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2014年09月24日

アップル、Beats Musicを閉鎖か? 公式には否定するも…

たしかに音楽サーヴィス並列は、アップルらしくない。

TechCrunchによると、アップルが今年買収したBeatsによるストリーミング音楽サーヴィス、Beats Musicを閉鎖に動いているようです。TechCrunchのJosh Constine記者は、アップルとBeats両方の計5人から情報を確認できたと言っています。

まず、アップルがストリーミング音楽サーヴィス全体を捨てることは考えにくいです。だからもしBeats Musicが閉鎖されるのだとすれば、それはアップルが自前のストリーミング音楽サーヴィスを作るためか、iTunes Radioを拡張するためかのどちらかでしょう。Constine記者も同様の考えです。

アップルのシンプルで統一したブランドに対するこだわりや、分裂を嫌う姿勢から考えると、Beats Musicを閉鎖するのは理にかなっている。iTunesと並行して第二の音楽サーヴィスを運営していることで、ユーザーはまったく別のインターフェースを学習せねばならず、混乱を招いている可能性がある。Beats MusicのCEO・Ian RogersはiTunes Radioの責任者も務めており、彼自身すでにBeats Musicには集中せず、両方に時間を割かれている。

さらにConstine記者は、Apple Watchのホームスクリーンのアイコンに関連して「アップルはApple Watch用の音楽アプリを作っているのではないか」とも推測しています。Apple Watch発表時のデモでは、スクリーン右下の青い再生ボタン(リモコンアプリのアイコン)をタップすると音楽が流れていました。ただ、ウェアラブル用の音楽アプリがBeats Musicになるのではという説もあったので、もしかしたら裏側ではBeats Musicが存続し、名前だけがBeats Musicではなくなるということなのかもしれません。


アップルの広報担当者Tom Neumayr氏はRe/CodeのPeter Kafka記者に対し、TechCrunchの記事は「事実でない」としています。でもKafka記者は、アップルの別の関係者との会話を元に、アップルが「徐々にBeats Musicを変化させ、その変化の一環としてBeats Musicブランドも変えていくのかもしれない」とも言っています。

ただ、もしBeats Musicのブランドが変化するとしても、Beats Musicの機能がiTunesに組み込まれないとは限りません。実際何がどう変わるのかはまだわかりませんが、アップルのストリーミング音楽サーヴィス周辺で動きがあるのは間違いないでしょう。

25日にかけて西日本や東日本で非常に激しい雨のおそれ

 台風16号は、きょう24日午前9時に東シナ海で温帯低気圧に変わったが、今後発達しながら次第に速度を上げて東に進み、あす25日には東北地方を通過する見通し。低気圧に向かって南から湿った空気が流れ込むため、西日本から北日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となる。あすにかけて、西日本や東日本を中心に局地的に非常に激しい雨が降る見込みで、土砂災害、河川の増水、はん濫、低い土地の浸水に警戒が必要だ。

<大雨・雷・突風>

 低気圧の東進に伴い、あす25日にかけて、西日本から北日本の広い範囲で雷を伴った激しい雨が降り、局地的には1時間50ミリ以上の非常に激しい雨の降るところもある見込み。
 あす正午までの24時間に予想される雨量は、多いところで、
  四国地方、東海地方    250ミリ
  近畿地方         200ミリ
  北陸地方、関東甲信地方  150ミリ
  九州北部地方、東北地方  120ミリ
となっている。その後も東日本や北日本を中心に雨量は更に増える予想。

<暴風・高波>

 低気圧の影響で、西日本から北日本の広い範囲で強い風が吹き、海上では非常に強い風が吹くところがあり、しける見込み。
 あす25日にかけて予想される最大瞬間風速は、北陸地方、東北地方で30メートル。波の高さは、九州北部地方、近畿地方、北陸地方、東北地方で4メートルの見込み。

<高潮>

 西日本から北日本の広い範囲で、低気圧の接近に伴い潮位が高くなるため、海岸や河口付近の低地では高潮による浸水や冠水に注意が必要だ。

“白物家電”出荷 4か月連続で減少

エアコンなどいわゆる白物家電の先月の国内での出荷額は、天候不順の影響などで前の年の同じ月と比べて8%余り減少し、4か月連続で前年の実績を下回りました。

電機メーカーなどで作る「日本電機工業会」によりますと、エアコンや冷蔵庫などいわゆる白物家電の先月の国内出荷額は1635億円で、前の年の同じ月に比べて8.6%減少し、4か月連続で前年の実績を下回りました。
品目別で見ますと、▽エアコンが13.6%、▽洗濯機が12.8%、▽冷蔵庫が7.5%、それぞれ前の年の同じ月より減少していて、日本電機工業会では、猛暑で売れ行きが好調だった去年とは一転して天候不順の影響を受けたことが主な要因だと分析しています。
一方で、先月の減少幅は、15%以上のマイナスとなったことし7月よりは縮小しているため、この業界団体では「消費税率引き上げによる白物家電販売への影響は徐々に和らいでおり、出荷額の落ち込みも今年度下半期以降は回復に向かうのではないか」と話しています。

実写化してほしい漫画

人気マンガの実写化といえば、「大コケする」「スベる」といったイメージがつきもの。だが、『ホットロード』『るろうに剣心』など好評を得る実写化作品も少なくない。では、いったいどのような作品が実写化に向いているのだろう?

そこで、いわゆる“ジャンプ黄金期”のマンガのうち、「実写化したら面白そう」と思う作品はどれか、20代の男性200人にアンケート調査を実施してみた。その結果は以下のように!

<実写化したら面白そうだと思う“ジャンプ黄金期”マンガTOP10>
(3つまで選択、協力/アイ・リサーチ)

1位 『SLAM DUNK』 14.0%
2位 『ジョジョの奇妙な冒険』 7.0%
3位 『キャプテン翼』 6.5%
4位 『シティハンター』 6.0%
5位 『キン肉マン』 4.0%
5位 『ジャングルの王者ターちゃん』 4.0%
7位 『ドラゴンボール』 3.5%
8位 『幽☆遊☆白書』 3.0%
9位 『北斗の拳』 2.5%
9位 『花の慶次』 2.5%
9位 『とっても!ラッキーマン』 2.5%

断トツの1位となったのは井上雄彦作のバスケマンガ『SLAM DUNK』。このほか数多くの名作が並んだ。それぞれが選ばれた理由は…?

●1位 『SLAM DUNK』
「実写でも違和感がなさそう」(27歳)、「かっこ良さそうだし無理がない」(29歳)、「なんとなく想像できる」(26歳)など現実味のあるストーリーであることが実写化に向いていると考えられた最大の理由。「キャスティングが難しそうだけど、見る人は多そう」(26歳)、「女子に人気が出そう」(26歳)など、やはりいまだにそれぞれのキャラクターの人気が衰えない作品なのも大きいかも。

●2位 『ジョジョの奇妙な冒険』
「能力をどう表現するのか興味がある」(24歳)、「ネタと割り切れば」(21歳)、「変な格好の連続」(29歳)など完全な再現が難しそうだからこそ見てみたいという、興味本位での票を多く獲得。「ハリウッドで観たい」(28歳)と大きなスケールでの実写化であればアリと考える人もいれば、「大泉 洋に出てほしい」(23歳)と具体的にキャスティングをイメージしている人も。

●3位 『キャプテン翼』
こちらも「CG全開で」(28歳)とエンターテインメントだと割り切った演出を期待する声が挙がる一方、「毎日練習に打ち込むひたむきな姿がより強調された作品になりそう」(29歳)と、実写化されればリアリティーが生まれると考える声も。「サッカーへの人気をさらに高めてくれると思う」(28歳)などサッカーファンからも票を集めていた。

4位の『シティハンター』には「現実的なアクションものなので」(28歳)、「冴羽りょうのユーモア溢れる行動をおもしろおかしく表現できそう」(28歳)、5位の『キン肉マン』には「迫力がありそうだから」(24歳)、「なかやまきんに君がやると良い」(24歳)などの意見が寄せられた。

ちなみに、この調査を行った際に「実写化は困難だと思う漫画」もあわせて調査したところ、『SLAM DUNK』は7位、『ジョジョの奇妙な冒険』は5位、『キャプテン翼』は4位となり、意見が分かれる結果となった。いわばファンの期待と不安が入り混じる結果であり、それだけ根強い人気を誇る証だろう。

ともあれ、映画・テレビ業界も注目していないはずはない『SLAM DUNK』…実写化される日は来るのか!?

【米国はこう見ている】現地メディアでもその去就問題が出始めたイチロー 「メジャー史に名を残す偉人」に待ち受ける未来は

メジャー3000安打まであと160本としたイチロー
 ヤンキースのイチロー外野手が22日(日本時間23日)のオリオールズ戦で8番ライトで先発し、3打数1安打1得点2盗塁、4試合連続で打率を.286とした。前日21日のブルージェイズ戦では今季24回目のマルチ安打をマーク。2連勝を飾るチームに貢献している。
 そのイチローに関し、地元メディアは来季は他チームでプレーする可能性が高まっているとの見方を示している。地元紙ジャーナル・ニュース電子版が報じている。
 記事は「イチロー スズキはまたマルチヒットを記録した」とヤンキース打撃陣の中でイチローが高打率を残している点を指摘しつつ、「彼が来季以降もプレーを続けたとしても、おそらくピンストライプのユニフォームではないだろう」と伝えている。一方で、移籍の可能性が高いとする理由については触れていない。
 イチローは今季343打数で98安打。6試合を残して、21年連続でのシーズン100安打まであと2本に迫っている。 レギュラーという立場にはない中で、着実に安打を重ねており、メジャー通算安打も2840本。3000本の金字塔まで残り160本だ。そんなイチローは守備も走塁も高いレベルを維持しており、41歳で迎える来季もヤンキースに必要な人材となり得る。ただ、チーム方針や本人の意向により、より多くの出場機会が望める新天地に移る可能性は否定できない。
 今季開幕時は5番目の外野手と位置づけていたジョー・ジラルディ監督は、その厳しい立場を事前にイチローに伝えていたようだ。
今季は自らのパフォーマンスで苦境を切り開く
「開幕時には我々の外野手の人数が多かった。私はどういう状況になるかも、何試合(彼が)スタメンで出れるかも確信がなかった。彼にはスプリングキャンプで、“スタメンで出ることもあると思うが、何試合とは確約できない”と伝えた。彼は自分の仕事をよくやってくれている」
 自らのパフォーマンスで苦境を切り開いたイチローをこう称えている。
 一方、記事では壮大なファンファーレとともに今季限りで引退するデレク・ジーター遊撃手との対比についても触れている。
「ジーターはあまりに多くの注目を浴びている。それに相応しいが、イチローもメジャー史に名を残す偉人である。野球殿堂入りも、1回目の投票で選出されるだろう。彼は野球界で最も人気のある選手と同じチームに居合わせてしまった」
 ジーターに匹敵する実績と名声を誇るイチローだが、今季は大々的な引退ツアーの陰に隠れてしまったと分析されている。
 レギュラーシーズンも残りわずかとなった。ヤンキース、そしてイチロー本人が今後の未来をどう描くのか。今季終了後に日本が誇る安打製造機の去就に注目が集まることは間違いない。

巨人15得点で大勝 マジック「4」に

プロ野球は6試合が行われ、セ・リーグ首位の巨人が15得点で大勝し、優勝へのマジックナンバーは1つ減って「4」となりました。

▽パ・リーグです。
ソフトバンク対楽天は楽天が3対2で勝ちました。
楽天はルーキーの松井裕樹投手が、プロ入り後、最も長い8回を投げてヒット6本、2点に抑え、4勝目を挙げました。
首位のソフトバンクは、8回、1点差に迫り、なおも一打同点の場面で主軸が抑えられ、23日もマジック点灯はなりませんでした。オリックス対西武は西武が2対0で勝ちました。
西武は岸投手が今シーズン4回目の完封で自己最多に並ぶ13勝目を挙げました。
2位のオリックスは打線がヒット5本に抑えられて西投手を援護できず、ソフトバンクとの2.5ゲーム差を詰められませんでした。ロッテ対日本ハムはロッテが8対4で勝ちました。
ロッテは4番のデスパイネ選手がホームランを含む3安打4打点と活躍しました。
打線の援護を受けたルーキーの石川投手は7回途中まで投げて9勝目を挙げました。
▽セ・リーグです。
中日対巨人は巨人が15対1で勝ちました。
巨人は7回、打者16人を送る攻撃で一挙10点を奪いました。
大田選手がホームランを含む3安打3打点と活躍し、先発の杉内投手は3年連続の二桁勝利です。
中日は、現役最年長、49歳の山本昌投手が5回3失点で、リリーフ陣も打ち込まれて4位以下が確定しました。
DeNA対阪神はDeNAが2対1でサヨナラ勝ちしました。
DeNAは1点を追う9回、ブランコ選手がツーランホームランを打って試合をひっくり返し、2人目で登板した田中投手が4年ぶりの勝利を挙げました。
阪神は岩田投手が8回まで0点に抑え、9回はオ・スンファン投手で逃げ切りを図りましたが、ゴメス選手のエラーでランナーを出したのが響きました。
阪神は優勝の可能性がなくなりました。
ヤクルト対広島は広島が7対2で勝ちました。
広島はエルドレッド選手が2試合連続の36号ホームランを打つなどホームラン攻勢で得点を重ね、先発のヒース投手が7回をヒット2本、0点に抑えました。
広島は3連勝で、13年ぶりとなるシーズンの勝率5割以上を決めました。
首位の巨人と2位の広島が共に勝ったため、巨人のマジックは1つ減って「4」となりました。

成田空港 東京五輪向け到着ロビーなど改修へ

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、成田空港で、第2ターミナルビルの到着ロビーなどを日本的なイメージを基に改装する工事が行われることになりました。

成田空港の第2ターミナルビルの到着ロビーは、平成4年の供用開始から22年間、ほぼそのままの形で使われています。
こうしたなか、成田空港会社では6年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、海外からの旅行客によい印象を持ってもらおうと、1階の到着ロビーに加えて、鉄道につながる地下1階部分などを改装することになりました。
日本的な「和」のイメージを基調として壁や床を現在の灰色から明るい白に改め、到着ロビーでは照明をLEDに変更し、障子をイメージした幕を天井からつり下げるということです。
改装工事は、ことし9月に着工し、およそ9億円をかけて再来年の春に完成する予定です。
成田空港会社は、「オリンピックに向けて、第1ターミナルでも外国人旅行客を迎える準備を進め、日本の玄関口の第一印象をさらに向上させたい」と話しています。

2014年09月23日

「女子力」で逆襲!? ダイハツ軽シェア首位死守の正念場

■シェアの差はわずか0.4ポイント

ダイハツ工業の軽自動車トップの座が危うくなってきた。今年1月〜8月のシェアはダイハツ30.4%に対し、スズキは30.0%と、その差はわずか0.4ポイント。台数にすると、5600台弱で、もし9月の販売台数が8月のような数字だと、逆転されてしまう。


8月の販売台数はダイハツが3万5454台に対し、スズキは4万2923台で、スズキのほうが7469台も多い。しかも、4月以降5カ月連続してダイハツはスズキに負けているのだ。

もちろんその間、ダイハツは手をこまねいて見ていたわけではない。6月に「コペン」、7月には「ミライース」と新型車を相次いで投入した。特にコペンは軽自動車オープンスポーツカーで、おまけに自分の好みに合わせて着せ替えも可能という画期的な車だ。月間販売目標700台に対し、7月約2400台、8月約3400台と目標を大きく上回る状態が続いている。

その結果、ダイハツ全体の軽自動車販売台数は前年よりも5.5%も伸びている。それでも、シェアを落としているわけだ。その理由は、スズキの販売が好調なことに他ならない。なにしろ今年1月に発売した軽自動車SUV「ハスラー」がアウトドアという趣味性を強く打ち出したことで爆発的なヒット。月平均8000台以上も売れているのだ。

スズキとしては、2007年に34年間守ってきた軽自動車トップの座をダイハツに奪われて以来、虎視眈々と奪還を狙ってきた。そのチャンスがここへ来てようやく訪れてきたということで、社内では相当力が入っているそうだ。

■女性の声満載!「農業女子」も取り込む

もちろんダイハツはトップの座を譲る気はさらさらない。営業本部長の堀井仁専務執行役員も「シェアトップを取ることが目的ではないが、お客様のニーズをくみ取って、一番売れているブランドにこだわっていきたい」と話す。


そこで、打ち出した手が軽自動車ユーザーで多い女性客の取り込みだ。それも特に若い女性にターゲットを絞っている。スズキがアウトドア志向なら、ダイハツは若い女性志向というわけだ。

その端的な例が8月下旬に発売した「ミラココア」と、9月上旬に発売した「ハイゼットトラック」といえる。ミラココアでは、開発に当たって「ココかわプロジェクト」を結成。社内のあらゆる部署の女性社員が集い、顧客調査、内外装デザイン、用品開発、販促策の検討まで、一貫してプロジェクトチームに属する女性社員が担った。

そして生まれたミラココアは、ボディカラーが15色、内装色が9種類と、これまで十数通りだった組み合わせを160通りまで増やした。そのほか、全国を15の地域に分け、販売会社の女性社員が中心となって開発した、地域限定の特別仕様車も用意した。「ますます多様化している女性の感性をしっかり反映させるべく、“好みに合わせて選べる”という価値にこだわった」と堀井専務。

一方、ハイゼットトラックは、農林水産省が進める「農業女子プロジェクト」に自動車メーカーとして唯一参画。実際に農業に携わる女性からの意見を反映し、全8色のカラーを用意し、スーパーUV&IRカットガラスや、スーパークリーンエアフィルター、バニティミラー付サンバイザーなどを装備した。そのほか、「ビューティパック」や「農業女子パック」などユニークなプランも用意した。

このように、ダイハツは女性を意識した車づくりで確実に女性客を獲得しようというわけだ。そして、地域に密着した営業活動をさらに強化していくという。これから数カ月間がまさしくトップ死守への正念場と言えそうだ。

白鵬が無傷の10連勝、鶴竜・逸ノ城が1敗守る

 大相撲秋場所10日目(23日・両国国技館)−−白鵬が無傷の10連勝。
 大砂嵐のすくい投げに体が泳いだが、最後は突き落としで退けた。鶴竜は豪風を出し投げで下して連敗を免れ、新入幕の逸ノ城いちのじょうとともに9勝。稀勢の里は右上手が引けず、宝富士に無残に寄り倒されて3敗。琴奨菊は豪栄道を寄り切り、ともに6勝。

「消費税10%」予定どおり上げるべきか? 税理士85人の答えは「賛否」まっぷたつ

消費税が8%に引き上げられてから半年になるが、次の増税に向けた議論がニュースをにぎわせている。


もともと消費税の税率は、2015年10月に8%から10%へとアップさせることが予定されていた。しかし、GDPが下方修正されるなど、今後の景気に否定的な見方も出てきていることから、「増税を先送りすべきだ」という意見が出てきているのだ。


政府は経済状況を見極めたうえで、年内に結論を出すとしている。消費税は予定通り、来年10月に10%に上げるべきか。それとも、先送りすべきなのだろうか。85人の税理士に聞いてみたところ、その意見は真っ二つに割れた。


●増税に対する「賛否」が拮抗

「消費税を予定通り、来年10月に10%に引き上げるべきか、それとも、延期すべきか」。税理士ドットコムではそのような質問を投げかけ、以下の3つの選択肢から回答してもらった。


1 予定通り2015年10月に増税すべき→44人


2 増税は延期すべき→38人


3 どちらともいえない→3人


85人の税理士から回答が寄せられた。回答は<予定通り2015年10月に増税すべき>が最も多かったが、<増税は延期すべき>との差はわずか6票で、意見が割れる結果となった。<どちらともいえない>は3人にとどまった。


<増税すべき>派は、次のようなコメントを寄せていた。


「使い道にはまだまだ疑問が残る部分もありますが、増税する場所、減税する場所、メリハリを持った政策に期待したいです。政務活動費の使い切りの問題など、これまで以上に『無駄遣い』には国民自身が目を光らせていく必要があるでしょう」


「消費税増税により苦しんでいる顧問先の前ではなかなか言えませんが、日本の財政状態を考えれば、増税すべきと考えます。一時的な苦しみがあっても、今やらなければ将来への大きな負債を残すのみです」


「私を含む日本人は源泉徴収制度を始め、税負担を意識する機会が少ないです。税に対し、無意識、無関心であるかもしれません。今回の増税は日本人が『税』を意識するいい機会であると考えます。『税金は有意義に使ってもらいたい』という意識が高まります。日本人が日本の財政、政治に関心を持ついい機会になってくれればと思います」


「増税によってGDPは落ち、景気は悪くなります。ですが一方で、カジノの解禁により税収だけで賄えない部分を補う。また、移民の受け入れにより人口増加を図り景気循環をおこす。恐ろしいことを言っているとは思いますが、国内だけを見て、増税したり少子化対策したりするだけで解決できる状態では、すでにないと思います。ありとあらゆる手を打つ覚悟の中での増税という位置づけだと信じて『増税すべき』に賛成です」


●増税は「財政健全化につながらない」

一方、<延期すべき>派からは、「消費増税が財再再建につながらない」というコメントが多く寄せられた。具体的には、次のような意見だった。


「そもそも、消費税増税が財政健全化につながるという前提から検証すべきだと思ってます。元財務省の高橋洋一さんはつながらないというをされています。消費税増税をすると確実にGDPは下がります。実質賃金も下がります。名目GDPと法人所得税収はほぼ連動するので、法人所得税収は確実に落ちる。なので消費税増税をしても財政健全化につながらない可能性は否めないと考えてます。この時期の消費税増税はデフレに引き戻す可能性が高いので、完全にデフレを脱却するまで増税すべきではないと考えています」


「現状の財政収支を考えると、消費税増税により赤字国債が減るイメージが全く持てません。また、消費税率UPの議論の中で、複数税率を採用する話がよくでますが、それならば税率を上げなければいいと思います。さらに、諸外国と比較して日本の消費税率は低い、という話もよく聞きますが、そのような諸外国は医療・教育等がその分税金で賄われています。すなわち前提が違いすぎると考えます」


「財政再建としての消費税増税は反対です。なぜなら、我が国の税制体系が高度成長期をモデルとしているため、時代の転機に対応できていないのだと思われるからです。徹底的な財政再建などがないと非常に厳しいでしょう。その意味で、現時点では反対です」
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