2023年05月17日
興奮! 「BRUTUS 山下達郎の音楽履歴書」
村上春樹さんの特集のときも
そうだったけど、ブルータス
やってくれますねー。
むさぼるように読みました。
なかでも僕が胸を打たれたのは、
クリス松村さんとの対談の中で
彼が話してくれたもろもろ。
少し長くなるけど、ひきます。
’
「日本の場合、シンガーソングライターって
大体弾き語りでしょ。ピアノ一台やギター一本で
作っていくと、ポリリズムという点で
発展性が望めないんですよ。
それなら逆を行けばいんだと
リズムパターンを先に作って、それに合う
メロディを考えていくという。
80年代はほとんどそうやって作ってました」
’
「後々、失敗だったと思う曲は枚挙にいとまがない。
例えば、あそこのコーダへ行くところを
もう1小節増やしたかったとか、必ずあるんですよ。
もう一回やりたいって言ったら、そんな金ないよ
と言われて。
じゃあどうすればいいのかと尋ねたら、
レコード売れって。
そうか、レコードが売れれば、もうワンテイク
録れるんだ!と。
僕がレコードを売りたいと考えたのは
すべてそれが動機です」
’
「マッチのシングルの依頼がきたときは、
もし筒美京平さんだったら、どういう曲を書く
んだろうと、まず考えました。
それまでの持ち歌を全部聞きなおして、彼の声の
上下、どこへ跳躍すると弱くて、どの場合だと
大丈夫なのかを分析して、大学ノートに
チャートを作っていきました。
今でも持っていますけどね。
すると、ドレミファソラシドと音階が上がって
いく発声は弱く、逆に下がっていく順次進行だと
安定度が高いことがわかった。
それで冒頭の。海辺にバイクを止めて、から
下がって下がりまくるメロディにしたんです」
’
「おかげさまでこの年になっても一応、
生き残れていますけど、それは僕が常に
主流を回避してきた結果だと思ってます。
僕は昔から主流ではなく傍流だったし、
これからもそう。
わかりやすい音楽だけど、日本の保守本流に
受容されるような音楽をやってきたつもりはなく、
かといってサブカルチャーからも縁遠い。
自分のいる場所はこの国の音楽シーンにはない
という意識でやってきましたから」
’
……、ねぇ、このクールに自分を見つめる視点。
すごい人ですよねー。
そうだったけど、ブルータス
やってくれますねー。
むさぼるように読みました。
なかでも僕が胸を打たれたのは、
クリス松村さんとの対談の中で
彼が話してくれたもろもろ。
少し長くなるけど、ひきます。
’
「日本の場合、シンガーソングライターって
大体弾き語りでしょ。ピアノ一台やギター一本で
作っていくと、ポリリズムという点で
発展性が望めないんですよ。
それなら逆を行けばいんだと
リズムパターンを先に作って、それに合う
メロディを考えていくという。
80年代はほとんどそうやって作ってました」
’
「後々、失敗だったと思う曲は枚挙にいとまがない。
例えば、あそこのコーダへ行くところを
もう1小節増やしたかったとか、必ずあるんですよ。
もう一回やりたいって言ったら、そんな金ないよ
と言われて。
じゃあどうすればいいのかと尋ねたら、
レコード売れって。
そうか、レコードが売れれば、もうワンテイク
録れるんだ!と。
僕がレコードを売りたいと考えたのは
すべてそれが動機です」
’
「マッチのシングルの依頼がきたときは、
もし筒美京平さんだったら、どういう曲を書く
んだろうと、まず考えました。
それまでの持ち歌を全部聞きなおして、彼の声の
上下、どこへ跳躍すると弱くて、どの場合だと
大丈夫なのかを分析して、大学ノートに
チャートを作っていきました。
今でも持っていますけどね。
すると、ドレミファソラシドと音階が上がって
いく発声は弱く、逆に下がっていく順次進行だと
安定度が高いことがわかった。
それで冒頭の。海辺にバイクを止めて、から
下がって下がりまくるメロディにしたんです」
’
「おかげさまでこの年になっても一応、
生き残れていますけど、それは僕が常に
主流を回避してきた結果だと思ってます。
僕は昔から主流ではなく傍流だったし、
これからもそう。
わかりやすい音楽だけど、日本の保守本流に
受容されるような音楽をやってきたつもりはなく、
かといってサブカルチャーからも縁遠い。
自分のいる場所はこの国の音楽シーンにはない
という意識でやってきましたから」
’
……、ねぇ、このクールに自分を見つめる視点。
すごい人ですよねー。
BRUTUS(ブルータス) 2022年 7月1日号 No.964[山下達郎の音楽履歴書] 価格:880円 |
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