たしか、厚生会(こうせいかい)、この字で良かったかなあ、
何やってるんすか、
京都市右京区から消え去って、もう何十年もたつけど、むかし、「こうせいかい」っていう大きなスーパーが、帷子ノ辻(かたびらのつじ)と梅津(うめづ)にあって、
そんなん、若い人、だれも知りませんよ、
そんでもって、帷子ノ辻(かたびらのつじ)のほうには、嵐電(らんでん)の駅をはさんで、ジャスコもあったんや・・・たしか、線路をくぐる地下通路から店の中に入れるようになってて、
そんなん、今の若者、だれも知りませんよ、
そんなジャスコで、1980年代に購入した、無印良品にありそうな、安価でシンプルでスマートなコーヒーカップが、京都を遠く離れた今でも、日々活躍してて、
なんで、そんなささいな物思いに、ふけってるんすか、
いや、20年以上お世話になった下宿の大家のオバチャンから、とつぜん電話があって、オジサンのほうがつい先日亡くなったと聞かされて・・・80才手前とか言うてはったけど、
病気ですか、
直接の死因は心臓発作やけど、
心臓が悪いのはオバチャンのほうでは、
そう、で、聞き返したら、4年も前に、日課になってた散歩の途中に、交通事故にあって、そのまま入院生活してたそうで、
それはキツいっすね、
スポーツマンみたいにスリムに日焼けしてて、自分が住んでたころも、朝からよう歩いてはったし・・・そんな元気なオイチャンが、まさかの交通事故で長期入院・・・ほんま、気いつけなアカンな。
とりわけ、60も過ぎてくると、軽いケガでも、回復に時間かかりますし、
というわけで、なんかコーシー(コーヒー)飲んでる時も、ふと京都のことを、アレコレ思い出してたんや、
「七人の侍」といえば、松竹(しょうちく)映画を代表する不朽(ふきゅう)の名作・・・帷子ノ辻(かたびらのつじ)にも、松竹の撮影所があったなあ・・・ひと駅となりの太秦(うずまさ)映画村とは対照的に、一般人は入れへん地味な場所にあったけど・・・たしか、昔はその前にボーリング場があって、その中のテレビゲームコーナーでよう遊んでたんちゃうかなあ・・・って、自分以外、誰が食いつくんや、こないなささいな昔話に・・・