました。
何か気に障っただろうか、と考えていると、なんと傘を持ってきてくださったのです。

「まだ使ってないからあげるよ」とまだビニールから出してもいない新品の傘を渡してくださり、いつものようににこっとしてくれました。

おかげで私は雨に打たれずに無事帰ることができました。

その後
やさしい人
その後もその男性は相変わらず優しくしてくださいました。

同じように天気予報をろくに見る時間もなく走ってきては雨に降られる私に傘をくださったり、朝から長時間働いて疲れてしまった時には「お疲れさま」と一声かけてくれました。

いつの間にか私は、この男性に癒されるようになっていました。
バイト中にむしゃくしゃすることがあっても、この人が「ありがとう」とにこっとしてくれるととても癒されて「また頑張ろう」と思いました。

決まった時間に来られることはなかったので、今日はそろそろ来るだろうか、雨が降っているから傘を返そうか、などそのお客様が来るのを心待ちにしていました。

今はもうコンビニのバイトはやめてしまったのですが、その人が一番私の中ですてきな人でした。"

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