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2024年01月11日
あっぱれ2!
馴染みのジャズ喫茶、今度は
ママの話。
酒場は床屋政談的に、時事の
あれこれを話すことが多い。
今日の話題は、松本人志さん。
’
「結局、松本さんはこれを機に辞めるんだろうね。
引退ってよく口にしてたし」と僕が言うと、
ママが
「いや、松本さんは辞めんよ」と即、否定。
普段時事にうとい彼女としては、珍しく鋭い。
「いや、辞めるって。だってお金も腐るほどある
だろうし。あれだけのスター、晩節を汚したくない
だろうし」
でも、ママ。
「いや、辞めんって。現にご主人亡くなっても
今も開けてるもん」
「はぁ?なんの話?」
すると、ママ。真面目な顔して、
「松本文具店のことやろ」
’
確かに、我が中央町にある文具店は最近
ご主人が亡くなったばかり。
でも健気に奥様がすぐに店を開けた。
’
ジャズ喫茶のママにとって、松本と問われれば、
文具店しか、選択の余地はなかったのだ。
’
いやー「ペントハウス」(実名)、夫婦そろって
天才です。
あっぱれ!
馴染みのジャズ喫茶のマスターが
40日間入院後、復帰されたと
いうので店へ。
’
彼は海馬脳炎という病に
ずいぶん前から罹り、記憶が
鈍くなっている。
とはいえ、今夜聞いた話は……、
「マスター入院長かったね。お疲れさん」
「それがさ、……なんも覚えてないのよ」
「え?全部?全く?」
「うん」
’
……だって。すごいねー、天才だねー、達人だねー。
’
で、ふと思い立ち、もうひとつ質問。
マスターは目が見えない。入院した病院は、
まだコロナ対策を講じてて面会謝絶。
家族に連絡の取りようがない。
彼もまたそんな気もない。
’
ところが、去年末のある日看護師さんから
家族のスマホに電話があり、
「どうしてもお話されたいことがあるみたいなので
変わります」
家族は、普段滅多にないことなので戦々恐々と
「どうしたの?」
すると、
「有馬記念、ルメールを軸に買っておいて」
その話を聞いてすかさず、僕、
「さすがにそれは覚えてるよね」
「……いや、まったく」
’
ああ、いいなぁ。
あやかりたい、首つりたい。
ちなみにそのレース、マスター、的中です。