2011年01月04日
賛否両論の書籍
神々の指紋〈上〉 翔泳社 中古価格 ¥1から |
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この本が発売されたのは1999年。
当時30代半ばであった私44の心を、太古の世界へ引きずり込んでしまった本です。
著者グラハム・ハンコック氏が、
ジャーナリストとしての経験を活かし、その行動力と人脈、情報収集力を駆使しつつ、
時には危険を冒しながら、古代文明の遺跡を訪ねる旅を続ける過程を綴っています。
そして16世紀の古地図、世界各地に点在する古代遺跡、数々の伝説などを調べていくうち、
彼は、現代の人類が もうひとつの巨大文明を "記憶喪失" している状態ではないか・・・
と推察します。。。
それまでの古代史解釈を新たな角度から見つめ直した世界的ベストセラーでもあります。
ただ この本は、
多くの若者達が 考古学への道を歩み始めるほどの影響を与えて続けている半面、
考古学ファンらの批判も多いのが現状です。
彼の仮説は新たな仮説を生み出し、
世界に何千万人と存在する学者たちの ほんの一部だけを取り上げ、
自身に都合のよい推論に無理矢理 結び付けている。彼は所詮、一小説家に過ぎない。。。
などととするものです。
どんな作品にも批判はつきものですが、学識のない一般人が中心となって、
その熱は初版発売から10年が経過した今も続いています。
批判は結構ですが、
自身で書籍を出版する程度の経験と知識を身につけてからにしてほしいものです
また、何千万年も前のことについて語るにあたって
世界のどこを探しても確かな結論など見つかるはずがありません。
たかだか1500年前の聖徳太子のことですら、謎だらけ なわけです。
ハンコックは この本で
様々な視点から導き出した「推論」を私達に投げかけることで、
太古への想いを、より自由な発想で臨むよう 読み手に委ねているのではないか・・・
と感じます。
そのため、この本に「A」と書いてあっても、鵜のみにはせず
自身で「B」や「C」といった新たな考え方をしてみるのが
この本を存分に楽しむ方法ではないか・・・と思うのです。
そうすることで
決して正しいことなどわからない古代史に、あなたなりのアプローチが始まります。
次回からは少しずつ、その内容を書いてまいります。
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