2018年05月06日
いばら姫 / ソーサラー
その国には13人の魔法使いがいた。中でも一際力の強い魔法使いは、未来を見通す目を所持していた。その魔法使いの目に映ったのは、悲しい現実に見舞われる美しい姫の姿だった。
時同じくして、子に恵まれなかった王と王妃が一人の女児を授かった。美しく麗しく可愛らしいその赤子に、魔法使い達は祝福を与えねばならぬと話し合った。
13人目の魔法使いは姫の未来を知るが故に、一番美しい時に死ねる祝福を与える事にした。しかし、それは12人の未来を知らぬ魔法使いによって拒否された。
美しく麗しく可愛らしい赤子に悲しい思いをさせてはならぬ。そうして13人目の魔法使いは招かれざる場と知りながら城に乗り込み、姫にとって一番の祝福を与えた。
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