1.はじめに
ちょっと昔の話になるが,「ずっと年賀状をやりとりしてきたが,だんだん億劫になってきたので,年賀状をやめたいと思う,その際どういう文面にしたらよいだろうか?」,との質問に対して,新年早々そんな文面を相手に送るのは大変失礼である,というような回答がほとんどだったと思う
2.年賀状じまいや終活年賀状がトレンド?
ただ最近はそうでもなくなってきたようで「終活年賀状」とか「年賀状じまい」というような言葉が散見されるようになってきた,年賀状を今年限りとする文面で出す人が増えてきているらしい,ググればそういう場合の文例なんかもかなりヒットするから,ちょっとしたトレンドなのかもしれない
実際,最近は「齢を重ねて,年賀状の作成を負担に感じるようになりました,本年を持ちまして年賀状を止めたいと思いますので,よろしくお願いいたします」,というような文面の年賀状を,かっての恩師や上司からもらうようになった,今後義理で出してた人はどんどんやめそうである
3.年末年始の雰囲気が希薄になってきた
最近はクリスマスから年末年始にかけてのちょっと昂揚した雰囲気が希薄になってきているというのも大きいかもしれない,若いカップルならクリスマスはちょっとおしゃれなレストランでディナー,その後シティホテルのスイートとかが流行った時期もあったけど,それはもうだいぶ昔の話
昭和時代は,テレビでレコード大賞の発表を見て,その後紅白歌合戦や行く年来る年を見ながら,年越しそば食べたり,近くの神社とかにお参りに行って,なんていうのが,ごくごく普通の年の瀬の過ごし方だったのだが,もうなんかそんなのどうでもいいというか,勝手にやってください状態
4.独身者の増加や少子化の影響
単身者が増えたというのも影響が大きいだろう,恋人がいたら年末年始とか,ちょっと盛り上がりたいから,カウントダウンパーティーやったり,初日の出を見に行ったりとかね,結婚してて子供がいたりすると,日本の良き伝統を体験させてあげようと,初詣にいったりとかするだろうけど
そういうものが何もかも消し飛んでしまった感がある,今日は12月16日なのだが,以前はこういう時期にスーパーとかに買い物に行くと,入り口付近はジジババが孫に送るようなクリスマス関連商品がど〜んと陳列されていて,ジングルベルの歌とか流れてたのだが,最近は全くそんな雰囲気は無い
5.そもそもイベント自体が敬遠されてるかも
バレンタインデー,ホワイトデー,母の日,父の日,こどもの日,敬老の日はいうに及ばず,土用の丑の日のウナギや,最近は恵方まきやハロウィンまで加わって来て,商業主義の売らんかなの戦略に,もうみんな疲れちゃってるのである,で,年賀状イベントは必要なのだろうか? の疑問である
よくよく考えてみるとけっこう義理でというか,年末のルーチンワーク化してることに多くの人が気づきはじめたんだろう,ほとんどの人が携帯電話を所持してる時代だから,近しい人とは簡単に連絡や近況の状況がやり取りできるし,近しくない人は,そもそもコンタクト自体必要ないわけだから
6.年賀状やめることにしました
私も年賀状じまい開始である,多いときは,仕事関係も含め300枚くらい出してた年賀状を,最近はごくごく近しい人50人程度まで絞っていたのだが,これを今回は4人にまで減らすことにした,この4人は災害とかあった時に,お互い助けあえるような真の友人なので,さすがにこれは切れない
前回,50人くらいに絞ったのだが,こちらからは年賀状を送ってないのに,相変わらず紋切り型の郵便局で購入しただけで,添え書きも何もない年賀状を送ってくる人がいる,たぶん子供や孫に頼んで,いつもどおりの年賀状リストであて名書きを作成してもらってるんだろう,迷惑な話である
7.おわりに
年賀状自体は,特段悪い風習ではないし,続けたい人はそのまま継続すれば郵便局も助かるだろうけど,個々人がそれぞれ必要かどうか熟考してもいいのではなかろうか,自分から辞めるのは嫌だが,相手がやめてくれるのを望んでる人は意外に多いんだよ,いかにも日本人的な笑える部分ではある
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