ノコギリヤシはヤシ科のシュロ属に属する植物である。

ヤシ科植物としては大きいものでは６０Ｍの大きさに達するようなものもあるが茎が立ち上がらないものやノコギリヤシのように成木でも高さは１ｍから２ｍくらいでヤシ科としては小型のものも存在する。

ノコギリヤシのようなヤシ科植物は熱帯地方を中心に約３５００種があり日本にはクロツグ、ヤエヤマヤシ、ノヤシ、ビロウなど７種ほどが自生、または自生状態で見られる。

ただしノコギリヤシの自生は確認されていない。

ヤシ科植物は古来より様々な方法で生活に取り入れられてきた歴史がある。

ココヤシの果実内部にたまった水は飲用水と利用され、果実の内側はココナッツとして食用となるし、水分とともに砕いて乳液状にしたものはココナッツミルクと呼ばれる。

ナツメヤシの果実は生食となる他にもドライフルーツやジュースの原料としても利用される。 さらにナツメヤシ、ココヤシ、サゴヤシなどの樹液を煮詰めると砂糖（パームシュガー）ができ、樹液を発酵させればお酒を作ることもできる。

このようにヤシ科植物の利用価値は高いのである。