b.ところで、岡山ネオポリスつまり桜ヶ丘って大きく西と東に分かれてるんですね、
a.幹線道路の県道253号が境界線ってわけでもないけど、西が10丁目、東は6丁目まであって、それぞれに連合町内会があるらしい、
b.なんで西のほうが多いんすか、
a.たぶん西側エリアが岡山市中心部に近いからやろ、赤磐市は農業中心で仕事少ないしなあ、みんな岡山市中心部へ働きに行くんちゃうかなあ、
b.ところで、現在われわれは桜ヶ丘東1丁目へ入ってきました、確かに家がずいぶんまばらやなあ、
a.そんな空き地に太陽光パネルが並んでる、これも大和ハウスがやってるんか、
b.そういえば、東日本大震災のあと、電気を高値で買い取る制度のためか、太陽光発電パネルをそこらじゅうで見かけるように、
a.岡山県は全国トップレベルで日が射すしなあ、
b.ところで、ここから先の見所は?
a.特にないけど、海抜94mから55mへ一気に下るんが気持ちいい、
b.下りはじめてすぐ正面に横たわる山が石蓮寺(シャクレンジ)山、標高273m、
a.ニワトリと見晴らしの山、
b.ニワトリの山?
a.熊山登ったときも見えたけど、山の上に大規模養鶏場があるんや、ちなみにごくまれに、猛烈な糞尿臭が漂うことがあるし注意が必要、息切らして登ると、嫌でもその空気を肺の奥底まで吸い込まざるを得ない、これも修行や、
b.修行といえば、もともと石蓮寺(シャクレンジ)って大寺院があったんすね、山頂ちかくに、
a.うむ、現在はしかし、かつての跡地に県下最大の石塔がぽつんと立つばかり、その横に木造2階建てのすてきな展望台はあるけど、当時の繁栄ぶりにはほど遠い、
「大寺(オオデラ)も 石塔ひとつ 立つばかり」、
b.ところで、坂を下りきると桜ヶ丘東3丁目、大きな下水処理場が見えてきた、
a.ここがネオポリスの東端、それでも20m近い高台の上にある、
b.こっからどこへ?
a.坂を登って下りて、ネオポリス北端を見舞い、外周にそって南西方向をなぞろう、
b.しかし、ここまで走って気がついたんすけど、池がけっこう多いような、
a.「晴れの国おかやま」は、雨が少ないからなあ、
b.農業用ため池か、
a.二段がまえの池はそこらじゅうに、三段がまえの池もたまに見かける、
b.そういえば、瀬戸内海のむこう香川県も、岡山以上に水不足が問題でため池も多いすね、地元出身の弘法大師(=空海)が作ったため池もあるとか、
a.夏になると決まって水源の早明浦(サメウラ)ダムが干上がって給水制限やってるもんなあ、
b.香川県がうどん県なのもそのせいなんすか、
a.きっとそうやろ、小麦は小雨でも育つから、
b.オマケに、海ぞいで晴れ間が多いと塩もたくさん採れる、
「晴れつづく 小麦と塩の うどん県」、
a.ああうどん食いたいなあ、地元の人はゆであがりを醤油だけでつるんと食べるらしい、
b.きっと、うどんそのものの味わいがストレートに来るんやろうなあ、
b.で、ここから登るんでしたっけ、
a.うむ、下水処理場を左に見ながら20mほど高度を上げよう、
b.しばらく進むと右手に「不死の大池」って意味深な池が、
a.ウェブで池の由来をあたってくれたまえ、
b.由来や伝説のたぐいは全く出てきませんね、「ここ釣れますか?」っていう釣り仲間のやりとりばかりで、
a.それは残念じゃ、このさい適当に作っとくか「不死の大池」伝説、
b.この池のある可真(カマ)って地名も変わってるし、歴史ある石蓮寺(シャクレンジ)山のふもとやし、きっと不思議なパワーを秘めてるんじゃ、カッパでも居てるんかなあ、
a.ひらめいた、この池それ自体が不死身なんや、土砂の堆積(タイセキ)で埋まることもなく、水は澄んで永遠に姿を変えない謎の池、そんな伝説・・・
b.ケガや病気で弱った小動物たちは、この池のほとりで休むとたちまち回復するとか・・・
「いつまでも 不死の大池 そのままに」、
a.「蟲師(ムシシ)」の世界でござるな、