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2019年07月04日

融合篇〈いばら姫〉三章

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一節

騒乱爆発が街を
包んでゆく。炎と煙の中、
出会うのは二人の少女
一人は見たこともない武器を持った
女子高生
もう一人は眠ったまま
空中に浮いている奇妙な少女
眠っている少女の心の声が聞こえる。
「私は存在しちゃいけない……殺して。
殺して。私を殺して……」
その悲鳴に近い思念を無視し、
女子高生は興味無さげに通り過ぎる。
何かに取り憑かれた
ようにバケモノを切り刻みながら。


依存スル患者ト。
眠レル魔女。
世界ニ存在シテイイノハ、ドチラカ一人。
 
決メテ?……殺シ合イデ。


Normal

  • 【 アリス 】私と同じような……能力を持ってる子?
  • 【 いばら姫 】こんな力、要らない。
  • 【 いばら姫 】もうイヤ……誰か……誰か助けて。
  • 【 アリス 】……私には何も出来ない。
  • 【 いばら姫 】お願い……

Hard

二節

お願い神様。
誰かを傷つけるなら、私を殺して。

三節

私を押しつぶしていた世界が壊れ
私は再びこの世界に戻された。
その意味を考えている。

四節

自分の起こした悲劇を、
誰かが不幸になる病を、
傍観する事しか出来ない。
そんな悪夢を見ている。

五節

誰かの心の痛みに応える事は出来ない。
私にそんな価値は、無いから。

六節

燃えている街が、苦しんでいる人が
次々と現れては消える。
まるで夢の中の出来事のように。

七節

一歩でも、近くに。
強く在りたいと願う気持ちが
私を前に進めてくれる。

八節

弱さの無い人間なんかいない。
いつも何かに怯えて生きている。
あなたも、そうなんじゃないの?

九節

祈りや願いという弱さを捨て、
意思の強さだけを信じて進む。
そうしないと、壊れしまうから。

十節:前半

眠ったままの少女の意識は、
目の前にいる無愛想な
女子高生に向けられた。この人は違う。
何か特別だ……
彼女からは、自分の
忌まわしい能力
同じような臭いがしている。
望んで得たにせよ、そうでないにせよ、
戦いを通じて観察する限り、彼女は
私と同じくらい強い。直感で判る。
彼女なら私を殺せる
剣で私の腹を引き裂き、
心臓をえぐり出す事が出来るだろう。
だから祈るように叫んだ。
存在してはいけ
なかった私
を、殺して。


コノ場所ハ腐ッテイル。
世界ノ腐臭ガ漂ッテイル。
ダカラ殺シ合ッテ、
キレイキレイニスルノデス。


Normal

  • 【 いばら姫 】ずっと眠っていたのに。
  • 【 いばら姫 】誰も傷つけるつもりはなかったのに。
  • 【 いばら姫 】この力は、誰かを不幸にする力。
  • 【 いばら姫 】私は、生まれてきちゃいけなかった……
  • 【 アリス 】私は、何もしてあげられない……
  • 【 アリス 】さよなら。

Hard

十節:後半

振り切ろうとしても「殺して」という
呪いのような思念
がついて回る。
このままではおかしくなりそうだ。
女子高生は剣を抜く。
うるさいッ!
行動を邪魔するモノは誰であれ何であれ
許さない
その決意の切っ先が、眠る少女を貫いた。
だが、剣に肉の手応え
はない。剣は深々とアスファルトに
刺さっている……まるで、眠る少女など
最初から
いなかった
かのように。


簡単ニハ勝テナイヨ?
違う世界ヲ望ンデシマッタカラ。
簡単ニハ死ネナイヨ?
ソンナ事を許シテナイカラ。

posted by 白の書 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 融合篇
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