## 高強度運動と食欲抑制の関係性について
最新の研究結果のご紹介
### 研究概要
HealthDay News(2024年11月18日付)で報告された米バージニア大学医学部の研究によると、高強度運動には食欲を抑制する効果があることが明らかになりました。この発見は、当院での運動療法指導に活用できる可能性があります。
### 主な研究結果
1. **高強度運動の効果**
- ランニングや水泳などの高強度運動は、食欲増進ホルモン(グレリン)の抑制に効果的
- 早歩きやアクティブヨガなどの低強度運動と比較して、より顕著な効果
- 特に女性において効果が顕著
2. **研究の詳細**
- 対象者:男性8名(平均43.1歳)、女性6名(平均32.2歳)
- 測定項目:グレリンレベル(AG・DAG)、空腹感
- 運動強度:3段階(運動なし、中強度、高強度)
3. **具体的な結果**
- 高強度運動後:男女ともにDAGレベルが有意に低下
- 女性の場合:AGレベルも有意に低下
- 中強度運動後:むしろ空腹感が上昇
### 臨床への応用
Anderson氏は「運動は『薬』として考え、個人の目標に応じて『投与量』をカスタマイズすべき」と提言しています。
### 当院での活用方法
1. 減量目標のある患者様への運動指導
- 高強度運動の効果的な取り入れ方を提案
- 個人の体力レベルに応じた運動強度の設定
2. 性別による効果の違いへの配慮
- 特に女性患者様への運動プログラム作成時の参考に
3. 運動指導時の説明ポイント
- 運動強度と食欲の関係性
- 適切な運動強度の選択の重要性
### まとめ
この研究結果は、特に減量を目指す患者様への運動療法において、高強度運動の重要性を示唆しています。ただし、個々の患者様の状態に応じて適切な運動強度を設定することが重要です。
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出典:Journal of the Endocrine Society(2024年11月号)
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