b.この春は雨ばかりで嫌になりますね、
a.自転車のシーズン到来のはずが真逆の結果や、あかん、ふざけたらあきまへん、
b.気象庁によると1960年以来の異常事態やそうです、こんな雨だらけの春は、
a.あかん、あかん、ふざけたらあきまへん、
b.それって、カイジ2(=逆境無頼カイジ破戒録篇)の後半でカイジとコンビを組む坂崎のオッチャンですね、
a.ほんまや、そのとおりや、今じゃ国民的人気番組に成長した「日本縦断こころ旅」の火野正平さんもこう雨続きじゃたまらんで・・・
b.雨やと具体的にどう大変なんすか、自転車乗りは、
a.まず整備するヒトが大変や、きれいに洗って乾かして油注いで、晴天の倍ほどかかる、
b.乗るほうは?
a.火野さんは細いタイヤだから、見てる方まで怖い、スリップしそうで・・・あれだけ細いとほんのちょっとのきっかけでツルンって行くしなあ、それに雨で行き交うクルマのタイヤノイズが3倍ほどデカくなるから耳を覆いたくなるほどうるさい、あと、体がずんずん冷えて来る、春の暖かい雨でも、かいた汗が乾かないままずっと水浸しで風を受けて走るから、じわじわと体温が奪われていく、晴れたら晴れたで濡れた路面の照り返しがギラギラと目もくらむほど、ホンマ雨の日のチャリンコは悲惨や、
b.ところで、「カイジ2」、つまり「アニメ逆境無頼カイジ破戒録篇」の事ですけど、そんな気に入っちゃったんすか、
a.もう何年にもなるけど、いまだ熱冷めやらず、ここまでのめり込むとは思ってもみんかった、最近じゃ音だけ抜き出してiPodにレギュラー入りしてる、
b.音だけでオモロイんすか、
a.十分楽しめる、というかとりわけ音が素晴らしい、声優陣が神がかって素晴らしいし、重低音の利いた効果音やシーンごとにきめ細かく配される音楽もすごい、
b.カイジっていうと「ざわざわ」の効果音が有名やけど、耳障りじゃないんすか、あれだけ押しが強いと、
a.なんべんも「ザワザワ」っていうから耳障りかと思ったら、全然そんなことなくて、色んなザワザワのパターンがあって、効果音スタッフの力量・意気込みが伝わってくる、
b.あと筋書きも、出てくるギャンブルもシンプルで分かりやすい、
a.アニメ化された福本3部作、つまりアカギ・カイジ1・カイジ2、そのなかでは1番スカッとしてて後味が良い、どん底から勝利を求めてひたすら這い上がっていくわけで、あつかうギャンブルも前半はサイコロ3個だけで勝負が決まるチンチロ、後半は銀玉がたった一個、入賞穴に入ればそれで勝利というシンプルなパチンコ、
b.そういえば、カイジ1に出てくるギャンブル、限定ジャンケンのシステムって、思えばけっこう中身複雑やったなあ、アカギの場合はマージャンやけど、マージャンのルールをかなり知ってないと話自体に付いていけないし、
a.オマケにカイジ1は後半になるほど残酷シーンが多くて観るのもつらいほど、アカギはアカギで最後が未完成みたいで後味悪いし、だからカイジ2がいちばん完成度高いし万人受けする内容になってる、
b.カイジ2はカイジ1のその後を扱ってるんすね、つまり両方足したら50話を越える長編アニメ、1話20分としても17時間超えてる、
a.カイジ1の切なさ・やり切れなさをベースにしてるから、勝利へひた走るカイジ2がなおさら光り輝いて見える、
b.ついでと言っちゃなんすけど、お気に入りのキャラは?
a.わき役やギャラリーたちの歓声までぜんぶふくめて熱演してるけど、キャラクター的面白さであえて1人挙げるとしたら大槻(オオツキ)、第1話でカイジが送り込まれる地下強制労働施設で班長をやってるタヌキ野郎、
b.どの辺が良いんすか、
a.柔らかい物腰とずる賢さでカイジをじわじわと追いこんでいく偽善的な感じや、みんなの反感を受けながらも、斑をまとめ上げて大金を貯蓄していく堅実な面とか、大槻だけで外伝を作りたくなるほどキャラが立ってる、
b.で、そんな中、なぜまたロードムービーの金字塔「パリテキサス」が乱入して来るんすか、
a.この春は雨があまりに多くて、チャリンコ乗る気にならんし、ああだったら映画でもってことで、
b.まだ観てなかったんすか、
a.評価の高い映画って事は知ってたけど、なんかおっくうで放置したままになってた、
b.で、どうだったんすか、カイジまみれの目と耳には、
a.カイジ2に比べると、信じられんほどゆったりしたぜいたくな間合いやった、そんで、そのゆったりたっぷりした時間や空間の使い方が、すごく映画っぽく感じたんや、カイジ2の原作は週刊ヤングマガジンやけど、これに対して「パリテキサス」は美術館で絵画や彫刻を眺めるような感じ、つまりヒトコマずつたっぷり余白が設けてあって、最初はこの進まない時間に慣れるのが大変やった、
b.監督のヴィム・ヴェンダースは小津安二郎監督を敬愛してるそうですが、
a.すんまへん、小津作品まともに観てないんでコメントできないっす、
b.小津作品も素通りですか、しっかりして下さいよカイジさん、
a.「悪いな、三好、誰かが泣かなきゃならないのがギャンブル、ここはオマエが泣く番だ・・・」、
b.ところで、「パリテキサス」のそんなゆったりした間合いに慣れて、それからどんな感想が、
a.ウィキペディアではロードムービーの金字塔ってあるけど、むしろ家族や夫婦のきずながメインテーマのように感じた、クルマでアメリカの風景が映し出されはするし、冒頭もテキサスの砂漠をさまよう主人公で始まるけど、観客もいっしょに旅するようなロードムービーの散文的な感じより、もっとねっとりした情念のやりきれなさに焦点が当たっていて、旅から旅という感じは希薄だった、
b.じゃあ、ロードムービーの典型っていうとどんな作品が、
a.「砂の器」のほうが、はるかにそれらしいけどなあ、
b.「パリテキサス」のラストは風俗店のマジックミラー越しに延々とやり取りされる、別れた夫婦の会話、
a.観客はそれをまたマジックミラー越しにつぶさに眺めるような設定で、正直つきあうのしんどかった、別れた夫婦の心のすれ違い・葛藤がつぶさに描かれていて、おまけにマジックミラー越しの密室だから息が詰まりそう、
b.うまく行かないで別れた夫婦の内輪もめの話に延々クビ突っこむのは確かにしんどいっすね、
a.うん、ラストの一番大事なシーンはまったくロードムービーじゃなくなってる、
b.ところで、「砂の器」のラストシーンはこれだけでも短編作品になりそうなほど充実したロードムービーすね、
a.昭和17年、ライ病をわずらった36歳の父親が6歳の息子と故郷の山村を捨て、乞食をしながら石川県から島根県へと1年かけてさすらう光景がピアノとフルオーケストラをバックに描かれていく、ちょっとお涙ちょうだい的に過ぎるけど、コレはコレで映像も素晴らしく完成度も高い、作曲も演奏もロケ地もピアノもすべてジャパンメイド、
b.この映画は出だしからずっと旅してますね、殺人事件の捜査で、
a.秋田県由利本荘市に始まって、島根・三重・石川・滋賀・大阪・東京・岡山・・・列車内のシーンも多いし、これこそロードムービーや、「男はつらいよ」シリーズとならんで、
b.しかし、砂の器もまた別の形で親子や家族の問題をあつかってますね、
a.そういえばそうやった、でも、「パリテキサス」ほど密室的なねちっこさはない、
b.あんまり良い印象やなかったんすか、
a.そうやなあ、ラスト手前まではおもろかったんやけど、最後がやっぱりねちっこくてなあ、もうちょっとさらっとやって欲しかったなあ、ロードムービーなんやし風景流し流しやるとか、観客を楽します工夫が欲しかった、忙しいのに長い時間つきあってるわけやから、
2015年04月24日
2015年04月19日
クレンペラーのモーツァルト
「シンフォニーのスタジオ録音評価」
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b.モーツァルトのピアノ協奏曲全集は内田光子とテイト指揮ECO(イギリス室内管弦楽団)がダントツのイチ押しでしたが、シンフォニー全集はどうなんすか、
a.残念ながらまったくこれというものが見当たらない、
b.かなりたくさんの全集が出てるけど、
a.前半はピアノ協奏曲より目鼻立ちがハッキリしないから面白くないし、20番台以降は、どれを聞いてもほとんど満足できない、
b.20番台以降に名演がないっていうのは、ちょっと極論では、
a.たしかに、素晴らしい演奏がないわけじゃない、ただ80点の解答はざらにあるけど、ずば抜けた、コレがあれば他はいらないっていうような決定版に出会えない・・・もしかすると、モーツァルト自身のシンフォニー作曲能力自身に問題があるのか、って思えるほど、
b.ピアノコンチェルト(=ピアノ協奏曲)は内田光子盤で決定なんすか、
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a.うん、しかも全曲にわたって素晴らしい、これがあれば他はいらないってほど決定的な演奏になってる、だけど、同じメンバー、つまりテイト=ECOのコンビで録音した20番台以降のシンフォニーはまったく決定的じゃない、同じコンビかと疑うほど、あたりさわりの無い平均的な響きになってる、
b.やはり30代でこの世を去ってるから、いくら天才モーツァルトでも苦手ジャンルはあったんかなあ、
a.シンフォニーの場合は誰が振ってもどっかもどかしさが残る・・・モーツァルトにとってオーケストラは声楽やソロ楽器のサポート役としてはじめて光り輝くような気がする、シンフォニーの場合は後期になるほど最後まで言い切れてないような、吹っ切れない感じがある、
b.そんな中、クレンペラーのモーツァルトどうなんすか、シンフォニーに限っていうと、
a.クレンペラーの場合も決定盤は少なくて、煎じ詰めたら圧倒的名演は29・33・34の3曲のみ、それに近い名演は31と38、この5曲、
b.11曲のスタジオ録音でわずかに5曲か、しかも最重要な後期6大シンフォニーは38番「プラハ」だけという寂しさ、一般的にはクレンペラーの「ジュピター」が高評価みたいやけど、
a.YouTubeでかつて紹介されて今は聴けないんやけど、1968年にウィーンフィルを振ったライブ録音があって、スタジオ録音より何倍も素晴らしいとは思うけど、やはり何かもっとやれそうな気がしてならない、
b.じゃあ決定的名演とした29・33・34は、
a.他を寄せ付けない圧倒的名演に仕上がってる、この調子で他の曲も全部やりきって欲しかった、
b.具体的にどういう感じの名演なんすか、
a.俗にいうモーツァルトらしさ、つまり貴族が好みそうな軽快な気晴らし音楽って側面をすべてそぎ落として、ただひたすらに重厚な音楽が鳴り響くばかり、時にベートーベンかと思うほどのきびしくいかつい響き、
b.流麗(リュウレイ=なめらかで華やか)の真逆か、
a.ひとつひとつの音をハッキリ鳴らし切ることで、どんな細部も力強い表情をそなえていて、圧倒的な立体感・説得力で聴く者に迫ってくる、
b.これは70歳後半からのクレンペラーの名演すべてに当てはまることですよね、
a.この立体感を一度味わってしまうと、他の演奏が生ぬるくて聴く気がしなくなる、平板で表面的に聞こえてしまう、
b.「フィガロの結婚」序曲も圧倒的名演ですね、遅すぎるテンポで取っつき悪いけど、この立体感と腰の強さは1度その味わいが分かるともう他では満足できなくなる、
a.それから「ドンジョバンニ」序曲も、特に序曲だけ単独で録音した演奏は他を寄せつけない名演、出だしなんかまるでベートーベンのレオノーレ序曲みたいや、それに比べると「魔笛」序曲は割とありきたりな演奏に終わってる、
冒頭6分半。序曲単独のテイクは3割増しの素晴らしさ!
b.すると、フィルハーモニー時代よりもニューフィルハーモニーになってからの方が名演が多いような、
a.ニューフィルハーモニーはクレンペラーを尊敬する楽員たちで構成されてるから、意気込みがぜんぜん違うし、クレンペラーの意図が的確に伝わってる・・・ただ残念ながら死の三年前、1970年ごろからビックリするほど冴えない演奏が増えてくる、これもYouTubeで確認できるけど・・・
b.じゃあクレンペラーの旬(シュン=いちばん美味しい時期)は、1960年代ってことか、
a.フィルハーモニー時代の終わりからニューフィルハーモニー時代の始めにかけて、1970年以降は諦めた方が無難や、
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2015年04月15日
岡山ネオポリスを走る(3)「西端へ」
b.ところで、ネオポリスの町名は桜ヶ丘ってことでサクラの写真を並べてきましたが、前回モモの写真も混じっていた、
a.赤磐市はモモの産地なんで、今回はモモの写真もたくさんのせよう、
b.では、最終回となる3回目は不死の大池を見下ろす高台からのスタート、
a.しばらく進んで、幹線道路手前の坂を下って突き当たりがネオポリスの北端、ここには小学校・幼稚園・保育園がそろってる、
b.桜ヶ丘東6丁目、不死の大池の横手の高台になるんか、
a.ここからネオポリスの西の際(キワ=輪郭)にそって進もう、
b.大きなお寺を右に見ながらじわじわ坂を登り切ると、交通量もほとんどないのに、広々した大通りがのびてる、
a.いや、大通りはまだ向こう側を走ってて、ここは側道、
b.側道でもこの感動的な広さなめらかさ!、丘の上だから風通しも良いし、おまけに緩やかに下ってる、この世の極楽のような道、
a.これを道なりにゆるゆる下ってくと、突き当たりに桜ヶ丘運動公園が広がる、そこがネオポリスの西の端、
b.しかし、地図を見返すと驚くほど池が多い、ネオポリスの高台をとり囲むように大小10個以上・・・
a.道から隠れて見えない池もたくさんあるしなあ、
b.これだけ池があったらカッパがいてもおかしくない、
a.突き当たりの運動公園まで来て、ほぼ一周したことになるけど、このまま坂を下りるのもなんかもったいない、せっかく稼いだ高度を有効利用しよう、
b.ていうと、
a.ネオポリスを出るけど、高台にそって山陽ふれあい公園へ向かってみよう、
b.ふれあい公園は幹線道路のこの坂を下っても行けますが、高台ルートなら公園の裏手に出るんかなあ、
a.あの公園は丘の高低差を利用してるけど、この高台ルートだと、公園でも見晴らしの良い南エリアへ楽に行ける、
b.じゃあ山陽北小学校にそって、途中巨大な工場跡地を右に見ながら、坂を登って下るとああこのことか、たしかに丘を利用した大きな公園ですね、奥には日本庭園風なエリアまで、
a.バブル期の遺産できっと自治体のお荷物になってて、整備も行き届かずあちこち老朽化してるけど、ともかくこうやって形に残しといて良かった、と思えるような凝った作りの公園、
b.デカイ体育館に室内プールまである、それに階段や石垣には立派な石を多用してる、この切り出した白っぽい石の感じが統一感を出しててとても感じが良い、
a.石造の立派なバルコニーから西の見晴らしもいい、ここはいつ来ても気が晴れるなあ、
b.ネオポリスは取りあえずひと回りしたわけですが、ほかに付け加えるとすれば、
a.他にも、良い道はたくさんあると思うけど、ネオポリスから他のエリアを結ぶ、自転車ならではの重要ルートを3本紹介して終わることにしよう、
b.1本目はネオポリスの中心部を東西に突っ切るコース、地図では黄色のライン、
a.山陽東小の北側から自然に付けられた肩幅ほどの小道にそって進むとさらに東へスムーズに進むことができる、幹線道路を点でやり過ごして、静かな広い下り坂を降りきると、2回目で訪れた下水処理場に出るからここを右折、すると幹線道路をくぐって可真(カマ)方面へスムーズに入っていける、
b.2本目は今回訪れた桜ヶ丘東6丁目からやはり東方面への抜け道、ミドリのライン、
a.今回その脇を通った妙栄寺別院の坂道を下って、突き当たりの幹線道路を左折、県道403からクルマで抜けられない細道でさらに坂を下っていくルート、ここから野間峠や石蓮寺(シャクレンジ)方面へスムーズにアクセスできる、
b.3本目は、これも妙栄寺別院がらみで、青のライン、
a.2本目とは逆方面へ抜けていくルート、つまり妙栄寺別院の坂を登ってそのまま山ぞいに細道を下っていくルート、2段ため池のあたりからの見晴らしもあるし、昔ながらの農村エリアを抜けていく面白さも、
b.ため池の先はぜいたくにも2本に分かれてますね、
a.集落内は道が細いから、もう1本広めの道が延びていて、これがまた走りやすい、ホント赤磐市は道路に事欠かない、京都市の交通事情に慣れたカラダには異次元の快適さ、
2015年04月13日
岡山ネオポリスを走る(2)「東端へ」
b.ところで、岡山ネオポリスつまり桜ヶ丘って大きく西と東に分かれてるんですね、
a.幹線道路の県道253号が境界線ってわけでもないけど、西が10丁目、東は6丁目まであって、それぞれに連合町内会があるらしい、
b.なんで西のほうが多いんすか、
a.たぶん西側エリアが岡山市中心部に近いからやろ、赤磐市は農業中心で仕事少ないしなあ、みんな岡山市中心部へ働きに行くんちゃうかなあ、
b.ところで、現在われわれは桜ヶ丘東1丁目へ入ってきました、確かに家がずいぶんまばらやなあ、
a.そんな空き地に太陽光パネルが並んでる、これも大和ハウスがやってるんか、
b.そういえば、東日本大震災のあと、電気を高値で買い取る制度のためか、太陽光発電パネルをそこらじゅうで見かけるように、
a.岡山県は全国トップレベルで日が射すしなあ、
b.ところで、ここから先の見所は?
a.特にないけど、海抜94mから55mへ一気に下るんが気持ちいい、
b.下りはじめてすぐ正面に横たわる山が石蓮寺(シャクレンジ)山、標高273m、
a.ニワトリと見晴らしの山、
b.ニワトリの山?
a.熊山登ったときも見えたけど、山の上に大規模養鶏場があるんや、ちなみにごくまれに、猛烈な糞尿臭が漂うことがあるし注意が必要、息切らして登ると、嫌でもその空気を肺の奥底まで吸い込まざるを得ない、これも修行や、
b.修行といえば、もともと石蓮寺(シャクレンジ)って大寺院があったんすね、山頂ちかくに、
a.うむ、現在はしかし、かつての跡地に県下最大の石塔がぽつんと立つばかり、その横に木造2階建てのすてきな展望台はあるけど、当時の繁栄ぶりにはほど遠い、
「大寺(オオデラ)も 石塔ひとつ 立つばかり」、
b.ところで、坂を下りきると桜ヶ丘東3丁目、大きな下水処理場が見えてきた、
a.ここがネオポリスの東端、それでも20m近い高台の上にある、
b.こっからどこへ?
a.坂を登って下りて、ネオポリス北端を見舞い、外周にそって南西方向をなぞろう、
b.しかし、ここまで走って気がついたんすけど、池がけっこう多いような、
a.「晴れの国おかやま」は、雨が少ないからなあ、
b.農業用ため池か、
a.二段がまえの池はそこらじゅうに、三段がまえの池もたまに見かける、
b.そういえば、瀬戸内海のむこう香川県も、岡山以上に水不足が問題でため池も多いすね、地元出身の弘法大師(=空海)が作ったため池もあるとか、
a.夏になると決まって水源の早明浦(サメウラ)ダムが干上がって給水制限やってるもんなあ、
b.香川県がうどん県なのもそのせいなんすか、
a.きっとそうやろ、小麦は小雨でも育つから、
b.オマケに、海ぞいで晴れ間が多いと塩もたくさん採れる、
「晴れつづく 小麦と塩の うどん県」、
a.ああうどん食いたいなあ、地元の人はゆであがりを醤油だけでつるんと食べるらしい、
b.きっと、うどんそのものの味わいがストレートに来るんやろうなあ、
b.で、ここから登るんでしたっけ、
a.うむ、下水処理場を左に見ながら20mほど高度を上げよう、
b.しばらく進むと右手に「不死の大池」って意味深な池が、
a.ウェブで池の由来をあたってくれたまえ、
b.由来や伝説のたぐいは全く出てきませんね、「ここ釣れますか?」っていう釣り仲間のやりとりばかりで、
a.それは残念じゃ、このさい適当に作っとくか「不死の大池」伝説、
b.この池のある可真(カマ)って地名も変わってるし、歴史ある石蓮寺(シャクレンジ)山のふもとやし、きっと不思議なパワーを秘めてるんじゃ、カッパでも居てるんかなあ、
a.ひらめいた、この池それ自体が不死身なんや、土砂の堆積(タイセキ)で埋まることもなく、水は澄んで永遠に姿を変えない謎の池、そんな伝説・・・
b.ケガや病気で弱った小動物たちは、この池のほとりで休むとたちまち回復するとか・・・
「いつまでも 不死の大池 そのままに」、
a.「蟲師(ムシシ)」の世界でござるな、
2015年04月06日
岡山ネオポリスを走る(1)「南端からスタート」
b.さて、ここまで岡山県南部を代表するような山や海を見てきましたが、今回からはぐっと地味な地域住民限定企画、「ネオポリスを走る」その1回目、
a.観光地でも何でもないけど、赤磐市さらには岡山県を代表する大規模ニュータウン「岡山ネオポリス」、自転車を走らすには最適な道が縦横に走ってるから、一度それらルートをまとめて語っておこう、京都から引っ越して三度目の桜も散りはじめて、ようやくネオポリスも自由に走り回れるようになったし、
b.しかし、入居開始から数十年たっても計画人口3万2千の半分しか住んでませんよ、
a.いや、だからええんや、クルマもヒトも少ないし、道は広いし坂は穏やか、とても走りやすい、
b.坂が穏やかって、そりゃ個人差あると思うけど、まあ、おもむろに始めてみましょうか、
a.うむ、けど文章だけじゃ寂しいし、季節柄サクラの写真でもちりばめながら進めよう、
b.そういえば、ネオポリス全体も桜ヶ丘って地名でしたね、ところで、出発はどの地点から、
a.ニュータウンの中心部をつらぬく幹線道路、県道253号線の中島交差点から始めよう、
b.岡山市中心部への主要幹線だけあって、相当な交通量、路面も広くなめらか、でもけっこうな坂やなあ、
a.県道をはさんでコンビニが向かい合うなんて、いなかの赤磐市じゃきわめて異例、
b.そういえば、ネオポリスって近畿圏からの移住者が多く住んでるって聞いたことがある、大阪会とかって住民グループも有るとか無いとか、
a.岡山駅から20キロ近くも離れてるけど、近畿圏より格段にクルマがスムーズに流れてるから、下見に来るとずいぶん近くにあると錯覚して住む羽目になるとかならんとか、
b.しかし、我々の場合、クルマが走りやすい幹線道路は外したほうがココロ静かに走れるんじゃ、
a.うむそのとおりじゃ、よっていきなり幹線道路をはずれて、千光寺へ向かうぜよ、
b.ネオポリスに向かって、右へ大きく回り込むかっこか、
a.海抜24mの中島交差点から千光寺、ここからさらに登って海抜150mまでひたすら登ることになる、
b.でも、この先は行き止まりじゃ、
a.いや、よく見ると細い道がさらに登って桜ヶ丘清掃センターからネオポリスに入れるんや、もっとも清掃センターは閉鎖されて、基本立ち入り禁止なんで、通行は自己責任でお願いします、ちなみにバイクだと腰ほどある柵を越えられないから無理っす、
b.しかし、せっかく海抜150mまで登ったのに、すぐまた70mも下るんか、これじゃあ自転車部のトレーニングやないすか、
a.たしかに、じゃあ、もう少しおだやかなルートを描いてみよう、
b.中島交差点のすぐ先を左折して集落の細道へ入ると、
a.集落の細道は住宅密集地で抵抗がある場合は、千光寺へ向かう広道を途中まで登ってから、左へ入り込む手もある、いずれにしてもこのルートは海抜82m地点までロス無く登って行けるし、ネオポリス直前の見晴らしもいい、
b.で、最初に出会うネオポリスが地名でいうとこの赤磐市桜ヶ丘西1丁目、ネオポリス最南端ですが、
a.ここから反時計回りにめぐってみよう、
b.まず最初の見所がここ、
a.ネオポリスでイチバン見晴らせる場所、海抜90m前後やけど映画で使えそうな素晴らしいパノラマ、
b.前半はネオポリスを貫く県道253号線を左に見おろしながら進み、後半は90度近く右へ曲がって、また異なる見晴らしと、ふたつの味が楽しめる、この高台の住民はしあわせや、
a.ネオポリスのほとんどが見晴らせるもんなあ
b.しかし、「これを自然破壊と言わずして・・・」というほど広大な丘陵地帯が一気に削られたわけか、
a.自然破壊もそうやけど、同時に古代遺跡のほとんどが秘密裏に破壊され跡形もないらしい・・・地元の考古学者のコトバやさけえホンマやで、きっと、
b.そういえば、ここは大和ハウス工業が全てを手がけてるんか、
a.戦後の高度経済成長と共に全国各地の丘陵や遺跡が破壊され、その更地(さらち=造成された土地)に人々が住み始めたわけか、
「削りとる 遺跡と森に ニュータウン」、