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2014年12月24日

ふたたび丹波の紅葉へ(4)「ショルティの青くて硬き第九かな」

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b.旅の途中ですが、12月は第九の季節、親方イチ押しのCDを一枚あげるとすれば、

a.意外なんやけど、ショルティーがシカゴ交響楽団と1972年に入れたやつ、

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b.デジタル録音でも入れ直してますね、

a.うむ、しかし楽団がうまくなった分、かえってつまらなくなってる、それよりこっちのアナログ録音のほうが、硬くて青くていい、

b.青くて硬いのに、なんで良いんすか、

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a.たしか、オーボエとクラリネットの首席奏者が犬猿の仲で、それが元で楽団が全くまとまらなくなってたシカゴ交響楽団、そこへ常任指揮者としてヨーロッパから招かれたゲオルグ・ショルティー、

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b.最悪の状況やったんか、当時のシカゴは、

a.そこで、就任に当たってこんなんじゃとても音楽にならない、二人が完全に和解できなきゃこの楽団を引き受けないとまで言い出して、最終的に二人は和解して、ショルティーの方も今まで仕事してたヨーロッパの音に負けない楽団づくりを始めた、そんな矢先の第九なんで、とっても気持ちがこもってる、楽団員が新たな気持ちで世界的なオーケストラに上り詰めていこうとする本気が伝わってくる、ガチガチに緊張してるさまがかえって好感を呼ぶんや、

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b.リズムは前のめりやし、ティンパニーも他の音に溶け込ますだけの余裕もなく、妙に目立ってる、それでも良いんすか、

a.うむ、全体から漂ってくる新鮮なやる気がとってもええんや、フルトヴェングラーみたいな深みはないかも知れないけど、これはこれで青春ドラマみたいなひたむきさがあって、

b.そういえば、弦楽器を高価なのに入れ替えて、それまで仕事してたウィーンフィルの音に近づけたとか、

a.そう、それが独特の新鮮な響きになってて、つまり柔らかくてウィーンフィルっぽいんやけど、それとはまったく別の美しさがあって、

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b.どんな美しさですか、

a.ウィーンフィルの音を歴史ある古い町並みとしたら、シカゴの方はニュータウンが持ってる上品で新鮮なさわやかさっていうか、これはこれでとても良い音なんや、熟成と対極にあるような、

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b.出だしがまたユニークですね、

a.弦の刻みが1音1音克明に聞こえてくる、CD化されて少し濁ったけど、レコードで初めて聞いたときはぶっ飛んだなあ、

b.録音技術のせいかなあ、

a.それもあるけど、それ以上に、音符をすべてバカ正直なほど鳴らし切ろうとする直球勝負な感じ、これが曲全体にみなぎっていてココロを打つんや、

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b.で、楽章ごとにはどうなんすか、

a.第一楽章がいちばん良いんちゃうかなあ、っていうか、もはやベートーベンのシンフォニーは第九の第1楽章以外興味が持てなくなっちまった、

b.たしかに、ここ赤磐市では毎朝7時に防災無線から歓喜の歌が流れるし、歳末大売り出しも第九の終楽章やたら使うし・・・

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坂崎;ひどいもんや、クラシック音楽の頂点をなんや思うとんねん、赤磐市と企業を相手取って7億円の損害賠償請求や、ふざけたらあきまへん、あかん、あかん、ふざけたらあきまへん、

カイジ;オッチャン、いきなりケンカ腰でどうする、仲間だろ、オレたちは、

遠藤;なかま?

カイジ;そうさ、沼攻略の厚い壁はこの三人で突破する!!

意味不明の読者は18分20秒から参照のこと!!


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