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2019年07月02日

融合篇〈シンデレラ〉二章

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一節

「どういう事だ!まだ捕まらんのか!」
広い会議室に怒鳴り声が響く。
「たかがヤクザの女一人だぞ!?
「しかし、都内は混乱しています。
同時多発テロの可能性すら……」

「そっちは公安に任せておけ!
 俺ら組対の仕事は何だ!?」
「判っています!ですが、現状では
圧倒的に人手が足りないんです!!」
叫が若手を睨みながらも、
老刑事は理解していた。

新宿での爆発を皮切りに、都内では
あらゆる事件や事故が発生していた。
そして、
謎の黒いバケモノも


ヤクザの事務所を潰して回る女。
その一方で、都内は黒いバケモノに
蹂躙されていた。


Normal

  • 【シンデレラ】一つ、二つ、三つ……今ので何個目だ?
  • 【シンデレラ】まあいい。目に付いた事務所は潰すだけ。
  • 【シンデレラ】そして、その後は……

Hard

  • 【 ギシン 】
  • 【 アンキ 】

二節

都内では大きな事故が連続して発生して
います。また、この混乱に乗じて略奪行為
も起きているとの情報が入っています。
都民の皆さんは落ち着いて……

三節

騒がしい街の中を歩く。
そこかしこで起きる火災。
逃げ惑う人々。車のブレーキ音。悲鳴。
みんな、シャブでもキメているみたいだ。

四節

こちら現場です。被害者によると犯人は
黒ずくめの集団で、凶暴な動物も一緒に
いたとの事です。他の地域で起きた
通り魔事件でも同様の証言が――

五節

通りすがりに、襲ってきたバケモノを撃つ。
駄目だよ?カタギに手を出しちゃ。
ああでも、そんな仁義も――
もう、いらないか。

六節

「品川の次は台東区の事務所だ!」
「現場では、いずれも容疑者とみられる女
の姿があったとの報告が上がっています」
「クソッ!組織関係なく無差別かよ!!」

七節

逃げ惑うしか能のない奴らを踏みつけて
私は進む。
さあ、次はどこにしよう?

八節

「容疑者を視認しました!」
「応援を要請します。今から確保します!」
「そこの女!止まれ!!」

九節

デコスケがようやくやって来た。
いいよ、遊びましょう?
全員でバッドトリップと行こうじゃないか!

十節:前半

前には黒いバケモノ
後ろには警察
気付けば私はすっかり囲まれていた。
前門の虎
後門の狼
とはよく言ったもんだ。
でも、まあ……こういうのも悪くない。

警官が拡声器でがなり立てる声。
地を這うようなバケモノ達の陰り。
鳴り響くパトカーのサイレン。
逃げ惑う一般人の叫び。

それら全てをBGMにして踊ろう。
今からここは、私だけの舞踏会


昼間の街中で起きた銃撃戦は、
無関係な人々の命も奪った。
女は最早、仁義に縛られていた
ヤクザですらなく。そう、彼女は――


Normal

  • 【シンデレラ】力があるってのはいいねぇ……
  • 【シンデレラ】これまでの人生で今が一番楽しいよ!

Hard

  • 【 ギシン 】
  • 【 アンキ 】

十節:後半

黒いバケモノはのように
消え去った。
死ぬ前に見たと同じように。
……やはり、私は死んでいるのか?
近くに倒れ伏していた警官を軽く蹴る。
足に伝わるのはリアルな肉の感触。
……生きている。これは現実
じゃあ、この力は?
シャブの副作用で、こんな事が出来る?
……いや、そうじゃない。確かなのは。
「この力さえあれば、他の組警察も、
何も怖くないって事だ」
そう、下手すりゃ国さえも――
私は再び歩きだした。
その先に待つ悲劇を知らずに。


手に入れた力に溺れた憐れな女。
しかし、それを誰が咎めよう。
魔法を得た彼女は、この時、
間違いなくヒロインだったのだ。

posted by 白の書 at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 融合篇
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