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2019年01月04日

現実篇〈アリス〉二章

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一節

新宿の奥まった場所にある
ラブホテル街
ポツポツと灯りが目立ち始める時刻。
夜の街で働く人々の間に、
一組の男女が佇んでいる。

男の事を「先生」
呼んでいる少女。
上着を羽織ってはいるが
その下は制服を着ている。
許されないその関係は、
「男の言葉によって、
終わりを迎えようとしていた。

少女は「先生」に泣き縋る。
行為が終わってから
別れを告げる男の卑怯さと、
お腹の中に出来てしまった
子供の事を。


優しい人と、卑怯な人は、とても似ている。
どちらも甘い言葉を囁くから。


Normal

  • 【 アリス 】最初はわからなかった。子供が出来てるって。
  • 【 アリス 】生理不順で病院に行ったら……
  • 【 アリス 】その時、何を言われたのか覚えていない。
  • 【 人魚姫 】いつものつまらない仕事帰り。
  • 【 人魚姫 】私は二十歳以上年上の上司と
  • 【 人魚姫 】……ラブホテルにいた。

Hard

  • 【リアルハウンド】アア、何ダカ厄介ナノガ増エタゾ……
  • 【リアルハウンド】束縛サレタ女ト、悲劇ヲ愛スル女。
  • 【リアルハウンド】ドチラガ愚カナンダロウカ?
  • 【リアルハウンド】ドチラガ醜インダロウカ?

二節

先生は私の事を嫌いになったんだろうか。
先生は子供を疎ましく思ったんだろうか?
子供?それは私の事?
それとも、この、お腹の中にいる子の事?

三節

年上の男性に支配されるのは好き。
いつでも女子の方が、若くて弱くて悲しい。
そうあるべきだと思わない?

四節

先生は優しい人だった。いつでも笑顔で私の
悩みを聞いてくれるから。
先生はズルイ人だった。いつでも笑顔で私の
弱みにつけこんでくるから。

五節

私より若い男は嫌い。
まるで私が歳を取ったかのように感じるから。

六節

お腹の中の子供を堕ろす気にはなれない。
お腹の中の子供を産む気にはなれない。
2つの矛盾した問いの間をグルグルと回り
続けている。

七節

男はバカだから弱い女に群がる。
弱い女である事は、生きる術かもしれない。
だからあの人がいないとダメ……

八節

あの人は卑怯だ。私が好きな事を知っている
のに。私が逃げられない事を知っているのに。

九節

今、上司がベッドの上にいる。
私は床の上に座って、○×している。
笑える状沢?……いいえ、これは悲劇。
悲しい悲しい、悲劇の物語。

十節:前半

女子高生
薄暗い不倫
の話をしている。
その後ろに立っているラブホテルの六階。
広いスィートルームの中では、
OLが途方に暮れていた。

ベッドの上に上司だった男が
倒れている。恋人というにはやや年上
過ぎるその男の首にはクッキリと
締められた跡
が残っていた。

死んでしまうなんてズルい。私は何も
悪くない。私は被害者だ。
特殊な性癖を持つ彼の為に
首を締めただけ
なのだから。


不倫とは、人の道を踏み外した男女関係。
では、不倫した者達は人ではないのか?
人ではないとするなら、一体、何なのか?


Normal

  • 【 人魚姫 】だって、あの人が首を締めて欲しいって
  • 【 人魚姫 】ちょっと力を入れたらすぐに逝ってしまって。
  • 【 人魚姫 】私は何も悪くない……何も……
  • 【 アリス 】答えの見えない迷路で私は彷徨っている。
  • 【 アリス 】今はただ、このバケモノ達を殺す事に……
  • 【 アリス 】逃げ込んでいる。

Hard

  • 【サラリーマン】アア、ナンテ可哀想ナ子ナンダ……
  • 【サラリーマン】デモ私達ヲ殺スノハ何故ダロウ?
  • 【サラリーマン】私達ダッテ、同類ナノニ。私達ダッテ、被害者ナノニ。
  • 【サラリーマン】酷イ……酷過ギル……

十節:後半

都会の片隅にある、
ヨクボウの街で、二人の女が
のような運命に囚われていた。
不倫教師
    捨てられた
女子高生は、それでもなお教師の事を
好きだった。彼女にとっては教師が
世界の全てだったから。

ただ言われるがままに性的プレイで
首を締め上司を殺して
しまったOL。悲劇のヒロインに
なった彼女は、戸惑いの中で
興奮する
自分の本性に気づいていた。

彼女達に訪れる運命の日まで、
あと7日


それぞれのヨクボウに囚われた女達。
許されない愚行。
でも、許すのは一体、誰?
愚かだと決めてる貴方は……誰?

posted by 白の書 at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現実篇
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