しかし、メチャ寒いな、
寒いだけならまだしも、石川県・富山県・新潟県あたりでは、雪でクルマが何百台も動けなくなって、陸上自衛隊が、緊急出動してるそうすよ、
交通教育ユーチューバーの綾人(あやと)さんも、仲間の大型トレーラーが雪で動けなくなったので、みずから助けに行ってるなあ、
毎冬こんなになるなら、いっそ豪雪地域の主要幹線道路は、すべてチューブのように密閉して、真冬でも暖かい空気を流すとかできないんすか、
そうなったら、ついでに暖かい追い風が吹くような透明のチューブ状のサイクリングロードも作ってほしいな、JRの駅からそのままこぎ出せるような、
それなら、雪景色を楽しみながら、薄着で快適なサイクリングが楽しめますね、
しかし、雪こそ少なかったけど、京都の寒さも、ひときわキツかったなあ、
うっすら雪が積もった当日は、ふかふかで楽しいけど、翌日の朝になると、バッキバキに凍って、
自転車で走っても、ガリガリバリバリと音がする、そんな朝でも、早めに家を出て、超低速でバイト先へ向かってたなあ、
そんなこんなで、ゆっくり走る楽しみを見つけたんすか、
いや、それは、しゃあないから、ゆっくり走ったまでで、
ふつう、京都に住んでたら、嵐山から奈良に向かって川ぞいを進む、サイクリングロードが有名ですけど、
京都の大学に通い出して、数年後、どうせなら有名な嵐山で暮らしたいなあと・・・けっきょくそこが気に入って、四半世紀も住み続けたけど、嵐山に限らず、京都の町は、長く住めば住むほど、自転車で走れば走るほど、じわじわと深い魅力が湧き出してくる町やったなあ、
川向こうの銭湯へ向かうために、ヒトもクルマもまばらになった夜の渡月橋をわたって、
月が明るい夜は、川面(かわも)に月あかりが反射して、なるほど、それで渡月橋と名前が付いたんかと、
ああ、また帰りたいすね、
いなかの地方都市も、自転車でのびのびと走れて素晴らしいけど、やっぱり京都は、空襲で焼けてないし歴史も深いし、この町でしか味わえないような魅力が、過密な町中にいっぱい詰まってて、ゆっくり走れば走るほど、町の良さが分かるというか、
まあ、もともと、みんな歩いて暮らしてた町ですしね、
せやねん、自転車ですら、かなりゆっくり走らんと、町の深い魅力には気づけないことが多い、
それでゆっくりゆったり走るようになったと、
オートバイの排気量マウントやないけど、自転車も、どれだけ遠くへ走ったとか、時速何キロで走ったとか、そういうシンプルな自慢が多いけど、より近場を低速で走る面白さは、京都の町が教えてくれたんや、
その結果、気がつけば、嵐山を中心に、市街地のほぼすべての路地裏を知り尽くしてしまうと、
細い道になればなるほど、味わいも増すんで、クルマが来られないような極細の道を選んで走るようになって・・・そうなると、ようやく京都の町中の素晴らしさが、心の底から実感できるようになって・・・ギターの弦や無いけど、それぞれの細道に特有の響きとか余韻のようなんがあって、その日の自分にいちばんしっくりする道を組み合わせたり出来るようになると、町と自分が一体化するような感覚になってきて・・・もう、どうにも、やめられまへんなあ、
じゃあ、その日の自分がイチバン求めてる栄養素を吸収するような、そんなサイクリングになると、
「いろんな道を曲がる」にかけて、1時間なら1時間の曲を即興でかなでるような、
ちなみに、びわ湖方面を中心にいろんなエリアへ輪行するようになっても、そういうノリで走ってたんすか、
そう、できるだけ、クルマがスピード出せないような、昔ながらの静かで細い道を、ゆっくりじっくり味わうように走ってたから、クルマとずっと付き合わされるびわ湖一周なんて、カネくれてもやりたなかったなあ、
それで、ふつうなら素通りするような何気ない村の中にも、わざわざ入りこんでいったと、
びわ湖ぞいの干拓された田園地帯は、とりわけ夏場とか、風が涼しく湖面の延長みたいな解放感があって、そんな広がりの中に、小島のように小さい村が点在していて、そんな村々の細道に極低速で分け入ると、中心部には、名も無い集会所や寺や神社があって、そんなんを写真に収めながら走ってると、ずっとそこに住んでるような心地良い錯覚がわき起こって、そうなると、そのエリアの魅力にどんどんハマって行って、オモロイ小説や無いけど、帰宅すると、すぐその続きが読みたくなるような、そんなくり返しやったなあ、
結果、輪行する先々でも、地元の住民が散歩で使うような、より静かで細い道から覚えるようになると、
幸せなフラッシュバックというか、ときどき不意に、そんな何気ない路地裏の味わい深い風景が不意にまぶたに浮かんで、その前後をエア(イメージ)・サイクリングしてみたり、
なるほどねえ、速く遠くへ走るばかりが自転車ではないと、
自分の場合は、より近くをよりゆっくり走れるのが、自転車の素晴らしさなんや、
そこで、カメラと自転車が一体化すると、
ステキに風景に出会ったら、いつでも気楽に立ち止まって、カメラを取り出す・・・これは自転車であっても、スピードが出てたり、目的地に急いだりしたら、なかなかできない芸当なんや、
そういえば、いろんな川にかかる大小の橋の上で、よう立ち止まって、素晴らしい景色をカメラに収めました、
クルマの流れに乗ったバイクでは無理やけど、自転車なら、橋は絶好の展望台やで、
歩行者と自転車しか楽しめないびわ湖大橋の展望台、行ってみたいっすね、
かなりな高さもあるし、あそこは絶景ポイントやなあ・・・まるで、びわ湖大橋を予感して歌ったような芭蕉の俳句も路面にプリントされてるし、
今ごろは、伊吹山とか比良山(ひらさん)が、雪をかぶって最高なんちゃいます、
たしかに・・・きっつい季節風が、日本海からストレートにびわ湖へ吹き込むんで、寒さも最高やけど・・・