2009年09月08日
反射通信について
反射通信について
先日の記事でEME通信(月面反射通信)に触れましたが、そう言えば、数年前に無線Lanの実験で反射通信を試した事が有ったのを思い出しました。
それは広大な敷地に在る巨大なプラント内で、制御信号や各種データの伝送実験をしている時に、無線Lanもその実験に含めていたのです。勿論の事、微弱な家庭用無線Lanの機器では通信不可能ですので、業務用の機器を新たに購入し、実験に使用しました。
プラント内での実験ですので、本来の直接波だけでなく、反射波まで受信してしまいます。また伝送経路の途中に大きな設備が在る場合は、中継設備を設けなければなりません。無線Lanに使っている電波の周波数が高いので、その伝搬特性は光に近く、物の陰になった部分には信号波が到達しないのです。
そこで、幾つもの中継設備を設置するのも予算的に不可能だったので、私はふと周りを見回したのです。すると、他の企業の大きな金属製の円筒状の構造物が在るではないですか。そこで、私は利得の高い指向性アンテナをその金属製の円筒状の構造物の方向に向けて、受信点の受信装置も指向性アンテナに変更し、その金属製の円筒状の構造物にアンテナを向けて実験しました。
想像通りの電界強度の強い信号波を受信出来る事が実証出来ました。しかし、これは敷地外に信号波を送信し、その反射波を受信するので、現場の人間が難色を示したのです。そこで敷地内の他の適当な構造物を探す事になりました。
この様に、反射波を上手く使う事によって、中継設備を少なくする事、また反射できるような構造物が無い場合は反射板を適当な箇所に設置する事で、同様な効果が得られます。通常の通信では嫌われている反射波ですが、この様に有効な使い方が出来るのが、面白いと思っています。
先日の記事でEME通信(月面反射通信)に触れましたが、そう言えば、数年前に無線Lanの実験で反射通信を試した事が有ったのを思い出しました。
それは広大な敷地に在る巨大なプラント内で、制御信号や各種データの伝送実験をしている時に、無線Lanもその実験に含めていたのです。勿論の事、微弱な家庭用無線Lanの機器では通信不可能ですので、業務用の機器を新たに購入し、実験に使用しました。
プラント内での実験ですので、本来の直接波だけでなく、反射波まで受信してしまいます。また伝送経路の途中に大きな設備が在る場合は、中継設備を設けなければなりません。無線Lanに使っている電波の周波数が高いので、その伝搬特性は光に近く、物の陰になった部分には信号波が到達しないのです。
そこで、幾つもの中継設備を設置するのも予算的に不可能だったので、私はふと周りを見回したのです。すると、他の企業の大きな金属製の円筒状の構造物が在るではないですか。そこで、私は利得の高い指向性アンテナをその金属製の円筒状の構造物の方向に向けて、受信点の受信装置も指向性アンテナに変更し、その金属製の円筒状の構造物にアンテナを向けて実験しました。
想像通りの電界強度の強い信号波を受信出来る事が実証出来ました。しかし、これは敷地外に信号波を送信し、その反射波を受信するので、現場の人間が難色を示したのです。そこで敷地内の他の適当な構造物を探す事になりました。
この様に、反射波を上手く使う事によって、中継設備を少なくする事、また反射できるような構造物が無い場合は反射板を適当な箇所に設置する事で、同様な効果が得られます。通常の通信では嫌われている反射波ですが、この様に有効な使い方が出来るのが、面白いと思っています。
【研究についての最新記事】
投稿者:亀山 築城 (かめやま ちくせい)|06:26|研究について
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