2015年04月22日
海老根・えびね
事務局の庭に海老根が咲いたとの報せです。蕾を十数個付けた花茎が伸び、数日すると下側から次々と咲き昇ってきました、と写真が届きました。
海老根は、ラン科、エビネ属の多年草で、日本原産、各地の山地や竹藪などに自生しますが、鑑賞用にも栽培されます。
海老根という名前は、地下部(偽鱗茎〈ぎりんけい〉と根)をエビにみたてて付けられたもので、掘り起こして観察してはじめて付けられる名前です。昔の人は、根までよく見てゐたのですね。
その「エビネ」の名が最初に記録されたのは十五世紀末(1491年)五月十日にエビネを活けたという記録が大沢守久の日記『山科家礼記』にあるそうです。活け花の花材だったのですね。今は、鑑賞用に栽培されています。
学名は、属名がCalanthe(カランサ)でギリシャ語「美しい花」の意、種名がdiscolor(ディスカラー)で「二色の」、緑を帯びた褐色の花に唇弁が白ないし淡紅色をよく表しているようです。
海老根に近縁の花が黄色の黄海老根(キエビネ)は、Calanthes sieboldii で、あのドイツの医学者・博物学者であるシーボルトさんの名にちなんだ種名になっています。興味は尽きないですね。
(参考:『広辞苑』『花の履歴書』『季節の花300』『植物語源辞典』)
では、短歌を二首あげておきます。
碇 千奈美(『姫由理』2012)
庭隅に対馬エビネの咲く風情おくりくれたる人のしのばる
碇 弘毅(『姫由理』2014)
ひめゆりの花芽伸び立つ傍らを黄えびね幾つ群れなして咲く
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いつも応援ありがとうございます。
海老根は、ラン科、エビネ属の多年草で、日本原産、各地の山地や竹藪などに自生しますが、鑑賞用にも栽培されます。
海老根という名前は、地下部(偽鱗茎〈ぎりんけい〉と根)をエビにみたてて付けられたもので、掘り起こして観察してはじめて付けられる名前です。昔の人は、根までよく見てゐたのですね。
その「エビネ」の名が最初に記録されたのは十五世紀末(1491年)五月十日にエビネを活けたという記録が大沢守久の日記『山科家礼記』にあるそうです。活け花の花材だったのですね。今は、鑑賞用に栽培されています。
学名は、属名がCalanthe(カランサ)でギリシャ語「美しい花」の意、種名がdiscolor(ディスカラー)で「二色の」、緑を帯びた褐色の花に唇弁が白ないし淡紅色をよく表しているようです。
海老根に近縁の花が黄色の黄海老根(キエビネ)は、Calanthes sieboldii で、あのドイツの医学者・博物学者であるシーボルトさんの名にちなんだ種名になっています。興味は尽きないですね。
(参考:『広辞苑』『花の履歴書』『季節の花300』『植物語源辞典』)
では、短歌を二首あげておきます。
碇 千奈美(『姫由理』2012)
庭隅に対馬エビネの咲く風情おくりくれたる人のしのばる
碇 弘毅(『姫由理』2014)
ひめゆりの花芽伸び立つ傍らを黄えびね幾つ群れなして咲く
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