2020年05月18日
競馬は残酷?引退後は馬肉になるという噂について解説
弱い競走馬は引退後に馬肉になる…こんな噂を聞いた事は一度はあるのではないだろうか?
強い競走馬は種牡馬になり、血統を続ける為に沢山の雌馬と繁殖を繰り返し、有名馬であればゆっくりとした余生を過ごす事ができます。
しかし、毎年7000頭が誕生していると言われる競走馬の中には、1勝もする事ができない馬だけでなく、走る事ができない臆病な馬も多くいます。
そういった馬は馬肉になってしまっているのか?この記事では競馬界のタブーともされている、競馬と馬肉の問題について解説していきます。
用途変更という名称で消える馬が多い
引退後の競走馬の行き先は以下のルートが一般的です。
地方競馬へ移籍
薬殺
繁殖
乗馬
乗馬クラブ
高校、大学の馬術部
誘導馬
馬事振興組織の一般乗用馬
研究用飼育
お祭り、パレード用馬
他にも引退馬を受け入れて余生をゆっくりと過ごさせてくれる牧場が多くあり、そういった所が見つかれば寿命を全うし、落ち着いて過ごす事が出来ます。
強い馬の一般的な引退後の行き先は繁殖、他にも中央競馬では活躍できなくなったけど地方競馬へ移籍して走ったり、乗馬クラブに行く馬もいます。
しかし、中には「用途変更」という名称で行き先が不明な馬が多くいます。行き先不明な馬が多くいるので、実際に競走馬の何%が馬肉になっているのかはっきりとした数値は分からないというのが現状なんですね。
実際に、既に現在は廃止されている上山競馬場と中津競馬場に在籍していた競走馬の末路は馬肉です。現在も北海道で続いているばんえい競馬では、競争に出るための能力試験に合格しなかった馬は馬肉になります。
以前は競走馬が怪我をして動けなくなった後に馬肉にするという事件があったものの、現在は怪我をした馬は薬により安楽死させるというシステムが整備されています。
競馬人に馬肉の話は究極のタブー
競馬も馬肉も日本の伝統であり文化と言えます。日本では毎年約7000頭の馬が競走馬になるべく誕生していますが、寿命をまっとうできるのは1割から2割と言われており、予測ではありますが8割は馬肉となっていると言われています。
しかし、競馬関係者はこれに全く触れようとしません。もちろん中央競馬JRAも全くこの件に触れる事はなく、競馬関係者に馬肉関連の話をするのはタブーとされています。騎手や調教師、厩務員にとっては馬という生き物は相棒であり、馬は感受性が豊で賢い生き物なので、その馬が食べられるというのは想像したくないのかもしれません。
その昔、作家の伊集院静が武豊騎手の逆鱗に触れたとか、某ラジオ番組で質問された池添謙一騎手がキレたとか、市川海老蔵が福永祐一騎手に説教されたとか…
出典元:https://biz-journal.jp/gj/2017/02/post_2452.html
このように競馬人に対して馬肉の話をした時の激怒エピソードはネットを検索すれば必ずあります。それ位にタブーとされているのが競馬と馬肉の関係なんですね。
高級ドッグフードは馬肉が多い
犬を飼っている方であればもしかしたら知っているかもしれませんが、高級ドッグフードには馬肉が含まれている事が多いです。
中央競馬において引退後の行き先が屠殺(人が食べる事)になる事はないとされてはいるものの、これも実際には分かりませんが、屠殺ではなく犬が食べるドッグフード用に殺される事はあるかもしれません。
他にも馬肉は栄養学的に見て非常にヘルシーな食材となっていますので、ドッグフードだけでなく動物園の餌になる事も多いとされています。北海道のばんえい競馬では屠殺された馬をきちんと好評しているものの、中央競馬では公表していませんので、実際にどれ位の数が屠殺されているのかは分かりません。
ちなみにレース中に怪我をした時は薬により安楽死させますが、薬殺した馬は薬物の残存が懸念され食品衛生の観点から食肉にはなりませんので、そういった馬はドッグフードなどでも利用される事はありません。
乗馬期間は屠殺待ちという噂
引退後の馬の一つの行き先として乗馬クラブなどがあります。
ここで馬はゆっくりと余生を過ごせると思っているかもしれませんが、これは違います。競走馬は非常に筋肉質なので身が硬く、食用に不向きであるとされています。引退まもない競走馬もまだ身が硬いので、乗馬クラブで筋肉を落とす為に飼育します。
要するに乗馬用に馬は屠殺待ちの馬という訳です。
屠殺された馬肉の利用方法としては上記でも言ったようにペットフードや動物園にいる動物の餌になる事が多く、人用でも馬肉として出るのではなくソーセージなどの加工肉に混ぜる目的で利用されるケースが多いです。
まとめ
競馬と馬肉の関係について紹介してきましたが参考になりましたか?
競馬は毎年約7000頭の馬が誕生していますが、1頭を育てるお金は月々数万円から数十万円が必要になると言われています。走る為に生まれた馬が走らない、それでは育てる価値がないという事で用途不明扱いになります。そういった馬のほとんどは馬肉になっているという悲しい現実があります。
競馬を批判する人の多くはこの点をタブーにしている事を批判しているのです。競馬界には毎年何百頭も「そういえばあの馬はどうしてるんだろう?」という馬が存在します。競馬好きの方であればこういった現実からも目を背けてはいけないですよね。
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