職場におけるセクハラには、対価型と環境型があります。
【対価型】
対価型が、一般的にセクハラと言われるものです。
労働者の意に反する性的な言動等に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、 当該労働者が不利益を被ることです。
「具体的な事例」
■執拗に食事やデートに誘う。性的な関係を強要する。
■性的な冗談を言う。下ネタを言う。性的な体験等を尋ねる。
■異性関係が派手である等の性的な噂や、AさんとBさんは不倫している等の男女関係の噂を流す 。
■「恋人はいるの」、「まだ結婚しないの」、「子供はまだなの」、「髪を切ったのは何かあったの」等と言う。
■「Aさんはスタイルが抜群だ」、「髪がきれいだね」等と言う。
■髪、肩、腕等、体に軽く触れる。肩を揉む。
【環境型】
もう一つの型が、環境型です。これがあまり知られていないので問題となります。
労働者の意に反する性的な言動等により、労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等労働者が就業するうえで看過できない程度の支障が生じることです。
「具体的な事例」
■裸芸を強要する。裸芸をする。
■職場にヌードや水着のポスターを貼る。
■大きな声で、下ネタの話をする。
対価型も環境型も、セクハラの判断基準は、行為を受けた相手の感じ方を基準として、これを客観的に評価した上で、セクハラに該当するかどうかを判断しますので、ケースバイケースとなります。
加害者がセクハラと認識しないまま行為に至っていることが多いので、自分自身でセクハラと疑われるような行為を減らしていくことは難しいです。
特に環境型は、例えば、肩を揉むことや、性的な話題を楽しむなど、相手が嫌がっているわけではないけれども、周りの人間が嫌がっている場合も、セクハラになるということです。
迷った際には、自分の夫や妻、恋人に対して行われたら嫌だと感じるような行為かどうかで判断してもらうことです
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