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2017年09月21日
泣き虫娘の生まれた日
4年前の雨の日に娘は生まれました。
産院に向かうタクシーはマタニティータクシーでした。
いつ産気づいてもいいように、電話番号をひかえておいたのです。
マタニティーといっても特に何かをしてくれるわけではなく、
それなりに知識のあるドライバーが安全運転してくれる程度のものでした。
女性運転手さんが自分と同姓同名で、「生まれてくるこの子はすごい強運だろう」と
勝手に期待したものです。
泣き虫ですが、大きな病気もせずに、元気に育ってくれています。
生まれてからしばらくたった娘はとてもカンが強くて、
あ、カンシャクのカンです。
なかなか初めての子育てとしてはしんどいほうなのかなあと
思ったこともたくさんあります。
「ひやきおーがん」を調べてみたり
「乳児鍼(はり)」をやろうかと
(刺すわけでなく背中を押すようなものらしい)
真剣に悩んだものでした。
結局なにもできませんでしたが…
とにかく昼夜問わず泣く泣くわめくで、
「よし、寝た!」と慎重にベッドに置くと
すぐに泣き出して…
「背中にスイッチがあるのでは」
こんな当たり前の赤ちゃんあるあるを平気でやってくれる子でした。
久しぶりに長く寝てくれそうな気配のときに限って
外にラーメンの屋台車が来てチャルメラを鳴らしたり
焼き芋屋さんが大音量を流したり、
そのときは怒って飛び出して「来ないで!」と抗議したものです。
(東京都は住宅地の道幅などで音量や騒音を出してはいけない基準が決まっています)
電車やバスで大泣きする赤ちゃんを連れて参っているお母さんを見かけると
「大丈夫ですよ」と声をかけ、すぐにカバンからぬいぐるみを取り出して
「ばー」と舌を出してやって
・・・したいのですが、そんな度胸もありません。
でもいつも思うのです。
オオ、同志よ。あなたの頑張り、つらい気持ち、わかりますよ って。
変な宗教みたいになってしまいましたが、
こう心で思っている人も、絶対に中にはいます。
手のかかる泣き虫の子を育てた経験のある人はみんな思っているはずです。
生まれて3年以上過ぎた今でも娘の泣き虫は続いています。
こだわりも強くてなかなか手ごわいですが、
涙ながらに「あのね、パパが怒ってね、ママに来てほしくてね・・・」
と少ない語彙力で必死に説明する姿は
笑ってしまうほどかわいらしいものです。
意思疎通ができると、なぜ泣いているのかと聞いて諭すこともできます。
ずいぶんと楽になってきました。
いつか「君は本当によう泣いてたなあ」と親戚の前で恥をかかせてやろうと
最近はそんなことばかり考えています。
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2017年09月20日
はじめまして
しいなきと申します。
都内に住む三十代です。小さな娘がいます。
育児の日々や、愚痴などをつづろうと思います。
拙い文章ですが、共感することや、面白いと思ってもらえることがあれば幸いです。
「寝かしつけの散歩道」
このブログの題名です。
初めて子どもを授かって、幸せはもちろん感じましたが
そればかりではなくパートナーとうまくいかなかったり、
どうしてこうなるんだろうと悩むことや、逃げてしまいたいことばかりでした。
実際に逃げていたこともあったと思います。
生まれたばかりの娘の夜泣きが止まらなかったあのとき
いつも深夜や明け方に、抱っこヒモに毛布とわが子を挟んで
家の周りをゆっくりゆっくりと
静かに揺らして話しかけながら歩いていました。
あの川沿いの狭い住宅街のただのアスファルトの道。
バイクやトラックの音に少しいら立ちながら
つめたい夜風を頬にあてながら
街灯と月明かりの下をさまよった、あの道。
落ち着いて眠りについた娘に
そして微笑む自分に気付いて
きょうの情景をいつかきっと美しく思い出すだろうな
そう思ったのです。
つらいことも、しんどいことも、いつかは必ずきれいな思い出になります。
きょうも自分に言い聞かせ、
今つらい誰かにも届くことを願って。