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2023年12月30日
勝手に小説『扉と少女4』
ーー旅立ちの扉ーー
周りを見渡すと、もう夕暮れで日が落ち始めていた。
この世界に来たときは、昼間のようで日差しが眩しかったが、結構時間が経ったみたいだ。
「そろそろ良い場所に来たね。私はここで脱皮の準備をするけど、咲さんはどうする?もう少し登るかい?」
おっけらさんが、止まってそう話してきた。
咲は、少し悩んだが、おっけらさんの眼をまっすぐに見て、こう言った。
「私は、おっけらさんの脱皮を見届けたいけど、良いですか?」
おっけらさんは少し照れくさそうに
「えっ!まぁ、別に良いけど、あんまり良いものではないと思うよ。それでもよい?」
「はい。自分はこれまで何かしたいと思った事がなかったのですが、ツクさんとおっけらさんを見ていて、おっけらさんの晴れ舞台の脱皮を、この目に焼き付けておきたいのです。」
「そうかい。それなら、まぁ良いけど、脱皮中は話できないからね。」
とそういうと、おっけらさんは木の方に顔を向けてしがみ付く姿勢のまま、動かなくなった。
咲は、木の上から見える周りの景色を見た。
どこかに人の影はないか、何かビルや家はないかと遠くまで見渡したが、そこから見えるのは、山と木々、遠くに川が流れている大自然の中だった。
もちろん、人影や人工物も何もない。
聞こえる音も、木々や葉っぱが風に揺れる音や、遠くの方で鳥の鳴き声が聞こえるのみだった。
そんな世界で、おっけらさんを見ながら、これまでの生活を色々と思い返してみた。
いじめをしていた子は何故、自分にかまってくるのだろう。
何か原因はあるのだろうか。
いや、そんな事より、自分の人生はこれからなので、元の世界に戻った何をしよう。
そうだ、まず何をしたいのかを見つけることから始めよう。
そう思った時だった。
もう既に日は沈み、周りは暗くなっていたが、夜空は晴れていて、満点の星空だった。
おっけらさんの背中から『パリパリ』と音がして、割れ始めた。
羽化が始まったのだ。
その背中から出てきたのは、セミの羽だった。
それは、とてつもなく透明で月の光が反射して眩しかった。
そして、幼虫のおっけらさんの中からセミの姿になったおっけらさんが少しずつ、ゆっくりと出てきた。
なんとも神秘的で、とても美しい姿を見て、咲は言葉さえも失っていた。
おっけらさんの身体が前の幼虫の時の身体から完全に出た後、少しして羽が大きく広がりそしてゆっくりとバタバタとし始めた。
しばらくすると、おっけらさんは宙に舞い始めた。
「咲さん。お待たせしたね。これで脱皮は終わりだよ。」
セミは話かけてきた。やはりおっけらさんの声だった。
「これから私は旅に出ないと行けない。時間は少ないからね。咲さんも頑張って帰る方法を見つけてくださいね。」
と言うと、そのまま上空に飛んで行ってしまった。
咲は、その姿を見て、心から『ありがとう。おっけらさん』と鳴きながら叫んでいた。
暫く、おっけらさんが飛んで行った方角を眺めていたら、何故か眩暈がしてきた。
「何これ?私どうしちゃったの?」
と訳がわからないまま、意識も朦朧とし始めた。
その時、身体が重力に引っ張られるように、下の方に落ち始めた。枝から落ちてしまったのだ。
「あぁ、私はここまでなの?帰れなかったかな?ツクさんと同じ場所で」
とそのまま、落下しながら、気を失ってしまった。
>> 『帰還の扉』に続く
周りを見渡すと、もう夕暮れで日が落ち始めていた。
この世界に来たときは、昼間のようで日差しが眩しかったが、結構時間が経ったみたいだ。
「そろそろ良い場所に来たね。私はここで脱皮の準備をするけど、咲さんはどうする?もう少し登るかい?」
おっけらさんが、止まってそう話してきた。
咲は、少し悩んだが、おっけらさんの眼をまっすぐに見て、こう言った。
「私は、おっけらさんの脱皮を見届けたいけど、良いですか?」
おっけらさんは少し照れくさそうに
「えっ!まぁ、別に良いけど、あんまり良いものではないと思うよ。それでもよい?」
「はい。自分はこれまで何かしたいと思った事がなかったのですが、ツクさんとおっけらさんを見ていて、おっけらさんの晴れ舞台の脱皮を、この目に焼き付けておきたいのです。」
「そうかい。それなら、まぁ良いけど、脱皮中は話できないからね。」
とそういうと、おっけらさんは木の方に顔を向けてしがみ付く姿勢のまま、動かなくなった。
咲は、木の上から見える周りの景色を見た。
どこかに人の影はないか、何かビルや家はないかと遠くまで見渡したが、そこから見えるのは、山と木々、遠くに川が流れている大自然の中だった。
もちろん、人影や人工物も何もない。
聞こえる音も、木々や葉っぱが風に揺れる音や、遠くの方で鳥の鳴き声が聞こえるのみだった。
そんな世界で、おっけらさんを見ながら、これまでの生活を色々と思い返してみた。
いじめをしていた子は何故、自分にかまってくるのだろう。
何か原因はあるのだろうか。
いや、そんな事より、自分の人生はこれからなので、元の世界に戻った何をしよう。
そうだ、まず何をしたいのかを見つけることから始めよう。
そう思った時だった。
もう既に日は沈み、周りは暗くなっていたが、夜空は晴れていて、満点の星空だった。
おっけらさんの背中から『パリパリ』と音がして、割れ始めた。
羽化が始まったのだ。
その背中から出てきたのは、セミの羽だった。
それは、とてつもなく透明で月の光が反射して眩しかった。
そして、幼虫のおっけらさんの中からセミの姿になったおっけらさんが少しずつ、ゆっくりと出てきた。
なんとも神秘的で、とても美しい姿を見て、咲は言葉さえも失っていた。
おっけらさんの身体が前の幼虫の時の身体から完全に出た後、少しして羽が大きく広がりそしてゆっくりとバタバタとし始めた。
しばらくすると、おっけらさんは宙に舞い始めた。
「咲さん。お待たせしたね。これで脱皮は終わりだよ。」
セミは話かけてきた。やはりおっけらさんの声だった。
「これから私は旅に出ないと行けない。時間は少ないからね。咲さんも頑張って帰る方法を見つけてくださいね。」
と言うと、そのまま上空に飛んで行ってしまった。
咲は、その姿を見て、心から『ありがとう。おっけらさん』と鳴きながら叫んでいた。
暫く、おっけらさんが飛んで行った方角を眺めていたら、何故か眩暈がしてきた。
「何これ?私どうしちゃったの?」
と訳がわからないまま、意識も朦朧とし始めた。
その時、身体が重力に引っ張られるように、下の方に落ち始めた。枝から落ちてしまったのだ。
「あぁ、私はここまでなの?帰れなかったかな?ツクさんと同じ場所で」
とそのまま、落下しながら、気を失ってしまった。
>> 『帰還の扉』に続く
2023年12月29日
勝手に小説『扉と少女3』
ーー友人の扉ーー
木を登り始めて少ししたら、何やら空から飛んでくるものが!
「おっけらさん!何か近づいて来ます!」
「ん?あぁ、彼なら大丈夫だよ。私のお隣さんだ」
お隣さん?どういう事か、咲は理解出来なかった。
そして、その空からの訪問者は、登っていた木のおっけらさんの位置から少し上の場所に止まった。
「おっけらさん。久しぶりですね。これから脱皮ですか?」
「おぉ。ツクさん。久しぶりだねぇ。調子はどうだい?」
「えぇ。順調です。既に産卵の準備は終わったので、ここに帰ってきたんだよ。」
「そうかい。それはご苦労だったねぇ。ゆっくり休んでくれよ。」
「あぁ、そうさせてもらうよ。でもおっけらさんは出てくるの遅かったねぇ。」
「まぁ、ちょっと寝坊してしまってね。でも、ツクさんが逝く前に出てこれてよかったよ。」
「まぁそうだね。でも次はおっけらさんの番だから、しっかりね。」
と何やら世間話が弾んでいるようだったので、咲はその間に少し近くの枝に座って休憩していた。
昔の友人みたいで楽しそうだなと思いながら、おっけらさんを見ていた。
?でも、お友達のツクさんって、セミでは?
これまたやはり自分と同じサイズの!
この世界はどうなっているのだろうと、少し不安に思いつつ、2匹の会話に聞き入っていた。
「そろそろ脱皮の時間が近づいてきたので、行くとするよ。」
「あぁ、こちらも疲れたので、そろそろお休みさせて頂くとするよ。」
「んじゃね。咲さんお待たせしたね。上に上がろうか。」
と挨拶が終わると、おっけらさんはそそくさと木登りを再開し始めた。
咲は、ツクさんにお辞儀をして、おっけらさんの後を追うように木登りを始めた。
木登りを再開して、数分もたたない時、下の方から『ぼとっ』と、何かが落ちる音がしたので、咲は下を覗いて見た。
下の方で、なんと先ほどおっけらさんと話をしていたツクさんが仰向け状態で落ちてしまっているではないか!
咲は、慌てておっけらさんに話かけた。
「おっけらさん!下見て!お友達のツクさんが!」
話かけられたおっけらさんは、慌てる様子もなく、咲に話かけた。
「あぁ、時間が来たんだね。僕らセミの宿命ってやつだよ。」
「宿命って?」
と咲が聞いた。
「僕たちは、成虫になってからは約1週間しか生きられない。」
「その1週間の間で、相手を見つけて卵を産んでもらわないといけないんだ。」
「ツクさんは、その1週間で役目を終えたので、心置きなく逝けてよかったよ。」
と、少し悲しさもあるが、ツクさんを思いやる気持ちのこもった力強い声で答えてくれた。
「でも、1週間なんて、なんて短いの」
と咲が鳴き声でおっけらさんに言ったら、おっけらさんは笑顔で
「ありがとう。人間の寿命は自分らに比べたらとても長いから分からないかもだけど、短い人生でも、自分なりに生きて、充実した人生を送ることが出来たら、それで幸せなんだよ。」
「ツクさんも、自分の人生を楽しく全うしたから、最後に笑顔で自分と別れて行ったんだよ。だから、悲しくはないんだ。」
咲には、まだ高校生という若さの為か、おっけらさんの言っている事が理解出来なかったが、なぜか心の奥底では理解して安心感が増していって、涙が止まらなかった。
これまでの自分の学校生活で、充実はしていなかったが、人生を楽しく全うしていたかはわからなかった。いや考えようともしていなかったと思う。
そう考えると、更に涙が止まらなくなった。
おっけらさんは、そんな咲を一度振り向いて観たが、何も言わずにまた上の方に登り始めていった。
>> 『旅立ちの扉』に続く
木を登り始めて少ししたら、何やら空から飛んでくるものが!
「おっけらさん!何か近づいて来ます!」
「ん?あぁ、彼なら大丈夫だよ。私のお隣さんだ」
お隣さん?どういう事か、咲は理解出来なかった。
そして、その空からの訪問者は、登っていた木のおっけらさんの位置から少し上の場所に止まった。
「おっけらさん。久しぶりですね。これから脱皮ですか?」
「おぉ。ツクさん。久しぶりだねぇ。調子はどうだい?」
「えぇ。順調です。既に産卵の準備は終わったので、ここに帰ってきたんだよ。」
「そうかい。それはご苦労だったねぇ。ゆっくり休んでくれよ。」
「あぁ、そうさせてもらうよ。でもおっけらさんは出てくるの遅かったねぇ。」
「まぁ、ちょっと寝坊してしまってね。でも、ツクさんが逝く前に出てこれてよかったよ。」
「まぁそうだね。でも次はおっけらさんの番だから、しっかりね。」
と何やら世間話が弾んでいるようだったので、咲はその間に少し近くの枝に座って休憩していた。
昔の友人みたいで楽しそうだなと思いながら、おっけらさんを見ていた。
?でも、お友達のツクさんって、セミでは?
これまたやはり自分と同じサイズの!
この世界はどうなっているのだろうと、少し不安に思いつつ、2匹の会話に聞き入っていた。
「そろそろ脱皮の時間が近づいてきたので、行くとするよ。」
「あぁ、こちらも疲れたので、そろそろお休みさせて頂くとするよ。」
「んじゃね。咲さんお待たせしたね。上に上がろうか。」
と挨拶が終わると、おっけらさんはそそくさと木登りを再開し始めた。
咲は、ツクさんにお辞儀をして、おっけらさんの後を追うように木登りを始めた。
木登りを再開して、数分もたたない時、下の方から『ぼとっ』と、何かが落ちる音がしたので、咲は下を覗いて見た。
下の方で、なんと先ほどおっけらさんと話をしていたツクさんが仰向け状態で落ちてしまっているではないか!
咲は、慌てておっけらさんに話かけた。
「おっけらさん!下見て!お友達のツクさんが!」
話かけられたおっけらさんは、慌てる様子もなく、咲に話かけた。
「あぁ、時間が来たんだね。僕らセミの宿命ってやつだよ。」
「宿命って?」
と咲が聞いた。
「僕たちは、成虫になってからは約1週間しか生きられない。」
「その1週間の間で、相手を見つけて卵を産んでもらわないといけないんだ。」
「ツクさんは、その1週間で役目を終えたので、心置きなく逝けてよかったよ。」
と、少し悲しさもあるが、ツクさんを思いやる気持ちのこもった力強い声で答えてくれた。
「でも、1週間なんて、なんて短いの」
と咲が鳴き声でおっけらさんに言ったら、おっけらさんは笑顔で
「ありがとう。人間の寿命は自分らに比べたらとても長いから分からないかもだけど、短い人生でも、自分なりに生きて、充実した人生を送ることが出来たら、それで幸せなんだよ。」
「ツクさんも、自分の人生を楽しく全うしたから、最後に笑顔で自分と別れて行ったんだよ。だから、悲しくはないんだ。」
咲には、まだ高校生という若さの為か、おっけらさんの言っている事が理解出来なかったが、なぜか心の奥底では理解して安心感が増していって、涙が止まらなかった。
これまでの自分の学校生活で、充実はしていなかったが、人生を楽しく全うしていたかはわからなかった。いや考えようともしていなかったと思う。
そう考えると、更に涙が止まらなくなった。
おっけらさんは、そんな咲を一度振り向いて観たが、何も言わずにまた上の方に登り始めていった。
>> 『旅立ちの扉』に続く
2023年12月28日
勝手に小説『扉と少女2』
ーー旅立ちの扉ーー
気が付くと、そこは、とても大きな草のような植物の中にいた。
見た目は、よく公園とかに生えている雑草のような形をしていたが、大きさがビルのような大きさで、まるで自分がとても小さくなって、公園のくさむらの中にいるような感じだった。
咲は、自分がどこにいるのかわからず、不安になった。
「ここは……どこ?」
咲は、そう呟いた。
しばらく、その場で途方に暮れていたが、戸惑いながらも、状況を把握しようと咲は歩き始める。
少し歩いていると、突然足元の地面から何やら生き物らしいものが出てきた。
相手も咲を見てびっくりしたのか、突然話しかけてきた!
「おや?これは珍しい。こんにちは、人間さん。」
!?咲は驚いた!
何故なら、話かけてきた者は、なんと昔よく昆虫図鑑とかで見たことのある『セミの幼虫』だったのだ!
しかも自分と同じ大きさの!
「そんなに驚きなさるな。自分はセミの幼虫のおっけらという者です。」
やけに丁寧な挨拶に、咲は少しだけ落ち着きを取り戻してきた。
「あっ!申し訳ありません。自分は人間の咲と言います。」
「あの〜。ここはどこでしょうか?」
咲は、恐る恐るこのしゃべるセミの幼虫のおっけらさんに話かけてみた。
「う〜む。人間の方とは、これは珍しい。ここはどこと聞かれても、実は自分も今地上に出てきたばかりで、分からないのですよ。」
「咲さんはどうしてここへ?」
おっけらさんに聞かれたので、咲はここに来るまでの経緯をお話した。
「そうでしたかぁ。大変でしたねぇ。では、私はこれから脱皮の準備があるので、失礼させて頂きます。」
!なんと、聞くだけ聞いて、それでおしまいとは。と咲は思ってしまったが、セミはセミなりに事情があるのだろうと思ってしまった。
「そうですか。では、脱皮を頑張ってください。」
咲がそういうと、おっけらさんは、軽く会釈をして、そそくさと近くの木に登り始めた。
その姿を見ていた咲は、もしかしてこの木に登っていったら、周りの景色が見えるのではと思い、おっけらさんについていく事にした。
「おっけらさん。待ってください。私も一緒に連れて行ってください。」
「えっ!でも、危ないですよ。天敵の鳥とかカマキリとかも居ますしねぇ。」
「でも、木に登って上から周りをみたら、何かわかるかもと思って。」
おっけらは、少し木にしがみ付いたまま、考え始めた。
そして、少しため息をつきながらこう言った。
「そうですかぁ。では、私と一緒に離れずについてきてください。」
「おっけらさん。ありがとう」
そして、2人は木を登り始めたのだった。
>> 『友人の扉』に続く
気が付くと、そこは、とても大きな草のような植物の中にいた。
見た目は、よく公園とかに生えている雑草のような形をしていたが、大きさがビルのような大きさで、まるで自分がとても小さくなって、公園のくさむらの中にいるような感じだった。
咲は、自分がどこにいるのかわからず、不安になった。
「ここは……どこ?」
咲は、そう呟いた。
しばらく、その場で途方に暮れていたが、戸惑いながらも、状況を把握しようと咲は歩き始める。
少し歩いていると、突然足元の地面から何やら生き物らしいものが出てきた。
相手も咲を見てびっくりしたのか、突然話しかけてきた!
「おや?これは珍しい。こんにちは、人間さん。」
!?咲は驚いた!
何故なら、話かけてきた者は、なんと昔よく昆虫図鑑とかで見たことのある『セミの幼虫』だったのだ!
しかも自分と同じ大きさの!
「そんなに驚きなさるな。自分はセミの幼虫のおっけらという者です。」
やけに丁寧な挨拶に、咲は少しだけ落ち着きを取り戻してきた。
「あっ!申し訳ありません。自分は人間の咲と言います。」
「あの〜。ここはどこでしょうか?」
咲は、恐る恐るこのしゃべるセミの幼虫のおっけらさんに話かけてみた。
「う〜む。人間の方とは、これは珍しい。ここはどこと聞かれても、実は自分も今地上に出てきたばかりで、分からないのですよ。」
「咲さんはどうしてここへ?」
おっけらさんに聞かれたので、咲はここに来るまでの経緯をお話した。
「そうでしたかぁ。大変でしたねぇ。では、私はこれから脱皮の準備があるので、失礼させて頂きます。」
!なんと、聞くだけ聞いて、それでおしまいとは。と咲は思ってしまったが、セミはセミなりに事情があるのだろうと思ってしまった。
「そうですか。では、脱皮を頑張ってください。」
咲がそういうと、おっけらさんは、軽く会釈をして、そそくさと近くの木に登り始めた。
その姿を見ていた咲は、もしかしてこの木に登っていったら、周りの景色が見えるのではと思い、おっけらさんについていく事にした。
「おっけらさん。待ってください。私も一緒に連れて行ってください。」
「えっ!でも、危ないですよ。天敵の鳥とかカマキリとかも居ますしねぇ。」
「でも、木に登って上から周りをみたら、何かわかるかもと思って。」
おっけらは、少し木にしがみ付いたまま、考え始めた。
そして、少しため息をつきながらこう言った。
「そうですかぁ。では、私と一緒に離れずについてきてください。」
「おっけらさん。ありがとう」
そして、2人は木を登り始めたのだった。
>> 『友人の扉』に続く
勝手に小説『扉と少女』
ーー序章の扉ーー
冬の夕暮れ時、東京の郊外の高校の屋上には、一人の少女が佇んでいた。
彼女の名は「咲」。
咲は学校でいじめにあっていた。
いじめっ子たちは、咲の容姿や成績を嘲笑い、毎日のように彼女をいたぶっていた。
咲は、いじめに耐えながらも、これからの人生に思い悩んでいた。
自分は、このままいじめに耐えながら生きていくべきなのか。。それとも、逃げ出すべきなのか。
咲は、そんな思いを抱えながら、屋上で夕日を眺めていた。
すると、目の前に突然、大きな扉が出現した。
咲は、その扉に目を奪われた。
扉は、古びた木で作られており、その上には奇妙な模様が刻まれていた。
「一体、これは何だろう?」
咲は、扉に手を伸ばして触れた。すると、扉から不思議な力が湧き出てくるような感じがした。
「この扉はいったい……?」
咲は、扉を開けるかどうか悩んだ。
今の高校生活にもうんざりしていて、これからどう生きていけばよいのか。
そんな悩みがあるなら、いっそのことこの扉に運命を任せても。。。
でも、この扉はいったいどこから現れたのか?さっきまで何もなかったのに、突然現れたのは何故なのか?その先に何が待っているのか?
わからないことだらけで、咲は、しばらくの間、扉の前で座り込んで見つめた。
資格者は全国に約20万人のペットの資格!【愛玩動物飼養管理士 2級・1級】
そして、意を決して扉を開けた。
扉を開けると、眩い光が扉の向こうから出てきた。咲は、その光に目がくらんでしまった。
「あ……!」
咲は、何かに吸い込まれるようにして、扉に入って行ってしまった。
>> 『旅立ちの扉』に続く
冬の夕暮れ時、東京の郊外の高校の屋上には、一人の少女が佇んでいた。
彼女の名は「咲」。
咲は学校でいじめにあっていた。
いじめっ子たちは、咲の容姿や成績を嘲笑い、毎日のように彼女をいたぶっていた。
咲は、いじめに耐えながらも、これからの人生に思い悩んでいた。
自分は、このままいじめに耐えながら生きていくべきなのか。。それとも、逃げ出すべきなのか。
咲は、そんな思いを抱えながら、屋上で夕日を眺めていた。
すると、目の前に突然、大きな扉が出現した。
咲は、その扉に目を奪われた。
扉は、古びた木で作られており、その上には奇妙な模様が刻まれていた。
「一体、これは何だろう?」
咲は、扉に手を伸ばして触れた。すると、扉から不思議な力が湧き出てくるような感じがした。
「この扉はいったい……?」
咲は、扉を開けるかどうか悩んだ。
今の高校生活にもうんざりしていて、これからどう生きていけばよいのか。
そんな悩みがあるなら、いっそのことこの扉に運命を任せても。。。
でも、この扉はいったいどこから現れたのか?さっきまで何もなかったのに、突然現れたのは何故なのか?その先に何が待っているのか?
わからないことだらけで、咲は、しばらくの間、扉の前で座り込んで見つめた。
資格者は全国に約20万人のペットの資格!【愛玩動物飼養管理士 2級・1級】
そして、意を決して扉を開けた。
扉を開けると、眩い光が扉の向こうから出てきた。咲は、その光に目がくらんでしまった。
「あ……!」
咲は、何かに吸い込まれるようにして、扉に入って行ってしまった。
>> 『旅立ちの扉』に続く