「人と比べなくていいんだよ」
最近よく耳にする言葉ですが
ワタシはこの言葉に危機感を感じています。
落ち込んでいる人や
自信が持てない人を見ると
ついついそう言ってしまいたくなる人も
おられるかも知れません。
落ち込んでいる人は
「人と比べなくていい」
と言ってもらえると
楽な気持ちになったり
視点が変わって感情が変わり、
前進する力が湧いてくるような
場合もあると思います。
しかしこのアドバイスは本当に
相手のためになっているのでしょうか?
相手の本当の問題は何でしょうか?
人によってはこのアドバイスを
もらって都合よく解釈し、
結果的に自分を甘やかすことになる
かもしれませんし、
場合によっては
その人の依存体質を助長するような
結果にもなりかねません。
アドバイスをする人は
ここを理解した上で行う必要が
あると思っています。
「自分を甘やかすこと」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^
と
「自分を大切にすること」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
は全く違います。
自分を甘やかす人は
落ち込むことにエネルギーを注ぎ、
自分を変化させようとすることに
エネルギーを使わず、
ずっと同じ場所に居続けます。
自己否定して落ち込んでいると
楽なんですね。
結局自分を変化させる必要がないので。
反対に
自分を大切にして生きている人は
自分の可能性や力や
人生そのものを信頼しているので、
自分を甘やかし楽な方へ逃すことを
良しとしません。
「自分を信じてあげない」ということは
「自分を大切にしていないこと」になるからです。
では
「人と比べなくていい」の本質はなにか?
それは
=============================
「人と比べて、出来ていない自分を
否定しなくていいんだよ。」
=============================
ということ。
つまり人と比べることが
問題なのではなく、その後に起きる
「自己否定」が問題なのです。
アドバイスをする人は
比べていることをやめさせるのではなく、
その後に起きている
相手が無意識で持っている「自己否定」の
パターンに適切なアプローチをし、
そこを改善できる確かな技術を持つ
必要があるのではないでしょうか
とワタシは思っています。
ワタシ達は「「相対性」の社会」で
生かされていますので
他人と比べずに現実社会を
生きていくなんて不可能です。
「人と比べずに自分らしく生きていく」
それはただの現実逃避でしかありません。
もし自分の欲しい成果や
理想の未来があるのであれば
積極的に他人と比べる必要があります。
他人と比べて出来てない部分があるなんて、
当たり前のことではないでしょうか?
だからこそそこで
「出来てないからダメだ・・・」
と出来ていない自分に対して
自己否定するのではなく、
「確かにあの人と
比べると出来ていないよね。
じゃあどうやったらあの人みたいに
出来るようになるんだろうか?」
と考えていくのです。
ただ落ち込んでいるだけの人と
全く違うというのがお分かり頂けると思います。
この辺を理解せずに
「人と比べなくていいんだよ」
なんて言ってしまうのは
相手の成長の可能性の芽を摘んでしまう
ことにもなりかねません。
特に
コーチ、カウンセラー、セラピストといった
他人の人生にダイレクトに関わる人達は
気をつけたいですよね。
クライアントがいつまで経っても
自立出来なくなってしまいますので。
ちなみにですが、
他人と比べて落ち込む時は
「自分の短所」と「他人の長所」を
比べている場合がほとんどですね。
===========================
相手の長所はこれまで
「その人が磨き上げてきた部分」です。
自分の短所はこれまで
「自分が磨き上げていない部分」です。
===========================
そりゃすぐには敵わんでしょう。
ということは
そもそもそこで落ち込むこと自体が
変な話ですよね?
あらら
今日は文章がちょっと厳しい感じに
なってしまいましたね。
自分を甘やかすのではなく
自分を大切にして生きている人達が
増えていくと嬉しいです。
自分で自分を幸せにすることが出来る人がね♡
世の中には様々な問題がありますが
元を辿って行くと、ほぼ全てが
「欠落感」や「劣等感」からくる
「自己否定」であるような気がしています。
自分で自分を幸せに出来る人で
溢れる世の中になれば、きっと現代の
様々な課題が解決されていきますね。
最後にまとめますと
元々成長する意欲がある人は
わざわざ他人と比べるまでもありませんが、
前進する力が弱い人は
むしろ自分と他人を比べて
比較結果を後ろ向きに捉えるのではなく
己の成長の糧とすべきとワタシは思います。
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