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2022年02月09日

パーキンソン病の症状と医療費助成をご存じですか?


あなたは、パーキンソン病という病名を聞いたことはありますか。
あるいは、ご家族でパーキンソン病にかかっておられる方がおられて、大変な思いをされているかもしれません。

実は、私の父もパーキンソン病にかかりました。
近所の内科医院に治療に訪れた際に、歩き方を見て、そのお医者さんが、パーキンソン病ではないかと言ったのです。

まさかと思って、大病院の神経内科に見てもらったところ、本当にパーキンソン病だったのです。
本当にびっくりするととともに、初めてパーキンソン病のことを調べました。

そして、私は気がつくのが遅くて、神経内科の診断を受けるために病院に連れていくことができず、申請することができませしたが、
症状によっては、医療費の助成を受けることができますので、お知らせしたいと思います。


パーキンソン病は、国の指定難病の一つです。

●症状としては、
振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋固縮、姿勢保持障害(転びやすいこと)で、50歳以上で起こうてる病気です。時々は40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼ばれています。

ふるえは静止時の振戦で、椅子に座って手を膝に置いている時や歩いているときに、手に起こります。
動かすとふるえは小さくなります。
筋強剛は自分ではあまり感じませんが、他人が手や足、頭部を動かすと感じる抵抗を指しています。
動作緩慢は動きが遅くなることで、同時に細かい動作がしにくくなります。最初の一歩が踏み出しにくくなる「すくみ」が起こることもあります。
姿勢保持障害はバランスが悪くなり転倒しやすくなることです。姿勢保持障害は病気が始まって数年してから起こります。
最初から起こることは無く、病気が始まって2年以内に姿勢保持障害が起こるときには、進行性核上性麻痺などの パーキンソン症候群 の可能性があります。
運動症状のほかには、便秘や頻尿、発汗、易疲労性(疲れやすいこと)、嗅覚の低下、 起立性低血圧 (立ちくらみ)、気分が晴れない(うつ)、興味が薄れたり意欲が低下するなどの症状も起こることがあり、非運動症状と呼ばれています。

●この病気の患者さんは、
10万人に100人〜150人くらいです(1000人に1人〜1.5人)。60歳以上では100人に約1人(10万人に1000人)で、高齢者では多くなりますので、人口の高齢化に伴い患者さんは増加しています。
患者数は、少し古いですが、平成24年度で、約108,800人と推計されています。

●この病気の原因は、
大脳の下にある中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなります。ドパミン神経細胞が減少する理由はわかっていません。

●この病気は、遺伝はしませんが、若く発症される方の一部では家族内に同じ病気の方がおられ、遺伝子が確認されています。

●この病気の治療の基本は薬物療法です。ドパミン神経細胞が減少するため少なくなったドパミンを補います。ドパミン自体を飲んでも脳へは移行しないため、ドパミン前駆物質のL-dopaを服用します。

手術療法もあります。
手術は服薬と比べてリスクを伴いますので、現在の病状や予想される結果を主治医と十分相談してから受けることが大切です。

●この病気はどういう経過をたどるのかといえば、
治療薬が研究開発され、現在のパーキンソン病の平均寿命は全体の平均とほとんど変わらないと考えられています。
転倒による骨折や他の病気をしないことはパーキンソン病の経過にとても大事です。
誤飲して肺炎を起こしたり、便秘して腸閉塞を起こすこともあります。
食事は楽しんで、よくかんでゆっくり食べてもらいましょう。
排便調節に注意を払い、週に2回以上は排便があるように体調を保ちましょう。

●日常生活では、
運動、睡眠、食事、薬が基本です。運動は健康維持に必須です。はげしい運動ではなく散歩やストレッチをお勧めします。
散歩は1日8000歩を目安にできるとよいと思いますが、自分の体調に合わせて計画してください。
ストレッチは姿勢の維持に役立ちます。前かがみや斜め横になる姿勢が起こりやすくなります。
自分ではまっすぐと感じる姿勢が、実際には斜めになっていることが少なくありませんので、できるだけ鏡を見て姿勢を良くしましょう。
自分では大丈夫と思っていても転倒が起こりやすいので、躓くようなものは片付け早めに手すりを付けます。小さな楽しみを作って、毎日を工夫して過ごしましょう。

●パーキンソン病自体は進行性の疾患です。
患者によって進行の速さはそれぞれですが、一般的に振戦が主症状だと進行は遅く、動作緩慢が主症状だと進行が速いと言われています。
適切な治療を行えば、通常発症後10年程度は普通の生活が可能と言われています。
それ以後は個人差があり、介助が必要になることもあります。
しかし、生命予後(生命が維持できるかどうかの予測)は決して悪くなく、平均余命は一般より2〜3年短いだけと言われています。
高齢者では、脱水、栄養障害、悪性症候群に陥りやすいので注意が必要です。
生命予後は臥床生活となってからの合併症に左右され、誤嚥性肺炎などの感染症が直接死因になることが多いと言われています。

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【医療費助成について】

パーキンソン病は、症状の診断基準によって、医療費の助成を受けることができます。

重症の場合は、1カ月の自己負担上限額を超えた分が助成されるなど、ぜひ申請すべきです。

申請の要件は、各自治体に確かめていただきたいのですが、
たとえば、大阪府で医療費助成の対象となる方は、下記(1)及び(2)を満たす方です。

(1)指定難病にり患しており、厚生労働大臣が定める診断基準を満たす方のうち、
次のA.又はB.に該当する方
A.厚生労働大臣が定める重症度を満たす方
B.指定難病に係る治療において、申請した月以前の12か月以内に医療費総額が33,330円を超える月数が3か月以上ある方

※上記に該当するかどうかは、主治医及び医療機関にご相談ください。

(2)住民票の住所が大阪府内(大阪市・堺市を除く)にある方

※大阪市・堺市及び大阪府外の方は、お住まいの各自治体にお問い合わせください。

申請方法は、
・居住地を管轄する保健所へ申請します。

・申請書類を申請先で受け付けた日から医療給付の有効期間が始まります。
・郵送での申請を希望される場合は、各申請先窓口にお問い合わせください。
・患者が加入する医療保険の保険者に、高額療養費の区分の照会をします。

・提出された臨床調査個人票(診断書)を、厚生労働省の認定基準に基づき審査されます。
・大阪府から申請者(送付先)あてに普通郵便で受給者証を送付します。
・発行までの期間は、申請書類一式の内容に不備がない場合で、約3か月かかります。

・申請受付日(有効期間開始日)にさかのぼって特定医療費が適用されますので、受給者証を発行までの間の償還請求(還付請求)をすることができます。

詳しくは、以下のURLを見てください。
難病に係る医療費助成制度(難病法に基づく制度)
https://www.pref.osaka.lg.jp/kenkozukuri/atarasiiiryouhizyose/


posted by 田中ケイ at 17:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 病気
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