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2017年10月17日

パタ西遊記(13)牛魔王との決戦!そしてチーム三蔵は…


いよいよパタリロ西遊記!クライマックスです!


今回がパタリロ西遊記!の最終回になります。牛魔王との戦いは?三蔵たちは?

その前におさらいはこちら。
・突然ですが、今日からしばらくパタリロ西遊記!
・パタ西遊記(1)高峰三枝子さんが美しかった話
・パタ西遊記(2)猪八戒、盤古羅漢登場!
・パタ西遊記(3)沙悟浄登場!フルメンバー揃ったところで張り切って西へと…
・パタ西遊記(4)金角・銀角がもっていた「ひょうたん」みたいなのって…
・パタ西遊記(5)三昧の真火とはなんぞや
・パタ西遊記(6)黄孩児は「三昧の信水」を使うようです!
・パタ西遊記(7)八戒の女癖が最悪の話
・パタ西遊記(8)牛魔王?岐阜魔王?ややこしいんじゃ!という話
・パタ西遊記(9)牛魔王の姿がちょろっとだけ出ます!
・パタ西遊記(10)飛雄糸…って何て読むかわかりますか?
・パタ西遊記(11)羅刹女がついに…
・パタ西遊記(12)芭蕉扇の使い方♡



長安にいる人間の姿の牛魔王(長髪でロマンスグレーのおじさまです)は部下と一計を案じています。「芭蕉扇」を使って天竺に大量の兵隊を送り込み、憎き釈迦の首をとるつもりでいたのが羅刹女に芭蕉扇を持ち出され、さらにそれが三蔵たちの手に渡ってしまった…
作戦は急遽変更、他の方法をさがしていたところ古代地図を発見、それによると長安から天竺まで地下大水脈が通っていて、その水脈を使えばわずか7日で天竺に兵隊を送り込める…ということだそうです。


牛魔王の真の狙いはお釈迦様だったんですね。


今まで三蔵たちを狙っていたのはただのカモフラージュだったのです。
すでに兵隊たちは大水脈に乗り天竺に向かっていて、牛魔王は自らの勝利を確信して高笑いをしているのですが…。


そして黄孩児から芭蕉扇の使い方を聞いた悟空たちは、その力を使って火えん山の中にある牛魔党のアジトへ瞬間移動していました。しかしそこは大妖怪 牛魔王が作ったアジトなのです。侵入者に対する罠や防御策が張り巡らされていました。迷路のようになっているアジトでは悟空たちの能力も使えません。そこへ万古羅漢が現れました。万古羅漢はお釈迦様の命令でしばらく前からここに潜んでいたというのです。つまりお釈迦様は悟空たちがこの窮状におちいることを前から知っていたんですね。そして、それを助けるために万古羅漢を忍ばせていた…と。なんかすごいですけれども…


盤古羅漢とともに先を急ぐ悟空たちの前に、牛魔王が現れました。替え玉とも知らず、悟空は牛魔王に立ち向かっていったのですが斉天大聖が現れた!と牛魔王の部下たちに気づかれてしまうのです。その報告を聞いた大幹部 青孩児は「プロジェクト天竺」を発動させるのでした。そしてアジトは悟空たちもろとも火えん山ごと自爆するのです。


悟空たちはぼろぼろになりながらも、なんとか無事に脱出します。十六羅漢の盤古羅漢ですらぼろぼろですからね、とにかくすごい爆発だったことがうかがえます。



そして天宮には、牛魔王の本体と愛人の玉面公主が現れたのです



いずれここに住まわせてやる…と高笑いする牛魔王に天兵たちが猛然と戦いを挑みますが、なんと飛行靴中隊200名を牛魔王は片手でつかみ一口で食べてしまうのです。そしてその後も次々と天兵が切りかかりますが全員食べられてしまうのでした。


すごすぎますね…桁外れの強さでございます。


牛魔王が天宮に現れたのには意味がありました。お釈迦様を倒す武器を手に入れるためだったのです。天宮の武器庫にそれはありました。


「四神剣」(しじんけん)それは混沌のかたまりそのものなのです。


つまりお釈迦様は肉体があるわけではないらしいのです。宇宙法則、そして数式そのものなのですね。なので、倒すためには実体のある武器ではなく“カオス”をぶつける…と。

う〜ん、なかなか難しいですね。

そして武器庫に現れた牛魔王に、盤古羅漢たちもついに戦いを挑みます。しかし、やはり桁外れなんですよ、強さが。しかしその戦いのおり、牛魔王はシンクロした盤古羅漢の意識から牛魔党のアジトへ潜入した記憶を読み取ります。その記憶とは、お釈迦様の命令で古地図を一枚牛魔党のアジトへ置いてきた…というものでした。

つまり冒頭に出てきた、長安から天竺に大水脈が通っているという古地図は天界で作られた偽物だったのです。


全てはお釈迦様の計画通りだったのです


それに気づいた牛魔王は計画を変更、直ちに「四神剣」を持って天竺に向かいます。お釈迦様を倒すためです。そしてもちろん、それすらもお釈迦様の計画のうちだったのです…。


さてお釈迦様と牛魔王の戦いの行方はいかに…!


それはぜひ魔夜峰央先生の「パタリロ西遊記!」でお読みください。牛魔王がなぜお釈迦様に遺恨を持っているのか…理由もお分かりいただけると思います。

ひとつ言えるのはお釈迦様ですら洞察しきれなかった出来事が最後にあったということです。それは悟空にも深く関わることでした…。

さて、14回に渡って「パタリロ西遊記!」をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。ギャグといい、テンポといい本当に傑作ですね。魔夜先生のすごさをまた再認識いたしました。

この作品にはさらに「外伝」が一冊出ています。やはりアニメ化もされた人気作だからでしょうね。その外伝は宇宙人あり、ミステリーあり、ラブあり…盛りだくさんの展開になっています。こちらもオススメです。

ぜひみなさんもパタリロ!シリーズをお読みください!
パタリロ西遊記! 1 (白泉社文庫)
パタリロ西遊記! 2 (白泉社文庫)
パタリロ西遊記! 3 (白泉社文庫)
パタリロ西遊記! 第4巻 (白泉社文庫 ま 1-57)
パタリロ西遊記! 5 (白泉社文庫)


さて、次回は「パタリロ!の傑作選なんて決められない話」に戻ります

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2017年10月13日

パタ西遊記(12)芭蕉扇の使い方♡

羅刹女…死んで初めて知る母親の愛とは…


みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

いよいよ大詰めのパタリロ西遊記!8巻です。


パタリロ西遊記! 第5巻 (白泉社文庫 ま 1-58)

牛魔王の住む火えん山から近い場所で、牛魔王の息子、黄孩児は療養していました。悟空たちと戦った時に切り落とされた腕を治療していたのです。
そこへ現れた黄孩児の兄、青孩児は母が死んだ事をそっけなく告げ、さらには悟空たちに殺られなかったら自分が母を殺すつもりだったことを告げます。なぜなら父である牛魔党のボスにそれを命令されたからだと言うのです。

驚く黄孩児。

黄孩児は自分が負傷して帰ってきた時の取り乱した母の様子を覚えていました。牛魔王と羅刹女という大妖怪の両親。子供ですら牛魔党の歯車のひとつであり、使い捨ての部下のように扱われていたのです。普通の両親と子供とは全く違う自分たちの親との関係でした。しかし自分が負傷したことで母は初めてその母心を息子にさらしていたのです。そして自ら、牛魔王に背き自分や紅孩児のかたきを取ろうとしてくれていた母を、黄孩児は思い出すのでした。

そしてこの時点で青孩児と黄孩児は兄弟でありながら、そこに一線を画したのです。


その頃、悟空たちは羅刹女の腹から取り出した「芭蕉扇」の使い方を考えあぐねていました。ちょっとしたうちわのような形です。


さらに同じ頃、天界で羅漢たちに身を守られていた三蔵は、顔は見えないながらも初めて釈迦と対面します。


そしてさらに、長安の都では人間の姿の牛魔王が…。


ここのシーンをこう3つ並べて書いたのは、ここは同時に色々な事が起こっているからです。さすが最終巻(外伝を除く)、魔夜先生の構成さすがです。伏線だらけでなかなか説明するのが難しいです…





で、かなり簡単に話しますと、「芭蕉扇」の使い方がわからない悟空たちは火えん山にとりあえず向かっていくのです。すると途中で黄孩児が待ち伏せしていました。そして思いがけず、黄孩児は牛魔党を叩き潰してくれと言ってくるのでした。そして全てが済んだあと、自分が必ずやお前たちを倒し母のカタキを取る…と言うのです。そして黄孩児は「芭蕉扇」の使い方を教えてくれました。「芭蕉扇」は物質輸送が出来るものなのです。例えば火えん山から天竺に数万の兵隊を瞬時に送り届ける事も可能な恐ろしいうちわだったのです。
早速悟空たちは「芭蕉扇」を使って牛魔党の本部である火えん山の中心に瞬間移動したのでした…。

さてお分かりいただけたでしょうか… 
この続きは次回のお楽しみです…。

もう!パタリロ西遊記!ほんと面白いです。
次回は牛魔王と愛人”玉面公主”が出てきます。
ではまた月曜日に!

玉面公主が美人jpg.jpg

2017年10月12日

パタ西遊記(11)羅刹女がついに…

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。


さて、パタリロ西遊記もいよいよ大詰めです。
私は大筋のあらすじをご紹介しておりますが、本編は本当にギャグ満載で内容も充実した素晴らしい漫画です。ぜひ魔夜先生の「パタリロ西遊記!」を読んでみてください。


パタリロ西遊記! 5 (白泉社文庫)


前回、初めて姿を現した羅刹女ですが、ちょっと可哀想な部分もあるのです。

それは牛魔王の浮気です

しかも浮気した挙句、愛人を本宅へ引っ張り込み本妻の羅刹女を追い出したんですよ!
ひどい!
羅刹女が息子にこだわる理由もわかりますよね。まぁとにかく色んなことで羅刹女は怒り心頭でございます。



ついには牛魔王が半年戦ってようやく手足をバラバラにして封印したという魔神の“足”と“目”を復活させてしまいます。そしてどこに逃げても一行を発見、巨大な足が踏み潰そうとする…というしつこい攻撃が繰り返されることとなりました。
とにかくキリがない!悟空、沙悟浄、八戒はついにこちらから羅刹女に攻撃を仕掛けることにするのでした。

途中、やはり盤古羅漢の仲間「羅漢野風」(らかんやふう)という頼もしい味方がやってきます。彼の専門は“情報収集と検索、解析”です。

野風…やふう…ヤフー…Yah○○…という感じですか。

しかし野風のお陰で羅刹女の居場所、さらにはアジトの合言葉まで知ることが出来ました。そして三人はアジトを急襲、羅刹女を退治するのですが、実は羅刹女…予備の肉体を沢山持っていて不死身に近い存在なんですよ。なので退治したと思ってもすぐに復活してしまうのです。





この辺はもう、三人とも大忙しですね。羅刹女がアジト内に魔神の足を呼び、それと戦いながら、しかも他の部下妖怪たちとも戦いながら、さらに羅刹女の不死身の秘密を探らなければならないのです。
そしてついに八戒が沢山の大きな水槽に浮かぶ羅刹女のクローン体を見つけたのです。
八戒は思わずその水槽に触りました。すると羅刹女は誰かが水槽に触れたことに気づき、すぐに魔神の足にアジトを踏み潰すよう命じたのです。
本当に一瞬の出来事だったと思います。
部下妖怪たち、悟空、沙悟浄、八戒、さらに羅刹女のクローン体も一気に魔神に踏み潰されました…

でも、大丈夫。もちろん三人は緊急離脱しております。

そしてとなりの山に隠れていた羅刹女は、ついに悟空たちの手によって成敗されたのでした。牛魔王の妻であり青孩児、紅孩児、黄孩児の母、羅刹女。ついにやられちゃいましたね。さらに、羅刹女の腹にしまってあった「芭蕉扇」も悟空たちは手に入れることが出来ました。

「芭蕉扇」とは一体…そして次回は牛魔王の息子“青孩児”がいよいよ登場です。


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パタリロ西遊記!いよいよ佳境です!


2017年10月11日

パタ西遊記(10)飛雄糸…って何て読むかわかりますか?

飛雄糸登場!ロリコンのあの人です…


みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

いつもお読みいただきありがとうございます。
感謝しつつ、今日はパタリロ西遊記!七巻をご紹介致します。


パタリロ西遊記! 5 (白泉社文庫)


三蔵一行は相変わらず小物妖怪に襲われ始末する日々です。
ところがふと三人は、自分たちの戦闘能力が落ちていることにきづくのです。前だったら一人で片付けられるような妖怪でも今は三人がかりでやっと勝てるくらいでした。

何かおかしい…
その原因は天界の百科事典を調べればわかるのではないか…と思った悟空は早速天界へ向かいます。




もちろん、いまだ悟空は出入り禁止ですからそこはこっそり小さな女の子に化けて行きます。そして…はいそうです。「小さな女の子」で出てくる人いますね。
ロリコンのあの人が今回も出てきます。

盤古羅漢の仲間、飛雄糸(ひゅーいっと)です。

小さい女の子の匂いがする!と飛雄糸に飛びつかれ顔中舐め回され、悟空は気絶寸前。
しかしさすがに悟空が本物の女の子ではないと気づかれます。そして悟空は戦闘能力低下の事情を話し飛雄糸の同僚、羅漢酒切(らかんしゅきる)と三人で天界を調査することになったのでした。

飛雄糸も羅漢酒切もなぜ天界へいたかというと、実は百科事典の行方を調べるためでした。悟空が訪れるよりも前に百科事典は盗まれていたのです。そして調査開始後、悟空は盤古羅漢に化けたりと色々なギャグをかましながらも、核心へ迫っていくのでした。そもそも、本当に百科事典は盗まれたのか、本当は盗まれてなどいなくて百科事典こそ悟空たちを襲った戦力低下の原因ではないか…と。
そして、未だ敵が天界の誰かに化けている可能性もあるといい、魔をたちどころに照らす照魔鏡を使って天界中の人々を調べはじめました。



そうして歩いているうちに悟空、飛雄糸と羅漢酒切は天界の最高位の女官、典侍殿が女官たちとそぞろ歩く姿を見、何気なく照魔鏡で照らします。そして典侍殿を照魔鏡で照らした姿は、優しげな女官のものではなく妖怪そのものだったのでした。


すぐさま戦闘態勢に入った三人ですが、典侍殿に化けていたのはなんと!

羅刹女だったのです!


羅刹女!牛魔王の奥さんで紅孩児たちの母親ですね。
羅刹女にとって、天界のものたちは皆敵ですが、なかでも斉天大聖孫悟空に対する恨みは凄まじく、とにかく悟空を狙って猛攻撃を仕掛けてきます。蛇のような羅刹女の触手にぐるぐる巻きにされる悟空。しかしすんでのところで、羅漢酒切に助けられます。




惜しくも羅刹女には逃げられますが、羅刹女の残した触手の切れ端があちらこちらでまるで生きているかのように動いているのでした。怖い…

羅刹女の外見は綺麗目のおばさんですね。典侍殿に化けている姿も素晴らしいのですが、自前の姿で戦っている様もなかなか美しいのですよ。

そして羅刹女が去った後、悟空たちは盗まれていたと思っていた百科事典が、羅刹女が化けていた典侍殿の部屋にあるのを発見します。そしてその辞典には大きな刀が刺さっていました。その刀を飛雄糸が抜くと、悟空や沙悟浄たちから一気に呪いが抜けていき、三人は元の強者へと戻ったのです。

今回はこれで解決しましたが、羅刹女の怒りはさらに激しく、三蔵一行をこの後も執拗に狙っていくのでした。

さらっと言ってますけど、ここにくるまでに三蔵たちはかなり苦労をして旅をしています。お釈迦様が用意したお経ならちょいちょい出てきたときに手渡せばいいじゃ〜〜んと思うのですが、修行の旅ですからね。三蔵たちも文句も言わず歩いて天竺へ向かっているのですよ。

にんにきにきにき♪…って感じです。

羅刹女jpg.jpg



さて、今夜はここまでです。
次回もパタリロ西遊記!

タグ:羅刹女

2017年10月10日

パタ西遊記(9)牛魔王の姿がちょろっとだけ出ます!

牛魔党にしつこく狙われ始める三蔵一行



みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

ついに6巻突入です。(コミックス版)


パタリロ西遊記! 4 (白泉社文庫)


全体が8巻プラス外伝なので本当に後半戦ですね。6巻全体の印象としては、少しずつ核心へ向かっていく嵐の前の静けさのような内容になっています。




第一話では悟空の偽物が出てきます。悟空と同じ顔、同じ技を使う偽物は沙悟浄や三蔵ですら騙されるのですが三蔵法師の機転によって偽物があぶり出されるというお話です。この世には悟空と同じスーパーモンキーが四種類いるそうです。そして悟空の活躍の噂を聞き自分も一行に加わろうと一計を案じたのですよ。
素直に自分も仲間になりたいって言えばいいのに…。





二話目は旅を続ける一行が托鉢の成果があがらず、ひたすら旅を続けるもさすがの三蔵法師も倒れてしまうところから。背に腹は変えられない沙悟浄は「多少荒っぽくてもいいから食べ物を調達してきてくれ」と悟空と八戒に頼みます。するとちょうど悟空と八戒が行った町で美少年コンテストを開催していました。自称、美少年のパタリロ悟空がチャレンジするも門前払いされてしまいます。そこで悟空は絶世の美少年、マライヒ三蔵に化け見事優勝するのでした。ところが主催者の張大人に見初められてしまい、結婚をせまられてしまいます。

この張大人というのは、金霊(かなだま)に取り憑かれていて、美少年と深い契りを結べば金霊から開放されると信じているのです。三蔵に化けた悟空はすでに金霊に体を乗っ取られはじめている張大人からお金を騙し取ります。そのお金を使って食材を買い込み三蔵に栄養をとらせる悟空なのですが張大人が執拗に追ってきて、今度は三蔵に直接結婚を迫るという慌ただしい展開になるのです。さて、美少年と深い契りを結ぶとはどういうことなのでしょうか…。





三話目には初めて牛魔王の姿がシルエットで出てくるんですよ。牛魔王は何やらお釈迦様に遺恨がある様子ですが…。そして一行は少しずつ牛魔王の住む火えん山に近づいて行きます。途中の町々でも牛魔党の噂を聞くことが多くなってきます。さらに悟空を狙った牛魔党の遊撃隊隊長までやってきたり、最初の頃ののんびりとした雰囲気はどこへやら血なまぐさい戦いも多くなってきます。



パタリロ!本編でもマライヒが謎解きをするシーンが多いのですが、三蔵法師になってもそこは変わらず。六巻にはミステリーが二つ入っています。密室殺人の謎を三蔵は解いていくのですが、謎解きのお話にも牛魔党が複雑に絡んできますね。こういう風にちょいちょい謎解きを挟んでくるところが魔夜先生はさすがです。


さて、もう少しで取経の旅も佳境を迎えますよ。

そして次回7巻にはいよいよ牛魔王の妻“羅刹女”が出てきます。

金霊jpg2.jpg



あぁやっぱり漫画って面白いです!
次回もパタリロ西遊記!

2017年10月09日

パタ西遊記(8)牛魔王?岐阜魔王?ややこしいんじゃ!という話

牛魔王登場?


みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

涼しくなった夜風を感じながら、今日もパタリロ西遊記!のお話をさせて頂きます!


パタリロ西遊記!(第3巻) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]


パタリロ西遊記!もコミックス版で五巻に入りました。道中では人助けをしたり小物妖怪を退治したり、はたまた真面目一辺倒の捲簾大将 沙悟浄の過去のロマンスを聞いたりと、天竺への旅も順調に進んでいきます。



そして一行は、とある町へとやってきます。そこの庄屋さんにもてなしを受けた一行は牛魔王に関する気になる話を聞くことになります。
牛魔王とは牛魔党を率いる妖怪マフィアの大ボスですね。奥さんは羅刹女。三つ子の息子たちはそれぞれ青該児(せいがいじ)紅孩児(こうがいじ)黄孩児(おうがいじ)です。いずれもかなりの強者で、下っ端の部下たちもすぐに人殺しをする本当に悪いやつらです。
先日の戦闘で黄孩児には負傷させましたが惜しくも逃げられ、紅孩児は盤古羅漢の眼力によって改心、天界で仏門に入りました。



親切な庄屋さんで聞いた話というのはこうです。火えん山(かえんざん)の主、牛魔王から書状が届き、暑いのが嫌なら金を払えと言ってきたと言うのです。たしかにこの辺りは半年前から急に地熱が上がり、人々は難儀な生活を強いられているのでした。
そこで、急遽火えん山に調査に訪れた悟空、沙悟浄、八戒の三人なのですが、そこで出会ったのは牛魔王ではなく、元天界の警備隊長のおじいさんでした。


牛魔王ではなく、岐阜魔王と名乗っていたややこしいおじいさんですが、身の上話を聞くとそれは悟空に非常に関係ある話だったのです。


五百年前、悟空が天界で大暴れした時のことです。みなの制止もふりきって暴れていた悟空は孔子様が丹薬を練る際に使用している「神仙炉」を外界に弾き飛ばしてしまったのです。そして当時警備隊長だったおじいさんは責任をとって五百年間「神仙炉」を探し回るはめになります。炉は地中でプレートの中をあちこち動き回り、ようやく静止。しかし地中で超高熱になってしまい大爆発の可能性を秘めていました。
爆発の予定は三日後、悟空は皆に責められしぶしぶモグラに化けて炉を掘り返そうとします。そしてその頃、牛魔王の部下三千人も神仙炉を手に入れようと現場に向かっていました。



三日後、悟空はなんとか炉を掘り返し、地上に持ち上げますがあまりの高熱のため誰も近づけない状態に。ところがその時、謎の大きな手が炉に制御棒を指しこみ「神仙炉」ごとどこかへワープさせたのです。さらには、沙悟浄と八戒も牛魔王の部下たちの前に突然ワープさせられます。しかし二人の猛者はとっさに状況を理解し、盤古羅漢と協力して兵隊を打ち破るのでした。
さて、彼らをワープさせた大いなる存在とは…


釈迦牟尼尊者です。


お釈迦様ですね、いざというときに出てきますね。
そして今回かなり意味深なことを言って去って行きます。

「牛魔王…やつにはいささか貸しがある…」

妖怪マフィアの牛魔王と、釈迦牟尼尊者。いったいどんな知り合いなんでしょうか。
気になるところで、本日はここまでです。

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あぁやっぱり漫画は面白い。
次回もパタリロ西遊記!です

2017年10月06日

パタ西遊記(7)八戒の女癖が最悪の話

牛魔王の奥さん、羅刹女登場!


みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

10月に入って寒くなってきましたね。
みなさん風邪などひきませんように。
では、今日も張り切ってパタリロ西遊記!です。


パタリロ西遊記!(第3巻) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]

さて前回、紅孩児の三つ子の弟、黄孩児の腕を切り落とすものの、すんでのところで逃げられてしまった三蔵一行です。逃げ帰った黄孩児は母親の元で静養していました。もちろん普通の人間じゃありませんから、腕を切り落としても1ヶ月ほどで元通りになるらしいのです。
なんだかトカゲみたいですね。

しかし自分の息子を傷つけられ、母親である「羅刹女」はもう怒り心頭です。
とにかく怒ってますよ。なんてったって三つ子の次男、紅孩児とも連絡がとれず、黄孩児は負傷して戻ってきたのですから。すべて、三蔵一行に関わったがために…!です。
しかも息子の一大事だってのに、牛魔王はすぐに動かない。憎き三蔵一行に早く復讐してやりたいのに本部からの連絡待ちという状態。あ〜イライラする!てなもんですよ。
いくら奥さんといえども、牛魔王の許可無しに動くことが出来ないのです。
で、羅刹女は自分の手を汚さずに三蔵一行を追い詰めることにしました。
4人の首に賞金をかけたのです。
賞金稼ぎたちに勝手に三蔵一行の始末をさせようという策略なのでした。





その頃一行はまだ西梁女人国の国境のあたりにいました。
しかし昼食中に妖怪たちに襲われ三蔵だけが連れ去られてしまいます。連れ去られた先で三蔵は女賊の頭に貞操を奪われそうになるのですが、その危機をさっと救ったのが西梁国の女軍隊です。勇ましい女性ばかりの軍隊は、八戒、沙悟浄とともに妖怪を退治、さらに大切な泉(落胎泉)を奪い返してくれたお礼だと言って宮殿へと招いてくれるのでした。

礼には及ばない、と辞退する沙悟浄を無理やり説得し八戒はニヤケ顔が止まりません。
八戒は無類の女好きなのですよ。何考えているんでしょうね。生ぐさものを断っていてもこと女性関係に関しては断とうという気がまったくないんですよ…三蔵法師の弟子ですから、一応僧侶の身なんですけどね…

そうして三蔵たちは招きに応じて宮殿へ行くのですが、美しく穏やかな宮殿内にはすでに妖怪たちがちらほらと女官に混じって今か今かと息を潜めていました。
宮殿内へ入るや、次々とチーム三蔵は命を狙われます。
ここにいてはみなに迷惑がかかる…と三蔵と沙悟浄は、すぐに宮殿を離れる事を決めますが、グズグズ言ったのは八戒ですよ。
自分一人がここに残り、混乱している国を助けてしばらくしてから一行に合流するというのです。
これを訳すると、自分はここに残って西梁国の女王と結婚し、数百人の側室を持って毎日子作りに励みたい!…ということです。
ほんとに、もう!





そして一度は八戒と別れた三蔵たちなのですが、妖怪の一人から三蔵たちの首には賞金がかかっていることを聞き、やはり今後の旅には八戒が必要という考えに至ります。
そうして強制的に合流を与儀なくされた八戒。
その時ちょうどすんでのところだったのですよ。女王とww
仲間からスケベ!と罵倒され、目的も果たせず八戒はがっくりするのでした。

この女賊から宮殿のくだりがテンポよくて面白いんですよ。
妖怪たちもキャラがたってるんです。さすが魔夜先生です。

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あぁやっぱりパタリロ西遊記!は何度読んでも面白い〜
次回もパタリロ西遊記!

2017年10月05日

パタ西遊記(6)黄孩児は「三昧の真水(ざんまいのしんすい)」を使うようです!

女性ばかりの国「西梁女人国」

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

さて、パタリロ西遊記!も4巻(コミックス版)までやってきました。

パタリロ西遊記!(第3巻) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]

4巻は「西梁女人国(さいりょうにょにんこく)」のお話が中心となっております。
この国の名前…そうです。女性しかいない国なんですよ。
女性しか生まれないから。
じゃ、どうやって人口を増やすか…というと、なんと妊娠するための水が湧き出ていて、それを飲むことで妊娠するらしいのです。
そしてその泉の水をうっかり、三蔵法師と八戒が飲んでしまうのですよ。突然の腹痛に襲われる二人。その水を飲んで妊娠すると3ヶ月と10日で出産に至るらしいのですが、二人の場合は男性のせいか、すぐに陣痛がきてしまいます。
実は妊娠する泉があるように、落胎泉という泉もあります。妊娠後、どうしてもやんごとない事由がある場合のみ、その泉の水を飲むそうなのですが、数年前からその落胎泉を我が物顔で牛耳っている道士がいるということでした。
その道士の名は「如意真仙(にょいしんせん)」といいます。
そして本来なら無料である泉の水を、コップ1杯もらうために相当な金品を要求されるというのです。
三蔵と八戒のためにすぐにその如意神仙の元へやってきた悟空。
そこで悟空は驚きます。

なぜなら如意神仙は紅孩児にそっくりだったからです!

紅孩児は3つ子なんですって。
兄は青該児、弟は黄該児です。そして如意神仙と名乗り暴利を貪っていたのは黄該児でした。
水を操る黄孩児には元天上水軍の八戒が戦いを挑みます。しかし力が拮抗して勝負がつきません。するとそこへ偶然、悟空が空から落ちてきて黄孩児の注意がそれた瞬間、八戒は黄孩児の腕を切り落とします。しかしトドメをさすことが出来ずに黄孩児には逃げられてしまいました。

そして黄孩児を取り逃がしたことから、三蔵一行にはさらなる苦難が待ち受ける事となるのです。

さて悟空はなぜ空から落ちてきたのでしょうか。

ちょっとお話を巻き戻しますと、如意神仙が紅孩児にそっくりなことを知った悟空は如意神仙の正体を見極めるために天界へ「照魔鏡」という宝物を盗み出しに借りにいきます。
しかし天界へ行ってみるとそこには“紅孩児”がいました。そして盤古羅漢の愛人“なた三太子“も。前回、盤古羅漢に眼力を浴びせられすっかり心を奪われた紅孩児は天界に来ていたんです。そしてさらに悪を捨て仏門に帰依することを誓っていたのですよ。

愛の力ですww

そして盤古羅漢とついに深い仲になった自分は彼の本当の恋人だと主張し始めるのです。もちろん本来の愛人であるなた三太子が黙っているわけがありません。天界で二人はものすごい喧嘩を始めるのです。そしてその様子を三蔵たちの元へ戻った悟空はペラペラと喋ってしまうわけですよ。するとすでにお手つきで、しかも前世では盤古羅漢と深い仲だった金蝉老師こと三蔵法師が、ものすごいヤキモチを焼いて悟空にその話をもっと聞かせろと迫ったのです。そして嫉妬に狂った三蔵から逃げてきたために、戦闘中だった八戒と黄孩児の元へ落ちてきた…という訳なのですね〜

もう(疲)説明が大変なほど、バンコランのプレイボーイっぷりは健在です。
むしろ近場で食い荒らしている感もありますけどね。

それにしても…パタリロ!シリーズにおいてマライヒのヤキモチは定番中の定番なので普通に読んでいましたが、パタリロ!を読んだことのない方はびっくりですよね。
なぜ三蔵法師が嫉妬に狂っているのか…とか全員男なのになぜ恋人の座を争っているのか…とか。

その疑問はパタリロ!シリーズを読めばきっと解けると思います。
寝る前の一冊にもパタリロはおすすめですよ。
甲斐田ゆきさんjpg.jpg

私の個人的な見解です!アニメ版もとっても楽しいですよ

あぁやっぱり漫画って面白い。
次回はいよいよ、牛魔王の妻「羅刹女」が登場です!


2017年10月04日

パタ西遊記(5)三昧の真火とはなんぞや

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

本日もパタリロ西遊記!の続きをお話したいと思います。
さて、パタリロ西遊記に入ってから5回目のブログになるのですが、実は前回までのところまででまだ2巻が終わったところなのです。(花とゆめコミックス版。文庫版ではありません)

ひぃ〜長い!

それだけ内容がぎっしり詰まっているという事なんですよね。漢字も多くて、実は打ち込むのもちょっと大変なんですよ…。
でも私が好きな本の紹介をするのがこのブログですから。引き続き、頑張ります!


パタリロ西遊記!(第2巻) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]


三蔵法師の前世が金蝉老師だったという事は、実は一行は今まで知らなかったのですが、沙悟浄は得意の催眠術によって三蔵の記憶を強制的に思い出させます。
そうして徐々に思い出してくる記憶。そして一行は三蔵が金蝉老師だった頃の昔なじみ、鎮元大仙(ちんげんたいせん)の屋敷を訪れます。
ところが、旧友の屋敷は賊が押し入ったのか、瘴気がうずまき火はつけられあちらこちらで死んでいる者がいる惨状と化していました。そして奥の部屋では沢山の弟子たちとともに鎮元大仙が殺害されていたのです。鎮元大仙は修行を積んだ不老長寿の仙人でしたが、やはり暴力的な死からは逃れられなかったのですね。
そして、屋敷内にはまだ賊が残っていました。
それが牛魔王の息子、紅孩児(こうがいじ)です。

やはり美少年です。

まだ出てきませんが紅孩児にはあと二人兄弟がいて、やはり悪いことをやっています。牛魔王の息子ですからね。

紅孩児は”三昧の真火”(ざんまいのしんか)という術を使います。これはですね、普通の水では消せない炎を生み出す術なんです。対抗措置をとるべく、悟空は天上界の図書室から無理やり本を借りて(強奪)きます。それによると、「三昧の真火」というのは地獄の炎をテレポーテーションさせているという事でした。
これには水軍を率いていた元天蓬元帥の八戒も手を焼きます。

そして紅孩児が最初に鎮元大仙の屋敷を襲ったのは「人参果」という、ひどく寿命を伸ばすことのできる宝実(ほうじつ)を奪うためだったのですが、三蔵に会ってからは完全に三蔵の“肝狙い”で何度も襲いかかってきます。
チーム三蔵も攻撃に打ってでますが、なかなか決着がつかず。
ついには三蔵をとらえ最新科学で作られた、小型ジェット機のようなもので逃げ出そうとします。

あわや!

というところで、再びあの男が現れるのです。
十六羅漢、盤古です。
すんでのところで、“眼力”を使って紅孩児を止めるのです。

眼力ですよ。

パタリロ!シリーズではお馴染みですね。バンコランの鋭い眼光から発せられるレーザー?のようなものです。そして眼力を浴びせられた美少年は全員、バンコランにメロメロになってしまうという。
紅孩児も例外ではありませんでした。
盤古羅漢にメロメロになった紅孩児は天上界で預かりの身になるのですが…それはまた、次の機会にお話します。

それと三蔵法師の前世だった金蝉老師という人は、盤古羅漢を幼い頃より導いてくれた師匠だったのです。幼い盤古羅漢に…あんなことやこんなこと…をです…。
それもまた次回お話いたしましょう。


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あぁやっぱり、やっぱりパタリロ西遊記は面白い!
次回に続きます!

2017年10月03日

パタ西遊記(4)金角・銀角が持っていた「ひょうたん」みたいなのって…

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

さてフルメンバーが揃った三蔵法師御一行様ですが、そうなるとだんだん強い敵が現れるようになってきます。
ある日、一行は“平頂山”(へいちょうさん)へと到着します。看板には“平頂山”と書いてあるのですが、パタリロ悟空はこれは「ぴょういただきやま」と呼ぶのだ、と言い出し、そこから話が脱線して「たいらばやしかひらりんか♪いちはちじゅーの、もっくもく♪ひとつとやっつでとっきっき♪」と踊りだすのですが…お分かりですか。
パタリロ!シリーズにはとかく落語ネタが出てくるのです。ありとあらゆるところに緻密に出てきます。この「たいらばやしか…♪」も落語「平林」の一場面ですね。


パタリロ西遊記!(第1巻) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]

お話も脱線しましたが、実はこの平頂山には魔物が住み着いています。
それが200年ほど前に天上界から落ちてきた双子の魔物、金角と銀角です。

そもそも、この二人組は天上界で、孔子様のお弟子さんをしていた童子だったんですよ。
孔子様が仙薬を練る時に使う、金炉・銀炉の番をしていたんですね。
ところが盗み食いした仙丹が変容していたため、二人に邪心が芽生えてしまって、ついには外界で人間を貪り食う妖怪になりはててしまったと…

なんか可哀想な二人組なんですよ。きっとちょっとしたイタズラ心でつまみ食いしたんだと思うんですよね。童子ですから。しかし、それが取り返しのつかないことになってしまったんです。

そしてこの金角と銀角が三蔵法師の素性を調べると、なんと三蔵は釈迦牟尼尊者の二番目の弟子、金蝉老師(こんぜんろうし)の生まれ変わりであることが判明します。金蝉老師は一度悟りをひらいた後、さらに苦行を積むために外界に降り、十回生まれ変わった姿が今の三蔵法師だったのですね。

つまりものすごく得の高い僧侶なのです。
そしてそんな名僧の“肝”を食べれば数万年長生きが出来るに違いない、と金角と銀角は奮い立ちます。そうして一行に襲いかかり、序盤はあっけなく三蔵一行は囚われてしまいます。
金角・銀角の有名な武器というかグッズ、覚えていらっしゃいますか?

それが“べにひさご”です。

ひょうたんの形をしていて、栓をとってから相手の名前を呼び相手が返事をすると“べにひさご”の中に吸い込まれてしまうのですよ。「西遊記」の中ではかなりメジャーですね。
そして“べにひさご”の中には物体を溶かしてしまう溶液がたっぷりと。

悟空はそばにいた、なた三太子と共に吸い込まれてしまいます。ですが、悟空の機転で無事脱出。
三蔵、八戒、沙悟浄も囚われていますがそれぞれの活躍で無事脱出することが出来ます。

ここのシーン、1文で済ませちゃいましたけど、かなりアクションと頭脳戦が展開されてて面白いシーンになっております。
八戒なんて一度殺されちゃいますからね。悟空が何回も变化の術を使って敵を翻弄するさまもとにかく面白い。珠玉のシーンとなっております。

そして金角・銀角はどうなったかというと…
盤古羅漢に一撃でやられて果てます。
罪のない人々を殺して食べていた事は重大な罪ですね。

それにしても盤古羅漢強いなぁ。
パタリロ悟空も、盤古羅漢と対峙した時に冷や汗を流していましたしね。
さすが十六羅漢です。

パタリロ西遊記は展開が早くてアクション盛りだくさんです。
なんと痛快な漫画なのでしょうか。
ぜひみなさんも読んでみてください。

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あぁやっぱり漫画って面白い。
次回もパタリロ西遊記!


2017年10月02日

パタ西遊記(3)沙悟浄登場!フルメンバー揃ったところで張り切って西へと向かう話

沙悟浄登場


みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

さて、前回五行山に閉じ込められていた悟空が、無事にお師匠様である玄奘三蔵法師に出会い、喧嘩しながらも旅を続け猪八戒を仲間にするところまできました。
猪八戒、見た目は豚ですけれども、もとは天上水軍を率いていた猛者ですから、旅を邪魔する妖怪どもも簡単に蹴散らしていきます。悟空や三蔵にとって、非常に心強い仲間が出来たわけですね。そしてさらに、西海龍王の苦労知らずのボンボン息子が馬として仲間に加わり、一行は西へ西へと旅して行くのでした。

途中、うっかり“なまぐさもの”を食べてしまった八戒は、あまりにびっくりして豚から人の顔に戻ります。
これがずいぶんな男前なんですよ。
今までのドラマ化などでも、猪八戒の役はそれほど男前の演者さんじゃなかった気が…(すみませんっ!)あえて、男前の美青年に設定するところが魔夜先生ならでは…という感じがしますね。


しかしながら、女癖が悪すぎて八戒はたびたび事件を起こします。それはまた後ほど語るとして、一行がとても大きな川に差し掛かった時にまた新たな仲間と出会うことになります。
その名を天兵軍総帥、捲簾大将(けんれんたいしょう)
天上界では名のある大将軍でしたが玉帝陛下から賜った“玻璃の杯”をうっかり落として割ってしまったことから、自ら地上に降り川の中で何百年も反省する日々を送っていたのですって。

真面目ないい人なんですよ。

首から骸骨のネックレスもぶら下げているんですが、これは川で亡くなった犠牲者を弔うためらしいです。

めちゃめちゃいい人じゃん!

そうして、捲簾大将は“川の砂で身を清め悟りに至る者”という意味で「沙悟浄」という名前になりました。沙悟浄が仲間になり、ついにフルメンバーです!


途中、何度も小物妖怪に襲われる一行ですが、もちろん一行の敵ではありません。
しかし天上水軍だの、天兵軍総帥だのすんごい強さの八戒と沙悟浄ですが、パタリロ悟空の強さはふたりも一目置くほど。
戦いのシーンでもギャグをかましながら、悟空は次々に敵を打ち破っていくのです。
こういうところが、本家パタリロ!とも違うのかな〜。
本家は頭脳勝負ですが、こちらは手技勝負といいますかアクションシーンがとにかく多くて、パタリロ悟空が様々な戦いをするのがすごく見ていて気持ちがいいです。
八戒と沙悟浄も、もちろん兄弟子ですから悟空に対して相応に敬意を払っているのですが、それだけでなく武将としても一目置くようになります。
そうしてこの三蔵、悟空、八戒、沙悟浄は少しずつ信頼を深め、お互いのピンチを助けながら天竺へと向かっていくのです。

ん〜。あとはまぁ色々な敵が現れましたが、なんとか天竺へ行きました…でもいいのかもしれませんが、やっぱり面白い作品なのでもう少しお付き合いいただきたく、また次回も「パタリロ西遊記」のお話をさせて頂きたいと思います。
ぜひ、みなさんも原作を読んで見てくださいね!

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あぁ、やっぱり漫画って面白い!
次回もパタリロ西遊記!

2017年09月29日

パタ西遊記(2)猪八戒、盤古羅漢登場!

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

予定より長くなりそうですが、パタリロ西遊記のお話をしばらく続けさせていただきます。
この作品は、説明分と会話文がかなり濃厚に入っているので中身のボリュームが多いですね。しかし私ごときがあんまり端折ってお話しすると、原作が台無しになってしまうような気がするのです。

ですので今日もゆらゆらとお話させていただきましょう。

【玄奘三蔵との出会い】

パタリロ悟空が五行山に閉じ込められた後、お釈迦様は悟空に“この山のふもとを通りかかる聖者に弟子入りし、修業しなさい”そう命じます。
そうして悟空は閉じ込められたまま、高僧をひたすら待ち続けました。そしてついに五百年後、五行山のふもとへ一人の高僧が現れるのです。

それが玄奘三蔵、マライヒです。
そして悟空は三蔵と共に天竺へ経典をもらいに行く旅にでることになりました。

ところがある日山賊の一味に襲われ、悟空が山賊たちを殺してしまったことからふたりは仲たがいをしてしまいます。
例え、山賊でも殺生をしてはいけない。
そう言う三蔵に悟空は、そんな甘っちょろいことで旅なんて出来るか〜〜!ともうやめた〜〜!となってしまう訳ですよ。
そして悟空が怒りにまかせて三蔵の元を離れたすぐその後、三蔵は妖怪に襲われてしまうのです。

【盤古羅漢登場】

三蔵あわや!というところでその危機を救ったのが、盤古羅漢(バンコラカン、つまりバンコランです)

ここの盤古羅漢登場シーン、すごくかっこいいんですよ。
小者の妖怪などすぐに蹴散らした盤古羅漢ですが、三蔵を美少年と見てとるや早速色々な事をやらかします…

さて盤古羅漢は観音様のお使いで悟空の頭につける緊箍(きんこ)を持ってきたのです。
悟空が悪さしたときに三蔵がむにゃむにゃとお経を唱えて、ぎりぎりと頭を締め付けるアレですね。
そして、家出したもののやっぱり反省して戻ってきた悟空の頭に緊箍をつけ、三蔵と悟空は再び旅に出るのでした。

バンコランは本編パタリロ!の方だとほぼダークなスーツ姿なんです。カジュアルな服とか着ないですからね。このパタリロ西遊記!では十六羅漢の装束を着ていてそれがすごく新鮮な気がします。

【八戒登場】

で、この後の展開ですが、まず“猪八戒”に会います。
八戒は元々天上界にて水軍を率いていて“天蓬元帥”(てんぽうげんすい)と呼ばれていました。ところが酒の席での失敗から地上へ落され、うっかり雌豚のお腹に宿ってしまったのです。
そうして体は人間、顔は豚と言う風に生まれてきてしまったのですね。
八戒は豚として生まれてしまったことに絶望し、ヤクザに身を投じていました。
しかしそこへ現れたのが盤古羅漢です。
そして八戒に、これから何百年か後に現れる高僧に師事し、身命を賭して守るように。
そう言って聞かせるのです。
八戒はその言葉を信じ、五葷三厭(ごくんさんえん)を絶ちずっと三蔵の事を待っていたのでした。五葷とはにんにく・ねぎ・しょうが・にら・らっきょう。三厭とは鳥・獣・魚の肉の事を言うらしいです。
そうしてつまり“八戒”を守りながら三蔵を待っていたので、名前を猪八戒(ちょはっかい)ということになりました。

八戒登場までさらりと説明してしまいましたが、随所にギャグがあり、アクションがあり面白い!
悟空と八戒の戦いは見ものですよ。


パタリロ西遊記! 全5巻 完結セット(白泉社文庫) (白泉社文庫) [ 魔夜峰央 ]

みなさんもぜひ読んでみてくださいね!
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あぁやっぱり漫画って面白い!
次回もパタリロ西遊記!

2017年09月28日

パタ西遊記(1)〜高峰三枝子さんが美しかった話〜

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

昨日から始まった「パタリロ西遊記」のレビューですね。
8巻プラス外伝なので、1日2巻くらいの感じでゆる〜くご紹介出来ればな〜と
思っています。

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【パタリロ西遊記】

世界がまだ4つの大陸に分かれていた頃、花果山(かかざん)と呼ばれる山がありました。
そしてその大きな山から生まれ出でた金剛石(ダイヤモンド)。
そこからさらに、ひとつの生命体が生まれました。


それは後に孫悟空と呼ばれ、天上界を荒らし、妖怪どもとたたかい、人々を助け、仏に仕える聖者を助けるヒーローと成る、石猿の誕生でした。

石猿は生まれてしばらくは猿たちと楽しく暮らしていましたが、仙人になるために地上へ降り、超A級仙人 須菩提禅師(しゅぼだいぜんじ)の元で修業に励みます。
そして師匠が千年かかって体得した術をわずか五年で学び取り、免許皆伝とともに名前も「孫悟空」と改めて再び猿たちのもとへ戻っていきました。


そして強くなって帰った悟空は、近在の魔物や妖怪などをとっちめるのです。
自分の強さを鼻にかけた悟空は、地獄で閻魔大王をぶっとばして帳簿にめちゃめちゃにしたり、竜宮城へ行って武器庫から「如意棒」(りょいぼう)を盗み出したり、やりたい放題になりました。
見かねた天上界から刺客として帝釈天とその懐刀で若き英雄“哪托三太子”を送り込まれます。
ところがこの2人をも、返り討ちにした悟空は天上に呼ばれそこで働くことになります。
しかし、自由気ままな石猿が組織の中で働けるわけもなく、再び大暴れ。
そんな時、釈迦牟尼尊者(しゃかむにそんじゃ)、つまりお釈迦様に声をかけられます。

“わしの手の中からのがれてみよ”

そう言われ、悟空は觔斗雲(きんとうん)ひと飛び十万八千里を使って五時間ほど飛び、そろそろいいかなと休憩したところにあった柱に自分の名前を落書きします。
ほくそ笑んだのもつかの間、柱と思ったのはお釈迦様の手の指!
お釈迦様にあっという間に捕まえられた悟空はその後500年、五行山に閉じ込められるのです。

…まずいですね。この時点でまだ1巻の半分くらいですよ…ww

ちなみに觔斗雲のひと飛び十万八千里ってどんな感じでしょうか。
1万里が約40000キロですって。
つまり1万里で地球一周分てなもんですよ。
それがかける十万八千里…。
ひと飛びですよ。
さらに五時間飛び続ける…。
えっ?

とにかくものすごく、果てしない距離を飛んで逃げたのに、結局はお釈迦様の手の上だったという、何とも壮大な話ですね。


このシーン、マチャアキ版の「西遊記」でもよく覚えています。
破天荒なマチャアキと高峰三枝子さんの掛け合い。
すごかったですね、高峰さんの美しいお釈迦様。
そもそも、夏目雅子さんが本当に美しい三蔵法師で。
だからこそ、美少年のマライヒが三蔵法師の役でも、なんにも違和感なかったのかもしれません。

そんなこんなで続きはまた明日です。


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あぁやっぱりパタリロは面白い!

2017年09月27日

突然ですが、今日からしばらくパタリロ西遊記!

みなさん、こんにちは。
ナツノナカノです。

さて、今日もパタリロ!の話を…と思っていたのですが、前回が80巻。
きりのいいところでちょっと趣向を変えて、スピンオフ作品についてお話したいと思います。
パタリロやレギュラー陣が出てきながらも、設定がちょっと違うもの。

その最高傑作がこちら「パタリロ西遊記」です。





大ヒットしてアニメ化もされています。

パタリロ西遊記がヒットしたのには、やはり登場人物が魅力的だったという事があると思います。
いつものレギュラーメンバーの他に、猪八戒、沙悟浄というメンバーが加わるのですよ。
そしてこの2人がとても素敵なのです。
キャラクターがしっかりとしていて、まるで最初からパタリロシリーズにいたかのように馴染んでいる。
そしてもちろん美青年です。

あとはやはり「西遊記」というお話自体の面白さでしょうかね。
天竺へ経典をもらいに行く途中にたくさんの妖怪に邪魔をされながら旅を続けるという、原作通りの筋書きにパタリロ独特のギャグ!ギャグ!ギャグ!そしてアクションあり、ロマンスありです。
とにかく痛快で面白い。
それが「パタリロ西遊記」なのです。

登場人物はこちら


【孫悟空】  

金剛石から生まれた猿。見た目は完全にパタリロですがしっぽがあります。
三蔵法師の弟子となりボディーガードをしながら修業に励む。

【三蔵法師】 

大唐国皇帝の命により天竺へお釈迦様のお経を取りにいく役目をたまわる。
聖人ですが、バンコラン扮する盤古羅漢(ばんこらかん)にちょいちょい手を出されていて、まんざらでもなさげ。

【盤古羅漢】 

お釈迦様の高弟、十六羅漢のひとり。
バンコランなので、やっていることはパタリロシリーズと変わらず。

【猪八戒】  

元は天上界で水軍を率いていた天蓬元帥(てんぽうげんすい)。
酒の失敗が元で人間界におとされる.
間違って豚のお腹に宿ってしまい登場時は豚の姿。
無類の女好き。

【沙悟浄】  

元は天上界の天兵軍総帥 捲簾大将(けんれんたいしょう)。
天上界で玉帝陛下からもらった杯をこわしてしまい、己を戒めるためにみずから地上に降りて川に住んでいた。



主要キャラはこんなところでしょうか。
パタリロシリーズからはヒューイットも出てきますね。
哪吨三太子(なたさんたいし)という、帝釈天を大叔父に持つ天上人も出てきます。
で、彼は盤古羅漢の愛人なんですよ。それでマライヒ扮する三蔵法師と盤古羅漢を巡ってヤキモキする間柄になります。
中国の妖怪たちも沢山出てきます。中には盤古羅漢に大人の説得をされ仲間になるものも。
有名な金角・銀角も出ますね〜。
なにせ次から次へと色々なキャラが出てきます。
そしてとにかく面白い!今回は登場人物についてさらりとお話させて頂きました。




次回は「パタリロ西遊記」のストーリーをご紹介させていただきます。


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あぁ漫画って面白い。
次回もパタリロ西遊記!

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