2010年07月31日
これからはドル高に振れる!?
インドネシア中央銀行は何年もの間、ルピアがドルに対してごく緩やかに、そして予想可能なペースで下落するに任せていた。また同中銀の為替政策がまさに予想可能であったために、インドネシア企業はドル建ての借り入れを好んで行った。ルピア建てで借りるよりも金利がずっと低かったからだ。
ドル建ての貸し付けを行っていた外国銀行は、信用保険を購入してこのリスクをヘッジした。しかし、インドネシア企業の信用保険には流動性のある市場が存在しなかったことから、代替策としてインドネシアそのもののクレジットデリバティブを購入した。
ところが、そのデリバティブの売り手はインドネシアの銀行だったため、ただでさえ不完全なヘッジはさらに不完全なものになってしまった。ルピアが下落し始めると、インドネシアの銀行の信用力も低下したのだ。
タイで始まった危機はこのようなメカニズムによって周辺の国々に伝染していった。それから数年経った今の経済状況に目を向けると、ドルがルピアと同様な運命をたどる恐れはないのかという疑問がわいてくる。
3月第2週はドルにとって今年1月以降で最悪の週となり、JPモルガン・チェースのエコノミストたちは、ドル高局面の終わりがやってきた可能性が高いと考えた。この週のドルの動きは、米国の2月の財政赤字が単月としては過去最高の2210億ドルに拡大したとの報道に影響されたものだった。
ドル建ての貸し付けを行っていた外国銀行は、信用保険を購入してこのリスクをヘッジした。しかし、インドネシア企業の信用保険には流動性のある市場が存在しなかったことから、代替策としてインドネシアそのもののクレジットデリバティブを購入した。
ところが、そのデリバティブの売り手はインドネシアの銀行だったため、ただでさえ不完全なヘッジはさらに不完全なものになってしまった。ルピアが下落し始めると、インドネシアの銀行の信用力も低下したのだ。
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