2020年07月02日
蜜蜂と遠雷 恩田陸 幻冬舎文庫
いまや世界的な国際コンクールになった芳ヶ江国際ピアノコンクール。そこを舞台に天才たちがしのぎを削り、濃密な人間ドラマが繰り広げられる。
楽器業界に身を置いているので、とても面白く読んだ。出場者のひとりに大手楽器店勤務の男性が出てくるが、そんな才能のある人が楽器店に就職するわけないやん、とツッコミを入れたのは置いといて。
有名な国際コンクールに出場するだけで、ほぼ天才と言っていいわけで、それを描くのは大変だ。しかも、音楽を言葉で表現しないといけない。そこはさすが恩田陸。平易な文章で、丁寧に描いている。
ただ、全体として突っ込みが足りないかな。登場人物たちの天才性があまりにものほほんとしているし、音楽の描写がステレオタイプの域を脱していない。音楽と共に生きていくという、真摯で鮮烈で狂気を孕んだ思いが共有できない。
あ、でも面白いですよ。直木賞受賞作というから、ちょっとハードル上げすぎちゃったのかも。

楽器業界に身を置いているので、とても面白く読んだ。出場者のひとりに大手楽器店勤務の男性が出てくるが、そんな才能のある人が楽器店に就職するわけないやん、とツッコミを入れたのは置いといて。
有名な国際コンクールに出場するだけで、ほぼ天才と言っていいわけで、それを描くのは大変だ。しかも、音楽を言葉で表現しないといけない。そこはさすが恩田陸。平易な文章で、丁寧に描いている。
ただ、全体として突っ込みが足りないかな。登場人物たちの天才性があまりにものほほんとしているし、音楽の描写がステレオタイプの域を脱していない。音楽と共に生きていくという、真摯で鮮烈で狂気を孕んだ思いが共有できない。
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