2016年11月27日
公的年金は果たして安心なのか?
つい先日、年金法を改正する法律案が衆議院の厚生労働委員会で与党の賛成多数で通過したとの話が出ていました。
このニュースを聞いていて、「いつまでたっても日本は本当の議論をしようとしない国なのだな。」と気の重くなる気持ちになりました。
それは何故かというと、現在の公的年金(国民年金、厚生年金)は、現役の働く世代が年金をもらう世代の財源を拠出し、自分たちは後の世代に財源を拠出していもらうという仕組み(これを難しい言葉でいうと世代間扶養と呼んでいます。)で運用されているため、このまま平均寿命が医学の進歩とともに長くなっていくと、将来、年金の財源は枯渇していまうためです。この根本的な問題に手をつけないで、いつまでたっても小手先だけでの見直しに終始していけば、いずれそのつけはいずれわれわれに返ってくることでしょう。
そもそも、国は、以前の年金の見直しにおいて「今後100年は大丈夫」と啖呵を切り法律の改正をしたにもかかわらず、その舌の根も乾かないうちに(10年ちょっとで)見直しをするという手段に出たのです。
また、他の面では、年金の財源をリスクのある商品に運用したため損失を生じさせているニュースも報じられていました。このようなことが起こるのも、国も、財源不足にいずれは陥ることを予測しているからこそなのではないかと思ってしまいます。
年金に限ったことではないのですが、もっと本質的な議論を重ねて欲しいものです。
それはそうと、公的年金には皆さん加入されているでしょうか?
国民年金で言うと、加入率は全体の約60%にとどまっているのが現状のようです。
一般に公的年金の話になると、報道の影響からなのか「どうせ掛けてももらえるかどうかわからないから、その分個人的に保険に加入するなり、貯金するなりした方が得策だ」とお考えの方が多いとお聞きします。
私は、先ほどの問題点があるとしても、なお公的年金に加入しておくべきだと考えています。
それは以下のような理由によります。
@最も大きな点は、皆さんは公的年金というと老齢年金しか念頭にない方が多いのですが、他に障害年金や遺族年金が支給されることがあります。この際、年金をもらうためには「保険料の納付要件」が原則として求められており、もし年金に加入していなければ、この要件を満たすことができず、年金は1円ももらえません。
このようなことにならないように国民年金で保険料をどうしても負担することができない状況であれば、「保険料の免除」の手続をしておけばよいです。
A公的年金の財源には、国からお「国庫負担」として税金が投入されています。従って、年金に加入しないことは自ら税金の恩恵を放棄していることに等しいということがいえます。
Bこれは、メリットというよりは、国民全体の問題といえると思うのですが、本来、年金保険料を負担すべき人が負担しなければ、入るべき保険料収入が少なくなるのですから、その分しわ寄せが負担をしている他の国民に及ぶことが考えられます。そうすると、必要以上に1人の保険料負担が増え、「負担の平等」という点から問題があります。
人により年金の存在意義はそれぞれだと思いますが、一人ひとりが今一度よく考えて、今の国の対応は適切なのかチェックしていく必要があるのではないでしょうか。
このニュースを聞いていて、「いつまでたっても日本は本当の議論をしようとしない国なのだな。」と気の重くなる気持ちになりました。
それは何故かというと、現在の公的年金(国民年金、厚生年金)は、現役の働く世代が年金をもらう世代の財源を拠出し、自分たちは後の世代に財源を拠出していもらうという仕組み(これを難しい言葉でいうと世代間扶養と呼んでいます。)で運用されているため、このまま平均寿命が医学の進歩とともに長くなっていくと、将来、年金の財源は枯渇していまうためです。この根本的な問題に手をつけないで、いつまでたっても小手先だけでの見直しに終始していけば、いずれそのつけはいずれわれわれに返ってくることでしょう。
そもそも、国は、以前の年金の見直しにおいて「今後100年は大丈夫」と啖呵を切り法律の改正をしたにもかかわらず、その舌の根も乾かないうちに(10年ちょっとで)見直しをするという手段に出たのです。
また、他の面では、年金の財源をリスクのある商品に運用したため損失を生じさせているニュースも報じられていました。このようなことが起こるのも、国も、財源不足にいずれは陥ることを予測しているからこそなのではないかと思ってしまいます。
年金に限ったことではないのですが、もっと本質的な議論を重ねて欲しいものです。
それはそうと、公的年金には皆さん加入されているでしょうか?
国民年金で言うと、加入率は全体の約60%にとどまっているのが現状のようです。
一般に公的年金の話になると、報道の影響からなのか「どうせ掛けてももらえるかどうかわからないから、その分個人的に保険に加入するなり、貯金するなりした方が得策だ」とお考えの方が多いとお聞きします。
私は、先ほどの問題点があるとしても、なお公的年金に加入しておくべきだと考えています。
それは以下のような理由によります。
@最も大きな点は、皆さんは公的年金というと老齢年金しか念頭にない方が多いのですが、他に障害年金や遺族年金が支給されることがあります。この際、年金をもらうためには「保険料の納付要件」が原則として求められており、もし年金に加入していなければ、この要件を満たすことができず、年金は1円ももらえません。
このようなことにならないように国民年金で保険料をどうしても負担することができない状況であれば、「保険料の免除」の手続をしておけばよいです。
A公的年金の財源には、国からお「国庫負担」として税金が投入されています。従って、年金に加入しないことは自ら税金の恩恵を放棄していることに等しいということがいえます。
Bこれは、メリットというよりは、国民全体の問題といえると思うのですが、本来、年金保険料を負担すべき人が負担しなければ、入るべき保険料収入が少なくなるのですから、その分しわ寄せが負担をしている他の国民に及ぶことが考えられます。そうすると、必要以上に1人の保険料負担が増え、「負担の平等」という点から問題があります。
人により年金の存在意義はそれぞれだと思いますが、一人ひとりが今一度よく考えて、今の国の対応は適切なのかチェックしていく必要があるのではないでしょうか。
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