エレクトロニックダーツは、1980年代中頃、アメリカで生まれました。ダーツの点数計算をコンピュータが行いボードに自動的に表示してくれますから、初心者の方にも気軽に遊んでいただけます。
また、使用するダーツの先端にはハードダーツと異なり、プラスチックのティップを使用しています。そのため従来のスチール・ティップを使うハードダーツと区別しソフトダーツと呼ばれています。
エレクトロニックダーツ(ソフトダーツ)の普及は「わかりやすい」という大きなメリットがあります。また、将来、ハードダーツのプレイヤーとの交流も期待されています。
ダーツの発祥
ダーツをたどると五百年以上も昔のイギリスに遡ると言われていますが、その発祥については、実のところよく解っていません。
ダーツらしきものが歴史に登場したのは、6世紀、ビザンティン帝国(395-1453)でのことです。将軍ベリサリスが「Fighting Darts」と言われる約46cmの矢を考案。盾の内側に3本取り付け接近戦に備えたということです。短い3本の矢という点ではダーツに似ていますが、ダーツの直系とはどうも考えにくいようです。
次に歴史に登場するのは、14世紀のブリテン島です。
当時、英国は百年戦争(1337〜1453)の真っただ中でした。戦いに次ぐ戦いが続き、娯楽の無い戦場は、日々、緊張の連続……。ほんのひと時の休息の時、ある兵士が、1mほどの長弓の矢を退屈しのぎに、葡萄酒の樽に向かって投げはじめました……。これこそがダーツのそもそものはじまりと言われています。
そして、それまで的になっていた葡萄酒の樽が戦時のため不足し、次に的として使われたのが大木を厚めに切断したボードでした。表面には年輪があり、点数を数えることができました。
更に、木のボードは使い込まれていく間に乾燥し、中心に向かい何本もの亀裂が入ります。こんなふうにして、採点の仕組みは一層複雑なものになっていったのだろうと推測されています。
そして、兵士たちの単なる遊びから、少しずつ技を競うスポーツへと変化していったに違いありません。