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2020年03月26日

今でもフイルムカメラは人気です

ちょっと小さくて見難いですが、一番上の急降下している青い線がコンパクトカメラ、真ん中のピンクの線が一眼レフ、そして一番下の黄色い線がミラーレスです。

2007年と2012年をいきなり結んだだけのグラフですのでいささか乱暴ではありますが、1兆3000億円あったコンパクト市場(正確にはレンズ一体型カメラ)が、5年でほぼ半減してます。言うまでもなく、スマホに食われてるということですね。
一眼レフがアジアの新興市場で伸びてて調子がいいので、おそらく今年か来年にはシェアが入れ替わると思われます。

その一眼レフは、以前より「ミラーレスとのリプレイスで衰退するんじゃないの?」と言われて久しいですが、どっこい、市場規模も伸び率も、ミラーレスよりぜんぜん高いのでした。面白いなあ。
一つには、海外では日本国内ほどミラーレスが盛り上がっていないことと、経済成長が著しいアジア諸国において、ミラーレスより、もう断然一眼レフのほうが人気があり、ステイタスとして分かりやすいし満足感も高いということではないかと。半分以上はエンゾーの妄想ですが。

で、じゃああと5年でコンパクトカメラがなくなるかというと、高級コンパクトや大素子のズーム機、タフネス機などは残るでしょうから、シェアはガタ落ちするものの、消滅にまでは至らず、細々と続いていくものと思われます。


そのコンパクト機ですが、ここ1〜2年、素子の大型化が急激に進みましたね。RX1のフルサイズというのは例外としても、いまもって好調に売れ続けているX100が1インチ、CanonのG1Xが1.5インチ、そしてついにNikonのCOOLPIX AがAPS-Cにサイズアップし、しかもボディの大きさは頑張って小さく納めてますので(そして海外の噂サイトによれば、GR後継機もAと同じようなスペックになるのではないかと言われています)、要するに高級コンパクトは、長い目で見ると、最終的にAPS-C(さらにハイエンドはフルサイズに)遅かれ早かれ集約されていくものと予想出来ます。

「そんな無駄にハイスペックで無駄に高価なものを消費者が望んでいるとは思えない」

というような声は必ずあると思いますが、一般的に、ほとんどのメーカーは消費者ではなくライバルを見て次に何を作るかを考えますので、この流れは変わらないでしょう。日本のカメラ業界にとって最大の敵は、いまや国内のカメラメーカーよりもむしろAppleやSAMSUNGでありスマホですので、スマホに出来ないことをする以外に生き残る道はありません。


ただ、そうなった時に、M4/3のミラーレスって、どうなるんでしょうね。少し前までは、

「大きな素子で、手が届く価格でボディサイズもそこまで大きくない一眼レフ」

とか、

「持ち運びに便利な、大きな素子を積んだズーム付きコンパクト」

というようなものが選択肢になかったので、M4/3は一定のシェアを確保出来ました。



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