操る糸の持ち主を探し、ピノキオは冒険を続ける。
アッチだ、コッチだと、手にした杖が教える道は嘘ばかり。
従うだけのピノキオは、疑いも無く受け入れる。その様子を見て、杖はゲハハと下品に笑う。
――おや?おかしい。
気のせいか、杖の鼻が伸びている?
ピノキオは探す。自分の意志を任せられる存在を。ピノキオは探す。自分の操る糸の持ち主を。
かぐや姫は駄目だった。では、今は誰に頼ればいいのだろう?
その時、手にした武器が唸りを上げた。オレダ、オレヲ頼レとがなり立てる奇妙な武器。
大層品がないなと思いながらも、ピノキオは意志を預ける事にした。
空を見つめるかぐや姫の前に素敵な若者が現れました。
私を虐めてみてくださいな?と願うかぐや姫に、ピノキオは顔を赤らめてうろたえます。
僕は作者を復活させようかと。まあまあ、実は私もそうなのです。
目的の一致を見た2人は、とりあえず、一緒に行動する事にしました。
ピノキオは恐れる。わけのわからない場所にいる自分を。何をしたら良いのか、わからない状態を。
ピノキオは恐れる。自らが手にした武器を。酷く醜い言葉を吐く杖を。恐れのあまり、ピノキオは作者に助けを求めた。
しかし、作者を蘇らせるには他人を殺す必要がある事をピノキオはまだ知らなかった。
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