NHK総合テレビ『ワタシたちはガイジンじゃない!』
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=27075
(上記リンクサイトに予告編があります。)
約30年前に出稼ぎでやってきた日系ブラジル人。名古屋にその人達、その家族が多く住む団地があり、そこの広場でイッセー尾形さんがその出稼ぎで起こった事を題材に一人芝居(作・宮藤官九郎)をするというもので何度か再放送されているらしいけれど、その理由が分かる素晴らしい番組だった。
酔っ払っていたけれど、すっかり酔いが醒めてしまい、夜中3時近く最後まで観た。
「ガイジン」と呼ばれ、受けた苦労の数々。それをコミカルな4幕に仕上げている。
広場でやられているから後ろや横では普通に人が通り、子供が遊んでいる。
一方、観客はイッセーさんの演技に涙を流して観ている。そのコントラストもいい。
日系ブラジル人の方々に過去を一人芝居で観せるという試み自体も素晴らしいと思う。漫才やコント、二人以上の芝居ではなく、イッセーさんの一人芝居だからこそ感情移入が出来て得られる感動があったと思う。
宮藤さんの本、イッセーさんの演技力も流石だ。
自分が恵まれた環境にいる事がよく分かった。
そして僕が驚いたのはイッセーさんのギター弾き語りレベルの高い事。デタラメに弾いているようで弾いていない。ある程度やっていないと出来ない堂に入った弾き方を役柄でされていた。
一人芝居で様々な役をやるには、際立たせるポイントをどう掴み、演じるかが重要だと思う。物事のコツを掴むのが大変お上手な方なんだと思う。俳優の見本だ。
高倉健さんが「不器用ですから」と仰る事から不器用なのが俳優の魅力と思われている事もあるけれど、たくさん映画で主役をやっている高倉さんが不器用なはずがない。謙遜を間に受けてはいけないし、色んな役を演じなければいけない俳優が不器用でいいはずがない。
俳優で楽器が苦手な人は多い。正直言って芝居の為に覚えた演奏を劇中にやって、うまくいっているのをあまり観た事がない。(『上海バンスキング』は最高でした。)
昔「あなたは器用で何でも出来るから分からないのよ」と言われた事があったけれど、僕は出来るのではなく、出来るように見えるよう練習をしているだけだと思っている。そして時間もかけている。
以前、バイオリニストの葉加瀬太郎さんが今でも7,8時間練習しているとテレビで観た事があったり、僕の敬愛するエリック・クラプトンもライブ前は猛練習していると何かで観た事があり、練習の大切さを知ったという事もある。
出来ない人は内心「こんなの出来っこない!」と思っているように見受けられる。思っている限り出来るはずがない。
今回もそうだったけど、よく偶然素晴らしい、為になるテレビ番組を観る。そこは強運を持っていると思う。以前書いた守護霊が「これ、観ておいた方がいいよ」と仕組まれているような気さえしてくる。
とても良い番組なので見逃された方、今ならオンデマンドで観られるようですので、是非ご覧ください。
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