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宝石の櫛

以前何かの本で、「この子の髪は宝石の櫛で削っているのよ。」

という文を読んだ記憶があります。

宝石の櫛、なんて素敵かしら

そして、どこか宇宙の果ての物語のように思ったのでした。(°Д°)ハァ?



さて、この宝石の櫛の事などすっかり忘れてしまったあとで

私のところに江戸時代の髪飾りが続々と

集まってきました。

何故か判りませんが、そういう時ってあるのです

本当に不思議なのですが、次から次へと私のところに集まってしまうのです

ですから、海外へ行った時など友人にプレゼントしたものでした。

さて昨年、山梨へ行ってトルマリンの工場を見学したときの事

トルマリンが櫛になったらいいのになと急に、昔の宝石の櫛を

思い出したのでした


それで、ハッと気づいたのです。なにも新たにオーダーするまでもなく

私には、鼈甲の櫛がいっぱいあるではないかと。

しかもそれらは、美術品でもあるけど、実用品でもあるはず。

これだわ!これこそ宝石の櫛じゃない!早速試してみると、さすがでした。

とても髪が決まります。

ナイロン、プラスチックなどの櫛とが訳が違いました。

それ以来、私の髪も宝石で削るようになりました。

なんとなく、随分遠回りした様な自分の浅はかさに

呆れてはいるのですが。

皆様も、髪をべっ甲の櫛で削ってみて下さい。

何とも言えない満足感があります。とてもお勧めです。






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