アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2020年11月11日

モンスター登場は人間創生の原点を説く性典である

さて、今回はCCB最大の珍曲、モンスター登場の考察いってみましょう。
(筒美京平氏全く関係ありませんがw)


CCBが人気絶頂のピークを迎え、世間でも大物として人気が定着してきた頃に出したアルバム「冒険のススメ」に収録された1曲です。
もう髪の色なんて黒だろうが白だろうが無かろうが、CCBの人気は当面衰える事はなかったであろうと見越した時期の、安定売り上げを見込む中での思い切ったリリースでした。

三宅島で撮影された奇抜な衣装に身を包んだ個性全開メンバーのジャケットに「冒険のススメ」なんていう、当時は耳に新しかった変なタイトル。
相当奇をてらったアルバムなんだろうなと当時の女子高生すら思ったあのアルバムの中でも、一際異彩を放っているのが「モンスター登場」でした。
(プライベートマッスルなんかも相当変ですが)


このモンスター登場という曲、作曲した笠浩二さん本人が全く気に入っていないという噂がありますが、あれは意外と本音の様です。
気に入っていないというか、むしろ「嫌い」なんだそうでw(←確かな筋からの情報です)

笠さんの曲とイメージに影響を多大な与える事を承知の上で依頼を受けた作詞者の関口誠人さんの感性で、あのような歌詞に表現されてしまったのかと思うと、笠さんの気持ちもわからなくもない。
名曲なんですけどね。迷曲というか珍曲ですが。


曲調自体はスタンダードなロック調。
シンプルな8ビートの中に、エンジン音などの効果音を多用したり、イントロ部にはピアノと生ブラスを取り入れたりと、技巧的な中に野生っぽさを垣間見せるなかなかの凝り具合。

でもドラムは簡単過ぎる程簡単なので、ライブでは思いっきり元気に叩くけどそれほど個性は出していない感じがしましたね。
とにかく歌詞のインパクトが凄すぎるので。


1986年の「冒険のススメ」ツアーでは、セットリストでは2曲目というなかなか重要な役どころでした。
オープニングのRomanticが止まらないの後、そのままの流れでモンスター登場の効果音につなげていく演出は見事でした。

渡辺英樹さんの「ウェルカム、モンスター!」の掛け声で、モンスター登場のイントロに入ります。
ワクワクさせられるあの演出はまるでジュラシックパークを彷彿させるテーマパーク的な華やかさで、これから始まるエンターティメントに期待に胸を膨らませながらステージを見入っていたことを覚えています。
(まだその頃ジュラシックパークは製作されていませんけどね)


さて、この歌詞ですが、当時の女子中高生達には相当に衝撃でした。


♪見た目は少年 心はモンスター

この歌詞では当然、歌っているリュウ君の事を想像するのが普通かと思います。

当時、笠さんは奥手な童貞キャラを前面的に出すという非常にあざとい演出をされていましたから、この「見た目は少年、心はモンスター」って? えっあのカワイイリュウくんが本当は???
・・・みたいな思春期女子の下世話な好奇心掻き立てるような表現で見事に皆釣られていました。
見た目は子供、頭脳は大人な江戸川コナン君のようなあざとカワイさです。


♪気を付けてね 嵐さ今夜は 僕が変わる 宇宙で君を食べちゃうぞ

このフレーズは見事です。
この短いフレーズにこの曲の核心を綺麗に収めてあります。

作詞家・関口誠人の言葉の選び方は天性のものを感じます。
松本隆氏ではおそらく、この遠慮のない表現は躊躇されるのでは?と思ってしまいますね。

常日頃から関口さんが笠さんをイジメ可愛がっている情景が目に浮かぶ様ですね。
そしてこの歌詞に反発心を持つ笠さん、でも結局音源化してしまうんですよね。

自分に何が求められているのか、仕事としてこのエキセントリックなキャラをどう演じるのか。
そこで見事、周囲の期待に応えてしまう。
これが笠浩二さんなのですよ。
笠さんのこの気質がなけれは、CCBは社会的に日の目を見る事もなかったでしょう。


♪電話ではいつものようにはしゃぐけど 君の写真でエッチになりそうさ

クリーンイメージな笠さんに敢えてダーティな二面性を植え付ける作詞家・関口誠人氏。
なんという卑怯さw

純真・純朴・純情・奥手なイメージで売ってるリュウ君に嫉妬心でも抱いていたのでしょうか。
不純・性欲・好色・色情なイメージで売ってるゴム君にとって、自分にはないリュウ君の輝きがまぶしかったのでしょう。
うん、きっとそうだ。そうに違いないw
(実は意外と関口さんも奥手で純情気質なんですけどね)


電話でいつものようにはしゃぐ笠さんは目に浮かぶ様ですが、その後、電話を切ってからの笠さんは一体何を思いどう豹変するのか?
写真? エッチ?

作詞家・関口誠人はどこまでも天才です。
簡単な単語だけ出して、あとは知らん顔です。
ここから先はお前ら自分で考えろってか、はい分かりました。勝手に想像させて頂きます。
・・・そうやって純心な女子中高生達はどんどん妄想を膨らませていくのですね。

勿論これは当然計算されつくした関口誠人氏の巧妙な仕掛けです。
ゴム君の手中で泳がされた女子中高生達は、段々とこのモンスター登場の罠に嵌って墜ちていくのです。
作詞作業さぞかし楽しかった事かと思います。

勝手に想像される対象が笠浩二さんであろうことも勿論計算済みです
リュウ君だとはどこにも書いてないのに、おそらく大半の人はリュウ君を想像するでしょう。
笠さんは相当イヤだったでしょうね。この曲嫌いなのも当然だと思います。


♪手遅れだよ レーザービームで おやすみして 宇宙で君を食べちゃうぞ

はい、手遅れです。
ここまで来たらもう手遅れです。大人しくゴム君の餌食になって下さい。
(もう気が付きましたね?惑わされてはいけません。リュウ君ではなく首謀者はゴム君なのです)

「レーザービーム」「宇宙」このあたりの言葉の選び方にも統一性があって、一貫した世界観を演出しています。
日常の一コマの物語なのに、もはやSFですからね。

でもSFの世界ぐらいに比喩しないと、相当イヤらしい描写になりかねません。
一つ一つのアイテムは具体的だけど、これでもかなりボカした表現なのですよ。
全米が泣くぐらいのスペースファンタジックエキサイティングアドベンチャーにでもしないと相当生々しいです。

そう、このモンスター登場だけではなく、アルバム「冒険のススメ」のコンセプト自体がこんな感じだったのではないかなぁと思います。
他のアルバムに比べて景気の良い派手で元気な曲が多く収録されていますからね。
このアルバムの作詞者の比率としては関口さんが多いので、このアルバム全体の影のプロデューサーだったのではないかとすら思えてなりません。


さてこの曲、2番が終わるとサビの繰り返し部分はゴム君の必死過ぎる言い訳のオンパレードです。
純粋なリュウ君のイメージをぶち壊そうと企んだゴム君の陰謀がバレて本性を表し、この後は必死の言い訳が続きます。


♪正義の味方 恋におちたら 事件が起きても ベッドの中だよ

まずは正義の味方を貶めます
どんなヒーローだって恋愛に走ったら事件なんかよりもアッチの方がイイですよねーそうだよねーそう思いませんか皆さん?

と、何の関係もない正義の味方を引き合いに出して、その奥に秘めた性的な人間性を暴露し始めます。
どんなに真面目ぶったって、所詮人間なんてみんなエロなんだぜ! って必死で声高々に主張を始めます。


♪9時のドラマ カッコイイ主人公 抱き合ってばかり 次に続くよ

そして次にイケメン俳優のイメージを貶めます。
昔の月9とかですかね? イケメン俳優なんてラブシーンばっかやってんじゃん、そればっかじゃんと主張が続きます。
これはあきらかに嫉妬です。断言します。(関口さんごめんなさいw)


♪神様もきっとこんな夜には 雲に隠れていいことしてるよ

言い訳は段々とエスカレートし、ついには神の領域にまで及びます。
何と罰当たりな事でしょう!

でも日本神話もギリシャ神話も、性的描写なしには語れない事もまた事実。
人間の原点や本質にまで遡って言い訳を始めます。
アダムとイブや、イザナギイザナミの様に、こんな行為がなかったら人類そのものが誕生しなかったんだなどと、裏には壮大なスケールのテーマが隠されていたりするのです。
「宇宙」で君を食べちゃうぞ、の宇宙とは壮大な真理であり創生であり哲学なのです。ホントかよ。


♪君のママだってパパと大昔 そんな事したら君が生まれた

最後は、誰もが見たくない聞きたくないタブーを出してきます。
絶対やってはいけない反則技です。

認めざるを得ない現実を容赦なく純心な女子中高生達に突きつけます。
わーそれだけは知りたくないヤメテーーー!!!
と阿鼻叫喚の中、この曲最後は突然プツッと終わります。

まるで言いたい事だけ言って突然逃げた様です。
何の意見も反論も一切言えません。
最後の最後までどこまでも卑怯な構成ですね。

アルバムの次の曲がI LOVE YOUってところも計算ですねきっと。
渡辺英樹さんの甘い声で♪I LOVE YOU〜と始まるのも相当卑怯だと思います。

有無を言わせない雰囲気に無理矢理もっていっちゃうこの構成。
つい先ほどまでの毎度おさわがせします的なエロ賑やかさからいきなり正統派ラブソングもってくるとか本当に卑怯です。

いや、参った。
関口誠人さん、あなたは凄いです。完敗です。乾杯 乾杯 完敗〜♪


この「冒険のススメ」というアルバム、曲順や構成にも相当拘っているかと思います。
全盛期のアルバムには、いろいろ隠れた仕掛けが施されているのですね。
いつかアルバム全体を通した感想なんかも書いてみたいと思います。
検索
<< 2020年11月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
最新記事
カテゴリーアーカイブ
最新コメント
ごあいさつ by northern70jp (11/10)
ごあいさつ by YOSHI (10/17)
ごあいさつ by northern70jp (10/06)
ごあいさつ by northern70jp (10/06)
ごあいさつ by ぴすけ。 (09/12)
写真ギャラリー
プロフィール
northern70jpさんの画像
northern70jp
プロフィール
日別アーカイブ
タグクラウド
CCB
ファン
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。