2020年08月29日
ゴットフリート・ベンの“Gehirn”で執筆脳を考える3
“Gehirn”の購読脳は、G.ベンにとって唯一の原理といえる極性、即ち「現実の喪失と獲得」にする。個人は、過去を失い、新しいものを獲得して次第に新たな自分を保持していく。
大脳皮質と中脳、橋、延髄(これだけであればHirnstamm)さらに間脳、小脳、終脳も含む脳幹(Stammhirn)は、G.ベンのエッセイにしばしば現れる用語である。皮質(Hirn)については、文字通り大脳皮質として考え、感覚、記憶、連想の機能のための機能中枢とした。一方、発生史では古い部分になる脳幹(Stammhirn)と情動、性生活、運動能力が機能の関係になる。そして、こうした生理学の認識は、深層心理と結びつく。
執筆脳は、「直観と平衡」にする。生きるためにそして現実に勝利するために、G.ベンは嘘を必要とした。ニーチェ同様、嘘は、ベンにとって生活を輝かせ美化し、それをまずまずとする直観以外の何物でもなかった。そこで購読脳と執筆脳を合わせたシナジーのメタファーは、「ゴットフリート・ベンと二律背反」にする。レンネ体験を芸術に置き換えることにより、沼地から自分を引き出す芸術家としてベンの存在は、二律背反になる。
花村嘉英(2020)「ゴットフリート・ベンの“Gehirn”の執筆脳について」より
大脳皮質と中脳、橋、延髄(これだけであればHirnstamm)さらに間脳、小脳、終脳も含む脳幹(Stammhirn)は、G.ベンのエッセイにしばしば現れる用語である。皮質(Hirn)については、文字通り大脳皮質として考え、感覚、記憶、連想の機能のための機能中枢とした。一方、発生史では古い部分になる脳幹(Stammhirn)と情動、性生活、運動能力が機能の関係になる。そして、こうした生理学の認識は、深層心理と結びつく。
執筆脳は、「直観と平衡」にする。生きるためにそして現実に勝利するために、G.ベンは嘘を必要とした。ニーチェ同様、嘘は、ベンにとって生活を輝かせ美化し、それをまずまずとする直観以外の何物でもなかった。そこで購読脳と執筆脳を合わせたシナジーのメタファーは、「ゴットフリート・ベンと二律背反」にする。レンネ体験を芸術に置き換えることにより、沼地から自分を引き出す芸術家としてベンの存在は、二律背反になる。
花村嘉英(2020)「ゴットフリート・ベンの“Gehirn”の執筆脳について」より
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