2023年05月16日
衝撃のレポート! 文藝春秋4月号 「日本の食が危ない!」
文藝春秋4月号
「日本の食が危ない!」
鈴木亘弘氏(東大大学院教授・元農水省職員)の
レポートに衝撃を受けた。
ショックなことが相当に
あり長くなるので、箇条書きにします。
日本の食料自給率は38%と言われているが、
種子や肥料を大量に輸入に頼っているので
実質は10%前後。
とくにコロナ過で浮き彫りになったのは、
種子は肥料など生産資材の自給率の低さ。
80%が国産といわれる野菜でさえ、
種子の90%は輸入している。
もしコロナ危機、戦争などで種子や肥料が
入らなくなれば、以下の自給率になることが
予想される。
牛肉4%、豚肉1%、鶏肉2%、野菜4%、コメ10%前後
なぜこれほど日本の自給率は下がったのか。
主な理由は二つ。
1 貿易政策
自動車産業を守り農業を生贄にしてきたから。
2 財政政策
農水予算の削減。この数十年間で一兆円以上減り、
近年は二兆円台で推移している。
これらの理由により、農業経営はどんどん苦しくなり、
離農者が増え、ゆえに輸入食料に依存し、ますます
自給率が低下する悪循環。
こんな国は世界で日本だけ。
日本の農業は過保護といわれるが、実態はまるで違う。
政府からの補助金は30%程度。
ヨーロッパは100%、アメリカに至っては、
農家には「不足払い」という名目で、
必要な生産コストと販売価格との差額を
国が全額補填している。
転じて日本は、「コメ余り、牛乳余り」なのに
これといった対策を行わない。
それどころか、海外からは毎年米77万トン、
バターや脱脂粉乳などを生乳換算で
13.7万トンも義務として輸入している。
EUもアジア諸国も「ノー!」なのに
日本は遺伝子組み換え作物、ホルモン牛肉を
受け入れている。
今年4月から変わる食品表示法のルールにより、
食品の原材料名簿に「遺伝子組み換えでない」や
「不使用」の任意表示ができなくなる。
これは、アメリカの要請を受けてのもの。
遺伝子組み換え作物の中には、特定の
農薬に耐性を持つようにデザインされた
ものがある。
そのひとつが「ラウンドアップ」だが
主成分であるグリホサートに発がん性が
あると2018年に判断され、農家の訴訟が相次ぎ
販売するアメリカの「モンサント社」は
総額一兆円の賠償金を支払った。
しかし日本はアメリカの要請もあり、
2017年末、輸入のグリホサートの残留基準値を
小麦は6倍、そば150倍に緩和した。
世界ではすでに「日本は安全でない国」と
言われている。
……ここまで書くと暗澹たる気持ちになるが、
筆者は希望の光も見せてくれる。
ひとつは政府がようやく打ち出した、
「みどりの食料システム戦略」だ。
これは2050年までに有機栽培面積を
25%にまで拡大するといったもの。
有機農法自体も変化し、効率的な取り組みが
行われてきている。
消費者としては、最近増えている家庭菜園も
すすめている。
耕作放棄地を分担して耕す市民農園を拡大
することも、食の安全確保や自給率向上の
ための対策のひとつ。
スーパーや食料品店で数十円だけ高い地元の
食品を買うだけでもいい。
またそれらの食材を使っているレストランを
選んで行く、というのも大事なことかも
しれない。
最後に筆者はレポートをこう結ぶ。
今を踏ん張れば、未来が拓ける。
世界一過保護と誤解されてきた日本の農家は、
本当は世界一保護なしで踏ん張ってきた。
今でも世界十位の農業生産額を達成している、
まさに選び抜かれた「精鋭」である。
誇りと自信を持ち、これからも家族と国民を
守っていく決意を新たにしてほしい。
筆者はそう切に願っている。
かつてアメリカのを役人は言ったそうだ。
「日本を脅迫するなら食料輸出を止めればいい」
この言葉を怒りを持って、胸に刻みたい。
「日本の食が危ない!」
鈴木亘弘氏(東大大学院教授・元農水省職員)の
レポートに衝撃を受けた。
ショックなことが相当に
あり長くなるので、箇条書きにします。
日本の食料自給率は38%と言われているが、
種子や肥料を大量に輸入に頼っているので
実質は10%前後。
とくにコロナ過で浮き彫りになったのは、
種子は肥料など生産資材の自給率の低さ。
80%が国産といわれる野菜でさえ、
種子の90%は輸入している。
もしコロナ危機、戦争などで種子や肥料が
入らなくなれば、以下の自給率になることが
予想される。
牛肉4%、豚肉1%、鶏肉2%、野菜4%、コメ10%前後
なぜこれほど日本の自給率は下がったのか。
主な理由は二つ。
1 貿易政策
自動車産業を守り農業を生贄にしてきたから。
2 財政政策
農水予算の削減。この数十年間で一兆円以上減り、
近年は二兆円台で推移している。
これらの理由により、農業経営はどんどん苦しくなり、
離農者が増え、ゆえに輸入食料に依存し、ますます
自給率が低下する悪循環。
こんな国は世界で日本だけ。
日本の農業は過保護といわれるが、実態はまるで違う。
政府からの補助金は30%程度。
ヨーロッパは100%、アメリカに至っては、
農家には「不足払い」という名目で、
必要な生産コストと販売価格との差額を
国が全額補填している。
転じて日本は、「コメ余り、牛乳余り」なのに
これといった対策を行わない。
それどころか、海外からは毎年米77万トン、
バターや脱脂粉乳などを生乳換算で
13.7万トンも義務として輸入している。
EUもアジア諸国も「ノー!」なのに
日本は遺伝子組み換え作物、ホルモン牛肉を
受け入れている。
今年4月から変わる食品表示法のルールにより、
食品の原材料名簿に「遺伝子組み換えでない」や
「不使用」の任意表示ができなくなる。
これは、アメリカの要請を受けてのもの。
遺伝子組み換え作物の中には、特定の
農薬に耐性を持つようにデザインされた
ものがある。
そのひとつが「ラウンドアップ」だが
主成分であるグリホサートに発がん性が
あると2018年に判断され、農家の訴訟が相次ぎ
販売するアメリカの「モンサント社」は
総額一兆円の賠償金を支払った。
しかし日本はアメリカの要請もあり、
2017年末、輸入のグリホサートの残留基準値を
小麦は6倍、そば150倍に緩和した。
世界ではすでに「日本は安全でない国」と
言われている。
……ここまで書くと暗澹たる気持ちになるが、
筆者は希望の光も見せてくれる。
ひとつは政府がようやく打ち出した、
「みどりの食料システム戦略」だ。
これは2050年までに有機栽培面積を
25%にまで拡大するといったもの。
有機農法自体も変化し、効率的な取り組みが
行われてきている。
消費者としては、最近増えている家庭菜園も
すすめている。
耕作放棄地を分担して耕す市民農園を拡大
することも、食の安全確保や自給率向上の
ための対策のひとつ。
スーパーや食料品店で数十円だけ高い地元の
食品を買うだけでもいい。
またそれらの食材を使っているレストランを
選んで行く、というのも大事なことかも
しれない。
最後に筆者はレポートをこう結ぶ。
今を踏ん張れば、未来が拓ける。
世界一過保護と誤解されてきた日本の農家は、
本当は世界一保護なしで踏ん張ってきた。
今でも世界十位の農業生産額を達成している、
まさに選び抜かれた「精鋭」である。
誇りと自信を持ち、これからも家族と国民を
守っていく決意を新たにしてほしい。
筆者はそう切に願っている。
かつてアメリカのを役人は言ったそうだ。
「日本を脅迫するなら食料輸出を止めればいい」
この言葉を怒りを持って、胸に刻みたい。
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