フラジャイル 病理医岸京一郎の所見(17)【電子書籍】[ 恵三朗 ] 価格:660円 |
だが金のそばにいる経営者は
それを自分で稼いだと誤解する
傲慢という病だ
昔とくらべて新薬が生まれ辛くなった
だから改革だと
わかっちゃいない
そうなった本当の理由は
研究者の心を踊れなくしたからだ
脇役(?)の新しい職場の巻。
前巻のはこちら。
今巻は間瀬さんと火箱さんがメインのお話です。(私的には脇役ではないけどな!)新薬持って会社ごと古巣に売込みです。良いですね、営業とは業を営むこと。絶えず意識しておくべきは、本業は何で、どのように営まれているべきなのか。そこが一切ブレない(ように見える)間瀬さんに痺れます。
さて今巻は医療のお話というよりは社内政治のお話でした。最近は割と医療の話って言うより、ってお話が多いのかも知れないね。純粋な研究や治療だけで、世の中の物事は動いてないもんね。しょうがないよね。一発逆転は、創業者または大株主。株式会社はそういうところ比較的わかり易くて助かります(?)。
でも国内No.1な会社だと大株主と言っても機関投資家がごちゃごちゃある感じで、何かこう創業者の一声で、みたいなことってもう起こらなそうだよねー。結局はそれぞれの立場で意見があり強調し合う部分もあれば対立することもある、そうやってわーわーやりながら次の一手を決めていくものなのです。
そんな中、組織の中の人たちはその方向性に沿って物事を一つずつ積み上げていく。人が多く集まることで積みあがる成果の量と質が上がっていくんだけれども、それを人頭で割って一人あたりを計算すると大抵の場合はどうやら小さな会社とくらべて一回り小さくなってしまうようであるらしい。面白い話だなといつも思います。
さあという事で次回もわりと政治寄りのお話になるのかな?今度は弁護士との対決みたいです。どっちも口八丁な感じなんですけどどんな闘いになるでしょうか。自分が成すべきことを成せる環境は戦って勝ち取らねばならぬ、そんなお話を期待したいと思います。
引き続き楽しみです。