2013年02月07日
離人症性障害とは?
離人症性障害
自分の精神過程または身体から遊離して、あたかも自分が外部の傍観者であるかのように感じている持続的または反復的な体験。
離人体験の間、現実吟味は正常に保たれている。
離人症状は臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
離人体験は、精神分裂病、パニック障害、急性ストレス障害、またはその他の解離性障害のような、他の精神疾患の経過中にのみ起こるものではなく、物質(例:乱用薬物、投薬)またはその他の一般身体疾患(例:側頭葉てんかん)の直接的な生理学的作用によるものでもない。
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◆症状:離人感、非現実感
これはそんなにまれでは無い精神症状で、他の障害でもよくみられる物だそうですが、
解離性障害においても重要な症状であり、解離性同一性障害にも通常ほぼ見られるものだそうです。
しばしば、対外離脱のような極端な形をとる。これは、自分が自分の体の外に出て、他人を眺めるように自分を眺めている体験である。
離人性障害の一部症例においては、他人観察者と非観察者とに分離する。若干の離人性障害者は二つあるいはそれ以上の内部の「部分」が中で対話していると述べる。もっとも、交代人格状態が顕在化しているはっきりした証拠は無い。
離人性障害を解離性同一性障害から区別するものは、通常取るに足るほどの機能的健忘がないこと、顕在的な同一性障害が無いことである。
「離人」とは自己あるいは自己の一部の非現実性の感覚である。「非現実感」とは自分を取り巻く世界の現実性喪失の感覚である。離人と非現実感とは同時に起こることが多いが必ずしもそうなのではない。
(*1)DSM=V-R/DSM=Wで考察されている俄然とした離人以外に、離人も非現実感も、いくつかの精神科および神経科疾患に関連して起こる。例えばパニック障害、統合失調症、境界性人格障害、強迫神経症、物質乱用、てんかん、などなど。また、一過性の離人エピソードは外傷および生命脅威的体験に対する反応としてごく普通のものです。
離人症は、
「自分が自分の精神過程または身体から離れて外部の観察者になったかのような自己の知覚または体験の変化」と定義されます。
離人感は深刻な感覚の湾曲を伴うことがある。例えば、世界が霧か煙を通すようにぼやけて見えるとか、声がくぐもって遠方からのように聞こえます。
泡かガラスの檻に閉じ込められ、それによって「現実の」世界から切り離されていると言うのもよくある訴えです。
具体的には、自我意識に関する訴えとして、
自分が存在する実感がない、自分が見知らぬ人間であるように感じる、自分が生きている感じがしない、
などがあり、
身体に関する訴えとして、
自分の体が死体・ロボットのように感じる、自分の体の実感がない、自分の体が大きく・小さく感じる、
などがあります。
また、離人症においては、行動する自我とそれを観察する自我の分離があり、
自分の行動を離れたところから自分が観察するという感覚がしばしば起きる。
このような自我の分離は、精神内界での果てしない自問自答、堂々めぐりと体験されたり、
自分の体から自分が抜け出す経験(体外離脱体験)と感じられることもある。
外見上は、感情表出に乏しく、トランス状態にあるような様相を呈することもある。
苦痛をもたらすものではあるが、離人感と非現実感は洞察も基本的に現実吟味をも障害しません。慢性的離人疾患者が情動の麻痺が起こってきたと述べることはしばしばあります。離人性障害における症状の始まりは通常突然であり、睡眠からの覚醒途中で起こることもあります。消失のほうは暫時的となる傾向があり、症状は数日かかって消えます。
離人性障害患者は、自分以外の人間は自分の体験を真剣に取り上げてくれないと嘆きます。離人感が生み出す強い不機嫌を見慣れない第三者は、しばしば、一見正常な人物が自分の感じを酷く不愉快だと訴えるのはなぜかわからずに途方にくれます。
慢性的な離人発作に悩む患者は、発作の引き金となる刺激に対して恐怖症的となりかねません。
離人症は、他の解離症状と同じく、心的外傷に深い関連があるため、
患者は苦悶を感じ、日常生活機能は障害され、自傷行為や自殺企画がしばしば随伴し、
長期化して、いっこうに弱まらない離人感の為に自殺してしまう例も若干あります。
外界に対する離人症を現実感喪失と呼びます。
現実感喪失は、
「外的世界の知覚または体験が変化して、それが奇妙に、または非現実的に見えること」と定義されます。
具体的には、自分の家などなじみの場所を知らない場所のように感じる、
家族や友人がよそよそしく、知らない人のように、ロボットのように見える、などがあります。
外界の知覚変容は視覚領域のものが多く、ものが大きくみえる(大視症)、小さく見える(小視症)、ゆがんで見える、
遠くに見える、生々しく見える、かすんで見える、など多彩です。
患者の陳述によっては幻視に近いものもあります。
また、Steinbergは、フラッシュバックをも現実感喪失に含めています。
フラッシュバックは、過去の外傷が断片的要素的に意識に侵入する症状です。
フラッシュバックを体験している時にも、外界の認知や時間間隔がゆがめられる事が多いようです。
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◆受診のめやす:気になるようならいつでも専門医の元へ。
一過性のものは心配ありません。
症状が気になるときは、続いている期間などにかかわりなく受診しましょう。
他の障害が原因となっていることもあります。
(…離人症候群が、重大な心的外傷を体験した人にしばしば生じると言う確実な証拠があります。例えば、強制収容所への収容監禁のような持続的な生命脅威的体験後の生存者には高率に離人症候群が生じます。離人症候群と心的外傷体験を結ぶ証拠となる第二の例は、生命脅威的な危険に対する急性の心理反応です。
ノイスというアメリカの医師が明らかにした、生命脅威的な危険を体験した約三分の一に生じる「一過性離人症候群」の存在。そして、重度の脊髄損傷を受けた外傷患者にも同様の一過性離人症候群があり、損傷が重要であるほど高率に発症すると言うことを示しました。ノイスらは生命脅威的な体験に伴う離人症体験と精神科入院患者の訴える離人症体験とを比較して、この二つの体験は本質的に同じものであると結論しましたが、事故の犠牲者は覚醒度を高めるような反応をする傾向があります。)
→総合病院の神経科・精神科、精通した医師のいる精神化クリニック
統合失調症などの患者さんと違って、解離性障害を患う人々はこうした感覚が自分の中で起こっている事だと大抵理解しているのも、不思議な点ですね。
自分の精神過程または身体から遊離して、あたかも自分が外部の傍観者であるかのように感じている持続的または反復的な体験。
離人体験の間、現実吟味は正常に保たれている。
離人症状は臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
離人体験は、精神分裂病、パニック障害、急性ストレス障害、またはその他の解離性障害のような、他の精神疾患の経過中にのみ起こるものではなく、物質(例:乱用薬物、投薬)またはその他の一般身体疾患(例:側頭葉てんかん)の直接的な生理学的作用によるものでもない。
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◆症状:離人感、非現実感
これはそんなにまれでは無い精神症状で、他の障害でもよくみられる物だそうですが、
解離性障害においても重要な症状であり、解離性同一性障害にも通常ほぼ見られるものだそうです。
しばしば、対外離脱のような極端な形をとる。これは、自分が自分の体の外に出て、他人を眺めるように自分を眺めている体験である。
離人性障害の一部症例においては、他人観察者と非観察者とに分離する。若干の離人性障害者は二つあるいはそれ以上の内部の「部分」が中で対話していると述べる。もっとも、交代人格状態が顕在化しているはっきりした証拠は無い。
離人性障害を解離性同一性障害から区別するものは、通常取るに足るほどの機能的健忘がないこと、顕在的な同一性障害が無いことである。
「離人」とは自己あるいは自己の一部の非現実性の感覚である。「非現実感」とは自分を取り巻く世界の現実性喪失の感覚である。離人と非現実感とは同時に起こることが多いが必ずしもそうなのではない。
(*1)DSM=V-R/DSM=Wで考察されている俄然とした離人以外に、離人も非現実感も、いくつかの精神科および神経科疾患に関連して起こる。例えばパニック障害、統合失調症、境界性人格障害、強迫神経症、物質乱用、てんかん、などなど。また、一過性の離人エピソードは外傷および生命脅威的体験に対する反応としてごく普通のものです。
離人症は、
「自分が自分の精神過程または身体から離れて外部の観察者になったかのような自己の知覚または体験の変化」と定義されます。
離人感は深刻な感覚の湾曲を伴うことがある。例えば、世界が霧か煙を通すようにぼやけて見えるとか、声がくぐもって遠方からのように聞こえます。
泡かガラスの檻に閉じ込められ、それによって「現実の」世界から切り離されていると言うのもよくある訴えです。
具体的には、自我意識に関する訴えとして、
自分が存在する実感がない、自分が見知らぬ人間であるように感じる、自分が生きている感じがしない、
などがあり、
身体に関する訴えとして、
自分の体が死体・ロボットのように感じる、自分の体の実感がない、自分の体が大きく・小さく感じる、
などがあります。
また、離人症においては、行動する自我とそれを観察する自我の分離があり、
自分の行動を離れたところから自分が観察するという感覚がしばしば起きる。
このような自我の分離は、精神内界での果てしない自問自答、堂々めぐりと体験されたり、
自分の体から自分が抜け出す経験(体外離脱体験)と感じられることもある。
外見上は、感情表出に乏しく、トランス状態にあるような様相を呈することもある。
苦痛をもたらすものではあるが、離人感と非現実感は洞察も基本的に現実吟味をも障害しません。慢性的離人疾患者が情動の麻痺が起こってきたと述べることはしばしばあります。離人性障害における症状の始まりは通常突然であり、睡眠からの覚醒途中で起こることもあります。消失のほうは暫時的となる傾向があり、症状は数日かかって消えます。
離人性障害患者は、自分以外の人間は自分の体験を真剣に取り上げてくれないと嘆きます。離人感が生み出す強い不機嫌を見慣れない第三者は、しばしば、一見正常な人物が自分の感じを酷く不愉快だと訴えるのはなぜかわからずに途方にくれます。
慢性的な離人発作に悩む患者は、発作の引き金となる刺激に対して恐怖症的となりかねません。
離人症は、他の解離症状と同じく、心的外傷に深い関連があるため、
患者は苦悶を感じ、日常生活機能は障害され、自傷行為や自殺企画がしばしば随伴し、
長期化して、いっこうに弱まらない離人感の為に自殺してしまう例も若干あります。
外界に対する離人症を現実感喪失と呼びます。
現実感喪失は、
「外的世界の知覚または体験が変化して、それが奇妙に、または非現実的に見えること」と定義されます。
具体的には、自分の家などなじみの場所を知らない場所のように感じる、
家族や友人がよそよそしく、知らない人のように、ロボットのように見える、などがあります。
外界の知覚変容は視覚領域のものが多く、ものが大きくみえる(大視症)、小さく見える(小視症)、ゆがんで見える、
遠くに見える、生々しく見える、かすんで見える、など多彩です。
患者の陳述によっては幻視に近いものもあります。
また、Steinbergは、フラッシュバックをも現実感喪失に含めています。
フラッシュバックは、過去の外傷が断片的要素的に意識に侵入する症状です。
フラッシュバックを体験している時にも、外界の認知や時間間隔がゆがめられる事が多いようです。
メニューへ
◆受診のめやす:気になるようならいつでも専門医の元へ。
一過性のものは心配ありません。
症状が気になるときは、続いている期間などにかかわりなく受診しましょう。
他の障害が原因となっていることもあります。
(…離人症候群が、重大な心的外傷を体験した人にしばしば生じると言う確実な証拠があります。例えば、強制収容所への収容監禁のような持続的な生命脅威的体験後の生存者には高率に離人症候群が生じます。離人症候群と心的外傷体験を結ぶ証拠となる第二の例は、生命脅威的な危険に対する急性の心理反応です。
ノイスというアメリカの医師が明らかにした、生命脅威的な危険を体験した約三分の一に生じる「一過性離人症候群」の存在。そして、重度の脊髄損傷を受けた外傷患者にも同様の一過性離人症候群があり、損傷が重要であるほど高率に発症すると言うことを示しました。ノイスらは生命脅威的な体験に伴う離人症体験と精神科入院患者の訴える離人症体験とを比較して、この二つの体験は本質的に同じものであると結論しましたが、事故の犠牲者は覚醒度を高めるような反応をする傾向があります。)
→総合病院の神経科・精神科、精通した医師のいる精神化クリニック
統合失調症などの患者さんと違って、解離性障害を患う人々はこうした感覚が自分の中で起こっている事だと大抵理解しているのも、不思議な点ですね。
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