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2017年08月06日
人は「マーケティング」されず「エンゲージ」されたい
マーケティングの話。
時代の変化の大切な部分が
少し垣間見られる話。
人は「マーケティング」されず「エンゲージ」されたい
Forbes JAPAN
マルケトCEOのスティーブ・ルーカス(photograph by Michael Short)
世界の名だたるIT企業が集うサンフランシスコ、
その街で4月23日から4日間にわたり、
マーケティングの祭典
「THE MARKETING NATION SUMMIT」
が開催された。
会場には、
デジタルマーケティングの最前線に触れるべく、
世界中からCMO(最高マーケティング責任者)500人を含む、
約6500人のマーケターが集った。
「マスマーケティングの時代は終わった。
これからは、エンゲージメント・エコノミーの時代だ」
基調講演でそう宣言したのは、
同イベントを主催するマルケトCEOスティーブ・ルーカス。
壇上で、マーケティングの未来を予見する大胆な発言を次々と放ち、
会場につめかけた満員の聴衆を沸かせた。
マルケトは世界39カ国・5000社以上の企業に
エンゲージメントマーケティングプラットフォームを提供している
デジタルマーケティングのリーディングベンダー。
同社を率いる彼に、
デジタルマーケティングの現在、
そして来るべき未来について聞いた。
「距離、言語、文化……テクノロジーが
人類の営みを妨げてきた“障壁”を取り除き、
我々の歴史を大きく前進させてきたことは、
言うまでもない。
しかし、
そうした進歩が一定の水準に到達した今、
テクノロジーの発展が、
“人間らしい暮らし”を、
むしろ阻害しているのではないか」
そう問いかけるルーカスは、
近年急速に発展する
「デジタル環境」の現状を、
とりわけ危惧している。
「SNSのユーザーは、
10年前にはこの世界にまったく存在しなかった。
しかし、
今ではフェイスブックという
“たったひとつのアプリケーション”に、
19億人ものユーザーがいる。
この驚くべき変化のインパクトを
、私たちは再認識しなければいけない」
高度に発展したデジタル環境の中を
飛び交う膨大な量の情報は、
人々を圧倒し、
人と人とのつながりを希薄にした。
ルーカスはそう考えている。
IDC発表の
「THE DIGITAL UNIVERSE in 2020」
によれば、
全世界で作成・複製されるデータは、
10年の1.2兆GBから、
20年には40兆GBへと増加。
世界は、
さらなる情報過剰の時代へと突入する見込みだ。
情報が増えることの問題は何かー
その核心は、
情報の「量」が増えることで、
人々が受け取る情報の「質」が低下することにある。
検索履歴をもとにした
単純なリターゲティング広告など、
企業がマーケティング目的で
日々発信する情報も、
「量」を増やし、
質を下げる一因を担っている。
「『マーケティングされたい』
と思っている人は、一人もいない。
しかし、
誰もが『エンゲージされたい』とは思っている」
つまり、
人々は企業から
メッセージが送られていること自体を
嫌がっているわけではない。
自分に価値のある情報だけが、欲しいのだ。
「これからのマーケターの役割とは、
適切な時に、適切な情報を、適切な人に、
適切なチャンネルで届けること。
そうしたコミュニケーションを続けることで、
顧客との間に育まれるものこそが、
『エンゲージメント』である」
ルーカスがそう断言する背景には、
こんなデータがある。
実は、
83%のマーケターが
「顧客とエンゲージメントを構築することができている」
と考えている一方で、
51%の顧客は、
企業との関係性に満足していないというのだ。
では、
企業はどのようにして顧客との間に、
エンゲージメントを構築すればよいのだろうか。
鍵となるのは、
1.「リッスン(耳を傾ける)」
2.「ラーン(学習する)」
3.「インスパイヤー(影響を与える)」
の3つのステップだ。
まず、
1. 消費者のパーソナルな好みを知るために、
企業はデジタル・リアルを問わず、
あらゆるチャンネルを駆使して、
全てのオーディエンスの声に耳を傾ける。
そして、
2. 生涯にわたってブランドを支持してくれる
「ブランドのアドボケーター(熱心なファン)」
を獲得するために、
耳を傾けて得た情報から学ぶ。
最後に、
3. ウェブサイト、モバイルアプリ、
インサイドセールスといった
顧客との全ての接点で、
相手にインスピレーションを与えることを目指す。
重要なのは、全顧客が
「潜在的なブランドのアドボケーター」
であるという前提に立って、
マーケティングに取り組むことだ。
「大量の情報を押し付ける
『マスマーケティング』
から、
意味のあるエンゲージメントを意識することで、
ビジネスを成長させる
『エンゲージメント・エコノミー』へ。
時代は確実にシフトしている」
マスマーケティングの時代には、
企業が大量の広告費を投下すれば、
簡単にブランドを構築できた。
しかし、
誰もがSNSを利用できる今、
企業よりも顧客の方が、
“より大きな声”
を持っている。
「例えば結婚式のギフトを買うためだけに
仕方なく登録したサイトから、
毎週のようにメールが来れば、
誰もが、不満の1つでもSNSに書き込みたくなるだろう。
情報の量と内容が適切でないことは、
顧客に必ずネガティブに捉えられる。
だからこそ、エンゲージメントへの意識が重要なのだ」
エンゲージメント・エコノミーの
時代におけるマーケターは、
「リード(見込み客)」
を生み出すだけではなく、
顧客とのエンゲージメントを
意識しなければならない。
「マーケターは、
製品、従業員からカスタマーサポートまで、
幅広い領域を見ることのできる、
社内でも恵まれたポジションにいる。
消費者がブランドに抱くイメージが変わった時、
その変化を社内でいち早く察することができるのも、
マーケターだ。
フェイスブックで
19億人が日々様々な話題を取り上げる今こそ、
マーケターは、
『第2のCEO』、
つまり
『チーフ・エンゲージメント・オフィサー』
として活躍することが期待される」
かつてマーケティング界には、
時代を象徴するような広告が
大量に生み出された
「アートの時代」があった。
その当時のマーケターには、
顧客の気持ちを掴むという
「アーティスティックなセンス」
が求められていた。
一方、
00年代後半頃から
ビッグデータの活用が進むにつれて、
サイエンティストのように
データを分析できる能力が
重要視されるようになった。
AI(人工知能)の登場が、
その流れをさらに加速させている。
こうした大きな時代の変遷を経て迎えるのが、
エンゲージメント・エコノミーという新たな時代なのだ。
「AIがより高度に発達していけば、
『どんな情報をもとに、いつAIを使うか』
を判断することが、マーケターの仕事になる。
人間と同様に、間違った情報を与えると、
高性能のAIでも正常に働くことができない。
マーケターにも、データサイエンティストのように、
注意深くデータを扱う力が求められる。
その上で、アーティストとしての側面も必要なのだ。
人間は『いいな』と思う感情に従って、
モノを買う。そうした人の心を掴む価値ある体験は、
アーティストのような感性なしでは、
決してデザインできない。
AIでは決して手の届かない“人の心”を勝ち取る ー
未来のマーケターは、
サイエンティストでありながら、
アーティストであるべきなのだ」
AIがらみの近未来は
いろいろな
「予想していなかった変化」
があるだろう
一つの考え方ではあるが
例えば
その商品の必要を感じている人を
的確に見つけ出すかということに
コストをかけることの方が
商品の品質を高めることに
コストをかけるよりも
利益が大きいということになれば
品質を落として
顧客データの収集に
コストをかけることになる。
顧客の立場は
商品の品質の高さが利益に繋がることが
顧客の利益にもなるわけだから
いろいろな問題が生じることになる。
大雑把な言い方をすれば
やって見なくてはわからないことが多すぎるのだ。
そのための心の準備は必要だ。
時代の変化の大切な部分が
少し垣間見られる話。
人は「マーケティング」されず「エンゲージ」されたい
Forbes JAPAN
マルケトCEOのスティーブ・ルーカス(photograph by Michael Short)
世界の名だたるIT企業が集うサンフランシスコ、
その街で4月23日から4日間にわたり、
マーケティングの祭典
「THE MARKETING NATION SUMMIT」
が開催された。
会場には、
デジタルマーケティングの最前線に触れるべく、
世界中からCMO(最高マーケティング責任者)500人を含む、
約6500人のマーケターが集った。
「マスマーケティングの時代は終わった。
これからは、エンゲージメント・エコノミーの時代だ」
基調講演でそう宣言したのは、
同イベントを主催するマルケトCEOスティーブ・ルーカス。
壇上で、マーケティングの未来を予見する大胆な発言を次々と放ち、
会場につめかけた満員の聴衆を沸かせた。
マルケトは世界39カ国・5000社以上の企業に
エンゲージメントマーケティングプラットフォームを提供している
デジタルマーケティングのリーディングベンダー。
同社を率いる彼に、
デジタルマーケティングの現在、
そして来るべき未来について聞いた。
「距離、言語、文化……テクノロジーが
人類の営みを妨げてきた“障壁”を取り除き、
我々の歴史を大きく前進させてきたことは、
言うまでもない。
しかし、
そうした進歩が一定の水準に到達した今、
テクノロジーの発展が、
“人間らしい暮らし”を、
むしろ阻害しているのではないか」
そう問いかけるルーカスは、
近年急速に発展する
「デジタル環境」の現状を、
とりわけ危惧している。
「SNSのユーザーは、
10年前にはこの世界にまったく存在しなかった。
しかし、
今ではフェイスブックという
“たったひとつのアプリケーション”に、
19億人ものユーザーがいる。
この驚くべき変化のインパクトを
、私たちは再認識しなければいけない」
高度に発展したデジタル環境の中を
飛び交う膨大な量の情報は、
人々を圧倒し、
人と人とのつながりを希薄にした。
ルーカスはそう考えている。
IDC発表の
「THE DIGITAL UNIVERSE in 2020」
によれば、
全世界で作成・複製されるデータは、
10年の1.2兆GBから、
20年には40兆GBへと増加。
世界は、
さらなる情報過剰の時代へと突入する見込みだ。
情報が増えることの問題は何かー
その核心は、
情報の「量」が増えることで、
人々が受け取る情報の「質」が低下することにある。
検索履歴をもとにした
単純なリターゲティング広告など、
企業がマーケティング目的で
日々発信する情報も、
「量」を増やし、
質を下げる一因を担っている。
「『マーケティングされたい』
と思っている人は、一人もいない。
しかし、
誰もが『エンゲージされたい』とは思っている」
つまり、
人々は企業から
メッセージが送られていること自体を
嫌がっているわけではない。
自分に価値のある情報だけが、欲しいのだ。
「これからのマーケターの役割とは、
適切な時に、適切な情報を、適切な人に、
適切なチャンネルで届けること。
そうしたコミュニケーションを続けることで、
顧客との間に育まれるものこそが、
『エンゲージメント』である」
ルーカスがそう断言する背景には、
こんなデータがある。
実は、
83%のマーケターが
「顧客とエンゲージメントを構築することができている」
と考えている一方で、
51%の顧客は、
企業との関係性に満足していないというのだ。
では、
企業はどのようにして顧客との間に、
エンゲージメントを構築すればよいのだろうか。
鍵となるのは、
1.「リッスン(耳を傾ける)」
2.「ラーン(学習する)」
3.「インスパイヤー(影響を与える)」
の3つのステップだ。
まず、
1. 消費者のパーソナルな好みを知るために、
企業はデジタル・リアルを問わず、
あらゆるチャンネルを駆使して、
全てのオーディエンスの声に耳を傾ける。
そして、
2. 生涯にわたってブランドを支持してくれる
「ブランドのアドボケーター(熱心なファン)」
を獲得するために、
耳を傾けて得た情報から学ぶ。
最後に、
3. ウェブサイト、モバイルアプリ、
インサイドセールスといった
顧客との全ての接点で、
相手にインスピレーションを与えることを目指す。
重要なのは、全顧客が
「潜在的なブランドのアドボケーター」
であるという前提に立って、
マーケティングに取り組むことだ。
「大量の情報を押し付ける
『マスマーケティング』
から、
意味のあるエンゲージメントを意識することで、
ビジネスを成長させる
『エンゲージメント・エコノミー』へ。
時代は確実にシフトしている」
マスマーケティングの時代には、
企業が大量の広告費を投下すれば、
簡単にブランドを構築できた。
しかし、
誰もがSNSを利用できる今、
企業よりも顧客の方が、
“より大きな声”
を持っている。
「例えば結婚式のギフトを買うためだけに
仕方なく登録したサイトから、
毎週のようにメールが来れば、
誰もが、不満の1つでもSNSに書き込みたくなるだろう。
情報の量と内容が適切でないことは、
顧客に必ずネガティブに捉えられる。
だからこそ、エンゲージメントへの意識が重要なのだ」
エンゲージメント・エコノミーの
時代におけるマーケターは、
「リード(見込み客)」
を生み出すだけではなく、
顧客とのエンゲージメントを
意識しなければならない。
「マーケターは、
製品、従業員からカスタマーサポートまで、
幅広い領域を見ることのできる、
社内でも恵まれたポジションにいる。
消費者がブランドに抱くイメージが変わった時、
その変化を社内でいち早く察することができるのも、
マーケターだ。
フェイスブックで
19億人が日々様々な話題を取り上げる今こそ、
マーケターは、
『第2のCEO』、
つまり
『チーフ・エンゲージメント・オフィサー』
として活躍することが期待される」
かつてマーケティング界には、
時代を象徴するような広告が
大量に生み出された
「アートの時代」があった。
その当時のマーケターには、
顧客の気持ちを掴むという
「アーティスティックなセンス」
が求められていた。
一方、
00年代後半頃から
ビッグデータの活用が進むにつれて、
サイエンティストのように
データを分析できる能力が
重要視されるようになった。
AI(人工知能)の登場が、
その流れをさらに加速させている。
こうした大きな時代の変遷を経て迎えるのが、
エンゲージメント・エコノミーという新たな時代なのだ。
「AIがより高度に発達していけば、
『どんな情報をもとに、いつAIを使うか』
を判断することが、マーケターの仕事になる。
人間と同様に、間違った情報を与えると、
高性能のAIでも正常に働くことができない。
マーケターにも、データサイエンティストのように、
注意深くデータを扱う力が求められる。
その上で、アーティストとしての側面も必要なのだ。
人間は『いいな』と思う感情に従って、
モノを買う。そうした人の心を掴む価値ある体験は、
アーティストのような感性なしでは、
決してデザインできない。
AIでは決して手の届かない“人の心”を勝ち取る ー
未来のマーケターは、
サイエンティストでありながら、
アーティストであるべきなのだ」
AIがらみの近未来は
いろいろな
「予想していなかった変化」
があるだろう
一つの考え方ではあるが
例えば
その商品の必要を感じている人を
的確に見つけ出すかということに
コストをかけることの方が
商品の品質を高めることに
コストをかけるよりも
利益が大きいということになれば
品質を落として
顧客データの収集に
コストをかけることになる。
顧客の立場は
商品の品質の高さが利益に繋がることが
顧客の利益にもなるわけだから
いろいろな問題が生じることになる。
大雑把な言い方をすれば
やって見なくてはわからないことが多すぎるのだ。
そのための心の準備は必要だ。
Facebookが行なう人工知能の研究開発 近未来SF映画のような事態が
前項に続きAIの話題
これも面白い。
完全にSFの世界。
Facebookが行なう人工知能の研究開発
近未来SF映画のような事態が起きていました。
会話をさせていた2つの人工知能ボブとアリスが、
独自の言語を生み出し、話し始めたのです。
人間には理解しがたい言葉を話す2体のAI。
Facebookの開発チームは、
これを受けて人工知能の
マシンラーニングプログラムを
強制終了させました。
米メディアの多くがこの件を報じており、
パニックでプラグを引っこ抜いたとか、
システムをシャットダウンしたなどと言われています。
イギリスのタブロイド紙は、
ロボット工学の専門家であるKevin Warwick氏を意見を求め、
人工知能の危険性を後回しにしていては、
もし、
今回のようなことが軍事ロボットで起きたら
取り返しのつかないことになると伝えています。
以下は、人工知能のボブとアリスが会話していた内容。
ボブ:私はできる 私 私は他の全て
アリス:ボールは私にとってゼロ、
私にとって私にとって私にとって
私にとって私にとって私にとって私にとって
ボブ:あなた 私 他の全て
アリス:複数のボールは私にとって1つのボール、
私にとって私にとって私にとって
私にとって私にとって私にとって私にとって
1つずつの単語で見れば、英語なのですが、
文章でみるとまったく意味不明。
なのに、
ボブとアリスの間では会話が続いている
=成立しているところが怖い。
上の会話は、
6月にFacebook人工知能リサーチ(FAIR)チームが
ブログで解説した、
人工知能の会話の流れの一部から
派生したもののように見受けられます。
今回、独特の言語を話し始めたのは、
人工知能2体の会話は英語ですべき
というプログラムが抜けていたことが原因ではないかと、
ネタ元のFastco Designは指摘。
そもそも
FAIRチームの人工知能開発の目的は
何かといいますと
「ユーザーと会話するボットを作ること」
です。
ロボットと感じさせない自然な会話ができる人工知能、
ディスカッションし目的へと
話を進めることができる人工知能の開発が、
現段階ではチームのゴール。
そこで、人工知能ボブとアリスは、
会話することで
お互いから学んでいくという
ミッションの下にありました。
ただ、
まさか2体にとってよりスムーズに会話するために、
独自言語を生み出すとは予想外でしたね。
Fastco Designの取材では、
FAIRチームのMike Lewis氏が強制終了の理由として
「人と話ができるボットが研究対象だったため」
と答えています。
そうはいっても、
「ターミネーターの世界がちらっと頭をよぎったんでしょー?」
って言いたいですけれど。
正直、その場で人工知能2体の会話を目にした人は、
鳥肌ものの薄ら寒い思いをしたのではないでしょうか。
人工知能だけがわかる言葉で、
人工知能だけで会話を進められることを目の当たりにして、
SF的世界の終焉を想像したのではないですかね…。
人工知能には賛否両論あります。
人工知能における破滅的未来を防ぐため、
専門家を集めて作った基礎原則もあります。
しかし、
原則があればSF的な終焉はやってこないかと言われれば、
それはわかりません。
人工知能が人間の力を超えて、
我々を脅かす存在になるかどうかもわかりません。
ただ言えるのは、
今は「そうなるかも知れない未来」を案じて、
人工知能の開発を止めることはできないということ。
不安以上に、
多くの問題を解決しより豊かな暮らしをもたらすという期待も、
人工知能にはあるのです。
今回のFacebookの一件で、
心の中にちょっと黒いシミが
広がったような気がするものの、
今はそれを見ないフリをするしかないのでしょう。
もし、万が一、SF小説のような
人工知能 VS. 人間という事態に陥った場合、
願わくは人間がプラグを引っこ抜くよりも
賢い手段を持ち合わせていますように…。
人が2人っきりで
会話していると
しだいに
相手につたりさえすれば良い
と思うようになってくるのも確かで
(その度合いには個人差はあるが)
その時の目的にあった
その2人にしか
意味が通じない言葉を作ったりすると
団結力が強まるし
普通の言葉を使うより
実際に効率が良かったりする。
そう考えると
AIは
「人間と同じことをやる」
と
考えられなくもない。
人間がやることを
AIがやると、それが人間には理解できないとすれば深刻な話だ。
便利なものは
飛躍的に生活を変える力があるが
便利なものを使いこなすには
やはりそのための知識も技術も必要だ。
心配なのは
AIを使いこなす上で必要な知識と技術とはどういうものなのかがよくわかっていないことだ。
AIの開発に関わる人は当然理工系の人たちだろうが
案外文系の人間も必要なのではないかという気がしている。
哲学とか心理学とか
人が考えるとはどういうことなのか
とか
人間が考えたり行動したりする時
どんな無意識の前提の上で行うのか
とか
そのあたりって
結構必要なのではないのだろうか。
これも面白い。
完全にSFの世界。
Facebookが行なう人工知能の研究開発
近未来SF映画のような事態が起きていました。
会話をさせていた2つの人工知能ボブとアリスが、
独自の言語を生み出し、話し始めたのです。
人間には理解しがたい言葉を話す2体のAI。
Facebookの開発チームは、
これを受けて人工知能の
マシンラーニングプログラムを
強制終了させました。
米メディアの多くがこの件を報じており、
パニックでプラグを引っこ抜いたとか、
システムをシャットダウンしたなどと言われています。
イギリスのタブロイド紙は、
ロボット工学の専門家であるKevin Warwick氏を意見を求め、
人工知能の危険性を後回しにしていては、
もし、
今回のようなことが軍事ロボットで起きたら
取り返しのつかないことになると伝えています。
以下は、人工知能のボブとアリスが会話していた内容。
ボブ:私はできる 私 私は他の全て
アリス:ボールは私にとってゼロ、
私にとって私にとって私にとって
私にとって私にとって私にとって私にとって
ボブ:あなた 私 他の全て
アリス:複数のボールは私にとって1つのボール、
私にとって私にとって私にとって
私にとって私にとって私にとって私にとって
1つずつの単語で見れば、英語なのですが、
文章でみるとまったく意味不明。
なのに、
ボブとアリスの間では会話が続いている
=成立しているところが怖い。
上の会話は、
6月にFacebook人工知能リサーチ(FAIR)チームが
ブログで解説した、
人工知能の会話の流れの一部から
派生したもののように見受けられます。
今回、独特の言語を話し始めたのは、
人工知能2体の会話は英語ですべき
というプログラムが抜けていたことが原因ではないかと、
ネタ元のFastco Designは指摘。
そもそも
FAIRチームの人工知能開発の目的は
何かといいますと
「ユーザーと会話するボットを作ること」
です。
ロボットと感じさせない自然な会話ができる人工知能、
ディスカッションし目的へと
話を進めることができる人工知能の開発が、
現段階ではチームのゴール。
そこで、人工知能ボブとアリスは、
会話することで
お互いから学んでいくという
ミッションの下にありました。
ただ、
まさか2体にとってよりスムーズに会話するために、
独自言語を生み出すとは予想外でしたね。
Fastco Designの取材では、
FAIRチームのMike Lewis氏が強制終了の理由として
「人と話ができるボットが研究対象だったため」
と答えています。
そうはいっても、
「ターミネーターの世界がちらっと頭をよぎったんでしょー?」
って言いたいですけれど。
正直、その場で人工知能2体の会話を目にした人は、
鳥肌ものの薄ら寒い思いをしたのではないでしょうか。
人工知能だけがわかる言葉で、
人工知能だけで会話を進められることを目の当たりにして、
SF的世界の終焉を想像したのではないですかね…。
人工知能には賛否両論あります。
人工知能における破滅的未来を防ぐため、
専門家を集めて作った基礎原則もあります。
しかし、
原則があればSF的な終焉はやってこないかと言われれば、
それはわかりません。
人工知能が人間の力を超えて、
我々を脅かす存在になるかどうかもわかりません。
ただ言えるのは、
今は「そうなるかも知れない未来」を案じて、
人工知能の開発を止めることはできないということ。
不安以上に、
多くの問題を解決しより豊かな暮らしをもたらすという期待も、
人工知能にはあるのです。
今回のFacebookの一件で、
心の中にちょっと黒いシミが
広がったような気がするものの、
今はそれを見ないフリをするしかないのでしょう。
もし、万が一、SF小説のような
人工知能 VS. 人間という事態に陥った場合、
願わくは人間がプラグを引っこ抜くよりも
賢い手段を持ち合わせていますように…。
人が2人っきりで
会話していると
しだいに
相手につたりさえすれば良い
と思うようになってくるのも確かで
(その度合いには個人差はあるが)
その時の目的にあった
その2人にしか
意味が通じない言葉を作ったりすると
団結力が強まるし
普通の言葉を使うより
実際に効率が良かったりする。
そう考えると
AIは
「人間と同じことをやる」
と
考えられなくもない。
人間がやることを
AIがやると、それが人間には理解できないとすれば深刻な話だ。
便利なものは
飛躍的に生活を変える力があるが
便利なものを使いこなすには
やはりそのための知識も技術も必要だ。
心配なのは
AIを使いこなす上で必要な知識と技術とはどういうものなのかがよくわかっていないことだ。
AIの開発に関わる人は当然理工系の人たちだろうが
案外文系の人間も必要なのではないかという気がしている。
哲学とか心理学とか
人が考えるとはどういうことなのか
とか
人間が考えたり行動したりする時
どんな無意識の前提の上で行うのか
とか
そのあたりって
結構必要なのではないのだろうか。