2019年01月01日
くるみ割り人形 / ブレイカー
クリスマスイブの夜。少女は人形使いのおじさんにもらったくるみ割り人形と一緒に、夢の中で不思議な旅に出かけます。玩具の兵隊、ねずみの王様、お菓子の国、そして王子様――
素敵な夢から覚めて数日、少女は人形を箱にしまいました。夢は終わり、クリスマスも過ぎ、古臭いくるみ割り人形はもうくるみを割る以外に役目もなくなってしまったのです。
やがて少女にも忘れられた人形は、倉庫の奥でぶつぶつ愚痴をこぼします。「ワガハイの有難みが判らぬか。ワガハイこそは至高にして究極の人形であり、他を捨ててでも敬うべき……」
くるみ割り人形は文句を言い続けます。新入りのおもちゃに、少女の新しいお気に入りに、時には少女自身に。そうして「老害」と化したくるみ割り人形は、ゴミの山に捨てられました。
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