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2020年12月28日

的を得る。獲物を得る。



「的は射るものだ。得てどうする。」という「的を得る誤用説」も、
最近では俗説であるという認識が広まってきたような気がします。

それでも未だに「的を得る」は誤用だと指摘する方も多いですが、
これは一時期、辞書にもそう記されていた事ですから、
どうしても仕方のない部分があるのかなと思います。

「的を得る」という表現のイメージに、どうしても違和感を禁じ得ない方も多い様で、
筆者も気持ちは分かります。では、こう考えてみてはどうでしょう。

弓矢というのは本来は狩猟の道具です。
昔の人は動物を弓矢で射抜いて、その肉や皮などを手に入れていたはずです。
つまり、動物を的にして矢を射ていたわけです。
そして的にした動物を、獲物として得ていたはずです。
これは、「的を得て」いたと言えるのではないでしょうか。

的という字には、目当て狙い、という意味もあります。
弓矢で射た的というのは手に入れる物だったと言えるわけです。
の物を手に入れるということですね。
逆に射ただけでは無益な殺生ですよね。射た物は責任を持って得ないといけないわけです。

縁日の射的では景品が的になっていて、射撃で倒した的を貰えますよね。
つまり「的を得た」というわけです。
というのは昔から得たい物だったんですね。

日本語は表現の幅が広い言語ですから、柔軟に意味を考えてみても良いのかもしれません。

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posted by くさよ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強
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