2014年12月08日
無駄にしないアンケートの作り方とコツ
こんばんわ、もんじです。
SE時代に、アンケートシステムの構築を行ったことがあります。
その時のノウハウを活かし、ちょっとアンケートについて語りたいと思います。
マーケティングリサーチや、商品の品質向上、顧客とのコミュニケーション、
また、匿名性を重視した、いじめ調査にまでと、
現在ではアンケートが色々な分野で、幅広く使われています。
それだけ、アンケートが持つ力と効果は強力だということでしょう。
このアンケートの力を有効活用し、
ビジネスの安定的な展開を望みたいところだと思います。
しかしながら、世に溢れているアンケートは
こういってはなんですが、余り考えられていないものも多数あります。
これらのアンケートは、目的が不明確で、
どう次に繋げたいのか、方向性が見えないアンケートが多いです。
アンケートを作っている途中で、目的を見失い、
アンケートを作ることが目的になってしまったのだと思います。
あくまでもアンケートは目的達成のための、1つの情報確認ツールです。
くれぐれも手段が目的にならないように注意して下さい。
では、そうならないように、どのようにアンケートを作っていけば良いのか?
1つずつ説明しますね。
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何のためにアンケートを実施するのか、それをどう活かすのか、
目的と用途を明確にします。
(1)目的を決める
大体は以下に分類されると思います。
顧客に対するアンケート
・商品、サービスなどに対する満足度調査
・ブランドイメージの調査
・広告効果調査
・事業戦略調査
社内アンケート
・従業員満足度調査
・多面評価調査
・コンプライアンス理解度調査
会場来場者に対するアンケート
・会社説明会時などの会社インプレッション調査
・セミナー時の内容満足度調査
・展示会時などの商品インプレッション調査
社会アンケート
・住民満足度調査
・就職活動状況などの国勢調査
・学校評価時の保護者満足度調査
・いじめ早期発見のためのいじめ調査
その他
・ランキング作成調査
・出欠確認
恐らく、上記目的の中から複数を組み合わせた内容を
アンケートによって調査したいのではないでしょうか?
(2)用途を決める
例えば、新商品開発プロジェクトの場合を考えた場合、
・既存商品の満足度・不満度を調査する場合
実施するアンケートは、新商品を開発する際の計画段階で使用されます。
したがって、プロジェクト発足前からアンケートの準備をしておくことが求められます。
・新商品の満足度・不満度を調査する場合
実施するアンケートは、新商品の評価を確認するために実施されます。
したがってプロジェクトの終盤に向けてアンケートの準備が必要になります。
このようにアンケートの用途をはっきりさせておくことで、
プロジェクト全体のどこに位置するのか、どうスケジュールするのかが見えてきますし、
何よりも、何を質問しなければならないのかが、はっきりします。
前述した目的と用途を踏まえて、質問する項目を考えます。
ここで重要なことは、
アンケート結果をデータとしてイメージしておくことです。
つまり、最終的なアンケート集計結果をイメージして、質問項目を考えることが重要です。
最終結果のアウトプットをイメージしておくことで、
複数の質問を組合わせてからなる結果データや、逆に1つの質問から複数意味のデータを得るなど
色々なパターンで結果データが得られるように、質問項目を考えやすくなります。
ここまで質問項目が設計できていると、1つ1つの質問に無駄がなく、
非常に洗練されたアンケートになるでしょう。
以上を踏まえ、以下の手順で進めましょう。
(1)質問する項目を決める
上述した内容をしっかり踏まえ、質問する内容を考えましょう。
また、質問数についてですが、
質問数は少なければ少ないほど回答率は上がります。
上述したことをフル活用して、出来る限り質問数を減らしましょう。
最低でも、5分程度で完了できるアンケートを目標とします。
(2)質問する順番を決める
質問の順番は重要です。
順番がちゃんと考えられていないアンケートでは、
ユーザーのイメージが混乱し、正確なデータが得られなくなります。
大きなカテゴリーから、徐々に絞りこむようにして、
ユーザーの頭の中のイメージを先導してあげるようにしましょう。
また、年齢や性別などの基本情報は他の質問とは分けて聞くようにしましょう。
(3)質問の仕方を決める
同じ質問をする場合でも、様々な聞き方があります。
ユーザーが回答しやすく、質問に合った最適な方法を用意しましょう。
どんな質問の仕方があるか、以下、サンプルです。
ラジオボタンでの質問
単一回答方式となります。
選択肢の中から、1つだけを選択してもらう方法です。
「もっとも〇〇なもの」や「一番〇〇なこと」などの質問で使用しましょう。
チェックボックスでの質問
複数回答方式となります。
選択肢の中から、複数選択してもらう方法です。
ユーザーも回答しやすいですが、
選択肢が不適切な場合は正確なデータが収集できない可能性があります。
また、たくさん選択する人と、1つだけしか回答しない人など、
ユーザーによって偏りが生じる可能性があります。
「〇〇なものすべて」などの質問で使用しましょう。
スケールタイプでの質問
単一回答方式となります。
ユーザーの意見や思いの強さなどを表す尺度を選択してもらう方法です。
「どちらともいえない」という選択肢は、ユーザーにとって回答しやすい選択肢ですが、
あえて設けないことで、回答を面倒くさがる人の安易な回答を防ぐためには有効な手段です。
マトリックスタイプでの質問
前述したスケールタイプのような、同一内容の選択肢の質問を
連続して回答してもらう方法です。
同一尺度のため、ユーザーが回答しやすいという利点がありますが、
数が多くなりすぎると、見た目でユーザーがうんざりしてしまうため、
あまり詰め込み過ぎないようにしましょう。
自由形式での質問
意見や感想を、自分の言葉で自由に書いてもらいます。
ユーザーの意見を具体的に聞くことができ、
また、思いもしない回答が得られるという利点がありますが、
データを集計する際に、どうしても分類分けが必要となってしまうため、コストがかかります。
また、質問内容を単純明快にしておかないと
質問の内容や意図が正しく伝わらず、意味のない回答結果になってしまいます。
(4)質問文を決める
「(3)質問の仕方を決める」で定めた、質問の仕方に合わせて質問文を決めます。
1〜2行を目安に誰にでもわかる、易しい文章を心がけましょう。
以下は悪い例です。
何が悪いかわかりますか?
「最近〇〇〇が流行していますが、あなたは〇〇〇についてどう思いますか?」
「味やボリュームはいかがでしたか?」
「あなたは最近、誰かと旅行しましたか?」
それぞれ悪い理由は違いますが
「最近〇〇〇が流行していますが、あなたは〇〇〇についてどう思いますか?」
⇒ 特定のユーザーにしかわからない情報になっています。
「味やボリュームはいかがでしたか?」
⇒「味」と「ボリューム」と、2つの観点が違う質問が混じってしまっています。
「あなたは最近、誰かと旅行しましたか?」
⇒「最近」とはいつまでの事なのか明確にわかりません。
くれぐれもユーザーが回答に困らないように、質問文を考えるようにして下さい。
(5)選択肢の内容を決める
選択肢の数は、10〜15個を目安に用意します。
また、ユーザーが選べる選択肢がない場合を考慮して、「その他」などを設けます。
良く考えて選択肢を用意しないと、「その他」ばかりに回答が集中してしまい、
意味のない質問になってしまいます。
また、似ている選択肢があった場合、ユーザーが混乱してしまい、
正確な回答が得られなくなってしまいます。
選択肢とデータを関連付けし、意味のある選択肢を用意するようにしましょう。
アンケートが完成したら、チーム内で必ず実施しましょう。
誤字脱字はないか、分かりやすい文章になっているか回答者の視点でアンケートをチェックします。
アンケートの作り方としては、以上になります。
他に注意する点としては、回答率を上げるために
謝礼を用意しておくと良いと思います。
特に狭い分野のアンケートでは、対象者の絶対数が少ないため、
必ず謝礼を用意するようにしましょう。
今回の説明の中で使用したアンケート画像は、
マクロミル社のWEBアンケートツール、「クエスタント」で作成したアンケート画面になります。
皆さんも1度くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?
業界最大手だけあり、ユーザーにとても分かりやすい画面構成になっています。
また、テンプレートも豊富で、アンケートの作成がとても簡単です。
集計作業もリアルタイムで自動的に行ってくれるため、管理に手間も掛かりません。
アンケートは設計に時間をかけ、他の部分は出来るだけ簡素化してしまいましょう。
10問までのアンケートであれば、何度作成しても無料ですので、
興味がありましたら1度使ってみることをオススメします。
マクロミル社 「クエスタント」へのリンク
それでは。
SE時代に、アンケートシステムの構築を行ったことがあります。
その時のノウハウを活かし、ちょっとアンケートについて語りたいと思います。
マーケティングリサーチや、商品の品質向上、顧客とのコミュニケーション、
また、匿名性を重視した、いじめ調査にまでと、
現在ではアンケートが色々な分野で、幅広く使われています。
それだけ、アンケートが持つ力と効果は強力だということでしょう。
このアンケートの力を有効活用し、
ビジネスの安定的な展開を望みたいところだと思います。
しかしながら、世に溢れているアンケートは
こういってはなんですが、余り考えられていないものも多数あります。
これらのアンケートは、目的が不明確で、
どう次に繋げたいのか、方向性が見えないアンケートが多いです。
アンケートを作っている途中で、目的を見失い、
アンケートを作ることが目的になってしまったのだと思います。
あくまでもアンケートは目的達成のための、1つの情報確認ツールです。
くれぐれも手段が目的にならないように注意して下さい。
では、そうならないように、どのようにアンケートを作っていけば良いのか?
1つずつ説明しますね。
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1.目的と用途を明確にする
何のためにアンケートを実施するのか、それをどう活かすのか、
目的と用途を明確にします。
(1)目的を決める
大体は以下に分類されると思います。
アンケートの目的
顧客に対するアンケート
・商品、サービスなどに対する満足度調査
・ブランドイメージの調査
・広告効果調査
・事業戦略調査
社内アンケート
・従業員満足度調査
・多面評価調査
・コンプライアンス理解度調査
会場来場者に対するアンケート
・会社説明会時などの会社インプレッション調査
・セミナー時の内容満足度調査
・展示会時などの商品インプレッション調査
社会アンケート
・住民満足度調査
・就職活動状況などの国勢調査
・学校評価時の保護者満足度調査
・いじめ早期発見のためのいじめ調査
その他
・ランキング作成調査
・出欠確認
恐らく、上記目的の中から複数を組み合わせた内容を
アンケートによって調査したいのではないでしょうか?
(2)用途を決める
例えば、新商品開発プロジェクトの場合を考えた場合、
・既存商品の満足度・不満度を調査する場合
実施するアンケートは、新商品を開発する際の計画段階で使用されます。
したがって、プロジェクト発足前からアンケートの準備をしておくことが求められます。
・新商品の満足度・不満度を調査する場合
実施するアンケートは、新商品の評価を確認するために実施されます。
したがってプロジェクトの終盤に向けてアンケートの準備が必要になります。
このようにアンケートの用途をはっきりさせておくことで、
プロジェクト全体のどこに位置するのか、どうスケジュールするのかが見えてきますし、
何よりも、何を質問しなければならないのかが、はっきりします。
2.質問項目の策定
前述した目的と用途を踏まえて、質問する項目を考えます。
ここで重要なことは、
アンケート結果をデータとしてイメージしておくことです。
つまり、最終的なアンケート集計結果をイメージして、質問項目を考えることが重要です。
最終結果のアウトプットをイメージしておくことで、
複数の質問を組合わせてからなる結果データや、逆に1つの質問から複数意味のデータを得るなど
色々なパターンで結果データが得られるように、質問項目を考えやすくなります。
ここまで質問項目が設計できていると、1つ1つの質問に無駄がなく、
非常に洗練されたアンケートになるでしょう。
以上を踏まえ、以下の手順で進めましょう。
(1)質問する項目を決める
上述した内容をしっかり踏まえ、質問する内容を考えましょう。
また、質問数についてですが、
質問数は少なければ少ないほど回答率は上がります。
上述したことをフル活用して、出来る限り質問数を減らしましょう。
最低でも、5分程度で完了できるアンケートを目標とします。
(2)質問する順番を決める
質問の順番は重要です。
順番がちゃんと考えられていないアンケートでは、
ユーザーのイメージが混乱し、正確なデータが得られなくなります。
大きなカテゴリーから、徐々に絞りこむようにして、
ユーザーの頭の中のイメージを先導してあげるようにしましょう。
また、年齢や性別などの基本情報は他の質問とは分けて聞くようにしましょう。
(3)質問の仕方を決める
同じ質問をする場合でも、様々な聞き方があります。
ユーザーが回答しやすく、質問に合った最適な方法を用意しましょう。
どんな質問の仕方があるか、以下、サンプルです。
ラジオボタンでの質問
単一回答方式となります。
選択肢の中から、1つだけを選択してもらう方法です。
「もっとも〇〇なもの」や「一番〇〇なこと」などの質問で使用しましょう。
チェックボックスでの質問
複数回答方式となります。
選択肢の中から、複数選択してもらう方法です。
ユーザーも回答しやすいですが、
選択肢が不適切な場合は正確なデータが収集できない可能性があります。
また、たくさん選択する人と、1つだけしか回答しない人など、
ユーザーによって偏りが生じる可能性があります。
「〇〇なものすべて」などの質問で使用しましょう。
スケールタイプでの質問
単一回答方式となります。
ユーザーの意見や思いの強さなどを表す尺度を選択してもらう方法です。
「どちらともいえない」という選択肢は、ユーザーにとって回答しやすい選択肢ですが、
あえて設けないことで、回答を面倒くさがる人の安易な回答を防ぐためには有効な手段です。
マトリックスタイプでの質問
前述したスケールタイプのような、同一内容の選択肢の質問を
連続して回答してもらう方法です。
同一尺度のため、ユーザーが回答しやすいという利点がありますが、
数が多くなりすぎると、見た目でユーザーがうんざりしてしまうため、
あまり詰め込み過ぎないようにしましょう。
自由形式での質問
意見や感想を、自分の言葉で自由に書いてもらいます。
ユーザーの意見を具体的に聞くことができ、
また、思いもしない回答が得られるという利点がありますが、
データを集計する際に、どうしても分類分けが必要となってしまうため、コストがかかります。
また、質問内容を単純明快にしておかないと
質問の内容や意図が正しく伝わらず、意味のない回答結果になってしまいます。
(4)質問文を決める
「(3)質問の仕方を決める」で定めた、質問の仕方に合わせて質問文を決めます。
1〜2行を目安に誰にでもわかる、易しい文章を心がけましょう。
以下は悪い例です。
何が悪いかわかりますか?
「最近〇〇〇が流行していますが、あなたは〇〇〇についてどう思いますか?」
「味やボリュームはいかがでしたか?」
「あなたは最近、誰かと旅行しましたか?」
それぞれ悪い理由は違いますが
「最近〇〇〇が流行していますが、あなたは〇〇〇についてどう思いますか?」
⇒ 特定のユーザーにしかわからない情報になっています。
「味やボリュームはいかがでしたか?」
⇒「味」と「ボリューム」と、2つの観点が違う質問が混じってしまっています。
「あなたは最近、誰かと旅行しましたか?」
⇒「最近」とはいつまでの事なのか明確にわかりません。
くれぐれもユーザーが回答に困らないように、質問文を考えるようにして下さい。
(5)選択肢の内容を決める
選択肢の数は、10〜15個を目安に用意します。
また、ユーザーが選べる選択肢がない場合を考慮して、「その他」などを設けます。
良く考えて選択肢を用意しないと、「その他」ばかりに回答が集中してしまい、
意味のない質問になってしまいます。
また、似ている選択肢があった場合、ユーザーが混乱してしまい、
正確な回答が得られなくなってしまいます。
選択肢とデータを関連付けし、意味のある選択肢を用意するようにしましょう。
3.アンケート内容の最終チェック
アンケートが完成したら、チーム内で必ず実施しましょう。
誤字脱字はないか、分かりやすい文章になっているか回答者の視点でアンケートをチェックします。
アンケートの作り方としては、以上になります。
他に注意する点としては、回答率を上げるために
謝礼を用意しておくと良いと思います。
特に狭い分野のアンケートでは、対象者の絶対数が少ないため、
必ず謝礼を用意するようにしましょう。
今回の説明の中で使用したアンケート画像は、
マクロミル社のWEBアンケートツール、「クエスタント」で作成したアンケート画面になります。
皆さんも1度くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?
業界最大手だけあり、ユーザーにとても分かりやすい画面構成になっています。
また、テンプレートも豊富で、アンケートの作成がとても簡単です。
集計作業もリアルタイムで自動的に行ってくれるため、管理に手間も掛かりません。
アンケートは設計に時間をかけ、他の部分は出来るだけ簡素化してしまいましょう。
10問までのアンケートであれば、何度作成しても無料ですので、
興味がありましたら1度使ってみることをオススメします。
マクロミル社 「クエスタント」へのリンク
それでは。
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タグ:アンケート
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