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2023年12月03日

ナポレオンとバリーリンドン

管理人のゆうすけです。
2023年もあとわずか、もういくつ寝るとお正月ですね。

今日は日曜ですが、明日の朝までずっと宿直です。仕方ないのでブログの更新をやっています。
暇だと更新が捗るのです。

昨日、リドリースコット監督の新作「ナポレオン」を観てきました。
3時間近い大作ですが、特に退屈することなく楽しめました。
リドリー監督は2023年で86歳の巨匠ですが、すっごい元気です。あと10年はいけそう。
最後の山場がワーテルローの戦いで、すごい数のエキストラと馬が暴れまくります。
これを撮れる86歳、というのが信じ難い。

ここだけの話ですが、管理人は致命的に世界史の知識がありません。
学生時代に日本史と世界史の選択で、日本史を取ったせいでしょうか。それにしてもヤバイぐらい無知です。
ナポレオンが何処と戦っていたのか、よく分かっていない。
どうもヨーロッパ全土とバトルしてたようですね。しかもほぼ制圧している。ストロングすぎる。
ついでに言うと、プロイセンって何処やねんと思っていたら、ドイツの先祖じゃん。無知が過ぎる。
余談ですが、映画「ナポレオン」では、ナポレオンとその関係者一同が全員英語でしゃべります。
自明のことですが、フランスのお話なので、フランス語でしゃべるのが本来です。
映画を観る時は、日本語吹き替え版のほうがよろしいかと思います。

18世紀のヨーロッパを完全映画化、と言えばキューブリック監督の「バリーリンドン」です。
実はキューブリック監督はナポレオンを映画化したかったのですが、予算が無くてバリーリンドンを撮ったと言うのは有名な話です。
異常にこだわる人なので、当時の情景を再現するために蝋燭の灯だけで撮影するんじゃ、と言い出したのは有名な話です。
当時、そんなカメラは無いんだけど、仕方がないのでNASAがアポロ計画用に開発したレンズを使ってカメラを作り、それで撮影したのは有名な話です。
実際の映像は、映画本編でご確認ください。ちょっと感動します。
「ナポレオン」にも蝋燭や暖炉の光だけで撮影したシーンがいくつかあります。
しかし、現在のデジタルカメラの撮影素子は、月明かりでも撮影可能なので、あまり感動しない。
美術や撮影に関してのこだわりは、やはり「バリーリンドン」が突出しています。
キューブリック監督の変態指数ぐらい高い。1カットにどれだけ時間かけとるねん、という怖さがある。
一方で、「ナポレオン」は、キューブリック監督が出来なかったことをいとも容易くやってのけた、と言う点で忘れ難い作品です。
キューブリック監督が観たら何て言うかな。
メチャクチャ文句言うな。絶対に。
napoleon01.jpgbarrylyndon01.jpg
posted by ゆうすけ at 10:56 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年11月12日

駒田蒸留所へようこそ

「駒田蒸留所へようこそ」は、P.A.WORKS制作による日本のアニメーション映画です。
2023年11月10日公開。監督は吉原正行。
崖っぷち蒸留所の再起に奮闘する若き女社長が、家族の絆をつなぐ”幻のウイスキー”復活を目指すお話です。
komada01.jpg「駒田蒸留所へようこそ」
制作:P.A.WORKS
公開日:2023年11月10日 91分
監督:吉原正行

P.A.WORKSは富山県に本社を置くアニメ制作会社です。
「お仕事シリーズ」とよばれる、働く主人公(主に女の子)の成長を描いた作品を何本か製作しています。
その他にも多くの作品を制作しており、最近では「スキップとローファー」「パリピ孔明」などが挙げられます。
この映画は、「お仕事シリーズ」の劇場オリジナル作品です。

管理人は、2023年11月12日に映画館で鑑賞しましたが、控えめに言って「傑作」です。
90分の劇場作品として作られているので、余分なエピソードは省略し、王道のストーリーでガブリ寄りです。
ウィスキー製造というニッチなジャンルなので、配役として「ウィスキーの知識も仕事の意欲も希薄な若い記者」を観客の視点に据えて、彼をガイドにして物語が進んでいきます。

ヒロインはCVが早見沙織さんです。超ベテランで、EDの歌まで歌います。上手すぎる。
このキャスティングだけでも、かなり本気で作っているのが伺えます。
監督の吉原正行さんは、「攻殻機動隊SAC」の演出や「有頂天家族」の監督をやった人です。
才能がある人なので、名前を覚えておくと良いことがあります。
タイトルや題材が地味な雰囲気ですが、じつは相当本気で作った大人向け映画です。
もちろん子供が見ても楽しめますが、できれば働くことに迷いがある若い世代に観て欲しい。
なんかちょっと前向きになれる気がする。

P.A.WORKSの作品は、色が綺麗なことでも知られていますが、この映画でも密かに腕を振るっています。
冒頭、ロックアイスを入れたグラスにウィスキーを注ぎ、マドラでくるりとかき回すカットが出ますが、CGをフルに使ったすげえカッコいい絵です。氷やウィスキーやグラスの質感が素晴らしい。
主人公たちが乗った車の車窓から見える長野〜富山あたりの山並みや空の色などは、写真のようで絶品です。
全国から集められたウィスキーの原酒が入ったボトルがズラリと並んでいるカットは、それぞれが微妙な色の違いを見せていて、とても綺麗です。
「アニメでやる必要があるのか」という内容の作品ですが、「アニメだから表現できる微妙な色彩や質感のコントロールを味わいたまえ」という回答を非公式に出しておきます。

ウィスキーもアニメーションも、どちらも日本原産ではないけれど、長い時間をかけてじわじわ熟成していって、これだけのものが出来たっていうのが面白い。
良いものを作るには、時間と手間がかかるんですよ、っていう当たり前のことを教えてくれる映画でもあります。
posted by ゆうすけ at 16:34 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年11月08日

2023年の秋アニメ

今日は2023年11月8日です。
アマゾンプライムで「グリッドマンユニバース」が配信されています。
あらかじめ「SSSSグリッドマン」「SSSSダイナゼノン」を見る必要がある映画ですが、その価値はあります。
昔、平野耕太という漫画家が「彼らの週末」という短編漫画を描きました。
世界が終わる日に、オタク仲間が集まって「最後の上映会」を開くマンガです。
それぞれが選りすぐりのビデオを持ち寄って観るだけの話ですが、最後に何を観るかでもめます。
今ならもめる必要は無くなりました。
「グリッドマンユニバース」があるからです。
世界の終わる日には、みんなでこれを見て、最後に「uni-verse」を合唱します。これで決まりです。

ということで、世界の終わりがまだやって来ないので、秋のアニメは何を見るのかもめます。
いつものことですが、ものすごくアニメの本数が多いですね。
全部見ている人はいないと思いますが、有限の時間を何に使うかは悩ましい問題です。
秋アニメはマンガ原作でメジャーな作品がいくつかあります。
「スパイ×ファミリー」「葬送のフリーレン」など。
「フリーレン」は原作が好きなので、アニメも見ていますが、丁寧でいい感じです。長命種のエルフが主役で、世界を俯瞰で見るタイプの主人公なので、絵的にも引きの絵が多用されていて、描くのが大変だと思います。原作は連載途中なので、アニメは途中で終わるのが確定です。
「アンダーニンジャ」というアニメもマンガ原作で、妙な雰囲気が可笑しい「忍者モノ」です。
手塚プロ制作で、あか抜けないもっさりした絵作りが、なぜかマッチしていて、毎週楽しみにしています。
他にもいくつか録画している作品はありますが、なかなか見る時間がとれません。
そのなかで、5分アニメでお勧めなのが「オチビサン」
安野モヨコさんのマンガ原作で、制作はあのスタジオカラー。
スタジオカラーは「エヴァンゲリオン」を制作するために作られた会社で、それ以外の作品としては、NHKで放送された「龍の歯医者」が唯一です。
なぜスタジオカラーが制作しているかといえば、安野さんの旦那が庵野さんだからです。
日本の歳時記をマンガにしたような原作を、すごく丁寧にアニメ化しています。
管理人的にはこの秋のアニメではいちばんの出来だと思います。
あまり話題になっていないようですが、じわじわくる作品です。
ochibisann01.png「オチビサン」
NHK総合<土曜深夜>
原作 安野 モヨコ
制作 スタジオカラー

posted by ゆうすけ at 20:19 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年09月20日

ウィリーズ・ワンダーランド

ニコラス・ケイジという俳優がいます。
主にハリウッドで活躍していて、オスカーを獲ったこともある一流の役者さんです。
ただ、ときどき謎な映画に出演したり、あまつさえ自分で製作に関わったりしています。
2020年に製作され、日本では2021年に公開された「ウィリーズ・ワンダーランド」もそのひとつ。

ウィリーズ・ワンダーランド.jpg「ウィリーズ・ワンダーランド」
2020年製作/88分/R15+/アメリカ
監督 ケビン・ルイス
主演 ニコラス・ケイジ

あらすじというか、内容はこんな感じ、かな?
「車が故障し、人里離れた町に取り残された男。通りかかった修理工に助けられるが修理代を払えず、支払いの代わりに、廃墟となったテーマパーク「ウィリーズ・ワンダーランド」の清掃員として一晩だけ働くことに。しかしパークには暗い過去があり、かつて子どもたちに大人気だった動物キャラクターのロボットたちは恐ろしい殺人鬼と化していた。園内に閉じ込められた男は、容赦なく襲い来るロボットたちと死闘を繰り広げる・・・」

・・・だいたい合っていますが、大筋で間違っています。
実際は「死闘を繰り広げ」たりしません。ニコラス・ケイジの圧勝です。びっくりするぐらいに。
ポスター画像を見る限りでは不気味なホラー映画みたいですが、ちょっと違う。
よく見ると、ニコラス・ケイジが妙なTシャツを着ているのがお分かりいただけると思います。
このTシャツが重要なアイテムで、じつは「ウィリーズ・ワンダーランド」のスタッフTシャツです。
彼はパーク内の清掃をする間、このクソダサTシャツをずっと着用しています。真面目というか律儀というか。

観れば分かるとおり、この映画はいわゆる「映画のお約束」を逆手に取った作品です。
ホラーやアクションものを見飽きた人にこそおススメしたい映画です。
なんというか、ニコラス・ケイジを見ているだけでニコニコしてしまう。
どんなに危機的状況でも、休憩時間になるとサクッと休憩室に戻って炭酸飲料をゴクゴク飲みながらピンボールをやります。ピンボールがだんだん上手くなっていくのが可笑しい。
ニコラス・ケイジ以外の出演者は、ホラー映画の法則に従って、次々と斃されていきます。園内は死体の山です。
でもニコラス・ケイジはブレない。そして無意味に強い。強すぎる。
この映画で最高のシーンは、なんといってもニコラス・ケイジがピンボールマシンで最高得点を叩き出して、拳を突き上げているところでしょう。そんなことやってる場合かっ。
結局、最後までニコラス・ケイジは一言も喋らず、きっちりと約束を果たして去って行きます。
そして観客は、あのクソダサTシャツが妙に欲しくなって、ネットで検索を始めるのです。
posted by ゆうすけ at 19:22 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年09月17日

PLAN75

75歳以上が自らの生死を選択できる<プラン75>。 この架空の制度を媒介に、「生きる」という究極のテーマを 問いかける映画が「PLAN75」です。
2023年9月現在、AmazonPrimeで視聴できます。
plan75.jpg2022年6月公開
脚本・監督 早川千絵
112分


劇場公開時に観に行けなかったので、アマゾンで鑑賞しました。
少子高齢化が急速に進行している日本では、こうした制度が実現したらどうなんだろうと考える人は少なくないと思います。
映画では「プラン75」の対象となる高齢者、制度を支える側の行政・関連事業の人たちの「日常」が静かに描かれてゆきます。あからさまに「こんな制度はダメだ」という描き方をすると、かえって陳腐でしらけた内容に陥るので、逆に「日常に浸透した死の制度」を現実的なタッチで語ります。
映画的な省略が巧みで、説明的にならない抑制のきいた脚本が好感持てます。
また、主演の倍賞千恵子が素晴らしい演技をみせているのが圧巻です。

高齢者を政策的に排除するというアイディアは昔からSFなどではよく見かけますが、この映画の秀逸な点は、そうした制度が存在する社会を、リアルな当事者の視点でドラマに昇華したところだと思います。
また、単なる「制度の紹介ムービー」ではないので、当然「事件」が起こります。
社会体制が劇的に変化するような事件ではないのですが、観客にとっては「自分であればどうするか」を問われるような示唆に富んでいます。
管理人的にはこのプラン75の欠陥は、対象を高齢者に限定している点だと思います。
「生きる権利」は憲法が保障するところですが、「死ぬ権利」についてはじつは曖昧です。
全ての国民は等しく「死ぬ権利」を有する、という制度なら受け入れられるかもしれない。
このプラン75の欺瞞は、「死ぬ権利」に偽装して「死ぬ義務」を課している点にあります。
どれほど高齢であっても貧困であっても、生きることを望むならば「生きる権利」を奪ってはいけない。
posted by ゆうすけ at 21:28 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年08月19日

SANDLAND(サンドランド)

鳥山明のマンガの中で、一番好きなものを選ぶとしたら、やはり「SANDLAND」じゃないかな。
コミックス全1巻で、ジジイとクソガキと戦車しか出てこない作品ですが、鳥山明の集大成というか、好きなものがぎっしり詰まっている。
というのが原作についての説明ですが、そのマンガが劇場アニメになりました。
sandland01.jpg「SANDLAND」
2023年製作/106分/日本
監督 横嶋俊久
原作 鳥山明
制作 サンライズ

あらすじはこんな感じ。
「魔物も人間も水不足にあえぐ砂漠の世界<サンドランド>。悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官ラオと奇妙なトリオを組み砂漠のどこかにある「幻の泉」を探す旅に出る―。」

原作通りに作れば「勝ち確」という作品ですが、ちゃんと原作通りに作って大勝利です。
じつは個人的には原作の終盤がちょっと軽いかなあと思っていて、「オレならこうする」というアイディアを持って観ていたのですが、予想通り終盤は原作を分厚くしてきました。
オレのアイディアとは違ったのですが、原作重視なら妥当な線だと思います。
キャラを足したりすると全部作り直しになるので、これで宜しいのではないでしょうか。

原作紹介の箇所で書いた通り、この作品には鳥山先生の好きなものしか出てきません。
二枚目のヒーローとか、お色気担当とか、一切なし。
なんというか、ジジイが戦車でやって来る、熱い漢の映画です。
キャラやメカにはCGが使われていて、一部にちょっと手直しした方がいいかもというカットはありましたが、おおむね上手くいっています。戦車のコクピット内の描写が好きです。あの戦車(104号)に名前はないのですが、じつは隠れた副主人公で、この作品の肝だと思います。
2023年夏休み映画の中で、いちばん面白い作品かもしれない。
ジジイとクソガキと戦車が好きな人は、ぜひ劇場までお運びください。
posted by ゆうすけ at 21:49 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年07月27日

好きな子がめがねを忘れた

2023年の夏アニメも着々と放送回数を重ねています。
例によってすべてを見ることはできないので、いくつかを選んでみているのですが、その中で毎週わりと楽しみにしているのが「好きな子がめがねを忘れた」です。
原作は藤近小梅先生のマンガで、コミックスは2023年7月現在11巻まで出ています。
あらすじはこんなかんじ。
「中学2年の主人公・小村くんは隣の席の女子・三重さんのことが気になっていた。ある日、三重さんが眼鏡を忘れたことにより、小村くんは初めて彼女と会話をする。近眼な故に無自覚に至近距離で近づく三重さんに彼はドキドキし続け、彼女も次第に小村くんが自身にとって特別な人と自覚し始める・・・。」
という内容ですが、三重さんの「近眼」という設定がちょっと怪しい。
メガネが無いと近距離から遠距離まで全てぼんやりするらしい。近視と遠視と老眼がミックスしたような謎の視力障碍です。管理人がじつはそれに近い。強度の近視と老眼のせいで、オールレンジでぼんやりしています。
好きメガ01.pngsukimega02.jpg

アニメ化にあたって、バリバリのCGを使っているので、原作のふんわりした絵柄が好きな人にはきついかもしれない。三重さんの髪の毛は鑑獅子のようなもっさり感のある手ごわい髪ですが、CGを使ってわさわさ動かしています。キャラクタや背景も、CGできっちり作りこまれています。やりすぎなぐらい。
基本的に主人公の小村君が、セリフとモノローグを延々しゃべり倒すアニメなので、その辺りを味わうのが宜しいと思います。ちなみに三重さんの声は「リコリス・リコイル」のたきなを演じた若山詩音さんなので、この声も重要。すごくいい。
いきなり結論的なことを書きますが、このアニメを鑑賞するのにいちばん良い方法は、「メガネを外してヘッドフォンで聴く」です。
眼が良い人にはできない必殺技ですが、ちょっとぼんやりした画面を見ながら、声優さんの声に集中するのがコツです。アニメ版のAMSRかもしれない。そんな作品ですよ。

posted by ゆうすけ at 20:46 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年07月16日

高畑勲展に行ってきた

高畑勲は日本の映画監督、アニメ演出家です。
2018年に82歳で亡くなっています。スタジオジブリで宮崎駿監督と一緒に活躍した人です。
監督第1作は「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968)で、TVアニメでは「アルプスの少女ハイジ」「赤毛のアン」などを手掛け、最後の監督作品は「かぐや姫の物語」(2013)です。

三重県伊勢市で生まれ、幼少時は同県の津市で過ごした縁で、2023/7/8〜9/18まで三重県総合博物館で「高畑勲展」が開かれています。
管理人は連休を利用してご鑑賞させていただきました。

IMG_0188(1).JPGIMG_0184(1).JPG


2023年7月14日からスタジオジブリの最新作「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)が公開されています。
全く宣伝を打たない方針だったので、アニメに興味がない人は当日までその作品自体を知らなかったという話も聞きます。
その作品ですが、宮崎監督のアニメ人生の総括的な内容になっています。
主人公が宮崎監督自身だとは全く言ってないし、内容も「アニメ」「映画」とは無縁なものですが、見れば分かります。分かってしまう。そして、宮崎監督の関係者も姿かたちを変えて登場します。その中でも一番重要な人物が高畑勲氏。今作はある意味で決別の物語でもあります。
高畑勲と宮崎駿の関係は、先輩後輩であり師弟であり、もっと言うと「神様と使徒」です。
高畑勲は絵を描かない(描けない)監督でしたが、その緻密な演出力と新しい表現の開発力で、圧倒的な知のカリスマを持っていました。宮崎監督は「自分の観客はいつもただ一人、高畑勲さんだけ」というぐらい心酔していたので、その力量は推して知るべしです。

展覧会では過去の演出ノートや絵コンテなどが多数展示されています。
各作品のレイアウトや原画、背景美術も展示されていますが、それを描いたのは高畑監督自身ではないというのも興味深いところです。
展示会なので、基本的には作家の作品世界を肯定的に紹介する、という形になっています。
他の天才的な作家にも言えることですが、優れた作家には功罪相半ばする側面があります。
高畑勲監督も同様です。
「一将成りて万骨枯る」という言葉がふさわしい人物でもあります。
それを踏まえたうえで、天才の足跡を辿るのも悪くないと思います。
posted by ゆうすけ at 20:58 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年06月11日

きさらぎ駅

仕事の都合で8日に1回宿直があります。
この土曜は午前中に仕事をして、そのまま泊りの宿直だったので、時間を持て余していました。
ということで、宿直のお楽しみは「アマゾンプライム」でダウンロードした映画鑑賞です。
今回はSNSなどで話題になっている映画「きさらぎ駅」です。
劇場で公開された時はそれほど盛り上がってはいなかったと記憶していますが、サブスクで無料で観られるようになった途端に話題が沸騰しています。みんな、現金だね。

「きさらぎ駅」は原作、というか、元になったお話?があります。
2004年にネット掲示板の2チャンネルに投稿された実況形式の怪奇体験談がオリジナルです。
「はすみ」さんと名乗る女性が、この世に存在しない「きさらぎ駅」に辿り着き、そこからの行動をネット掲示板に書き込む形式で綴られている怪奇体験談です。最初に乗車した駅は、静岡県浜松市の遠州鉄道「新浜松」駅らしいので、その路線から異界へつながっていると考察されています。
この映画でも遠州鉄道が協力しており、同社のHPにも「きさらぎ駅」のサイトがあります。
kisaragieki01.jpg
「きさらぎ駅」2022年6月公開
監督:永江二朗 脚本:宮本武史
82分

ネットでの評価はおおむね好評のようです。
管理人的には、「ツッコミどころが多くて予算的にも優れた可笑しいホラー映画」という高評価ポイントを進呈しています。
なんといいますか、あまりお金をかけてない部分が好感持てます。
ハリウッドの伝説的映画プロデューサーであるロジャー・コーマン先生(低予算映画の王者、B級映画の帝王と呼ばれています)なら、たぶん最高点をくれると思います。それぐらいB級映画の真骨頂を貫く作品です。
キャストはあまり有名な方は出ていません。しかも登場人物がやけに少ない。
ギャラに関してはプロデューサーも大満足でしょう。
映画の構成は、低予算を逆手に取った上手いやり方になっています。
ネタバレになりますが、ざっくり言って「二部構成」。
前半は「チュートリアル」で、後半戦が「本番」。
同じセット、同じロケ地で、キャストを少しだけ入れ替えて、2度みせる方式です。
撮影がものすごく捗るので、プロデューサーもご満悦でしょう。

ホラー映画というのは意外かもしれませんが、じつは「道徳律」を重んじるジャンルです。
他の作品を思い浮かべても分かると思いますが、紀律違反・マナー違反をする人は痛い目をみます。
ましてや犯罪行為を行うような人は、確実に因果応報の結果を招きます。
この作品もその例に洩れませんが、いろいろとツッコミどころが多くて大変です。
とくに二巡目では、思わず声をあげて笑ってしまうようなシーンが出てきます。ホラー映画なんだけど。
ご覧になる前には、ネット都市伝説の「きさらぎ駅」について予備知識を得てから観ると、いっそう楽しめます。
また、「きさらぎ駅」へは遠州鉄道を二回乗り越してから最終電車に乗り込めば簡単に辿り着けるようなので、浜松市近郊にお住まいの方はぜひ一度チャレンジして、「現地からのリポート」を実況してください。
どうぞよろしく。
posted by ゆうすけ at 11:11 | TrackBack(0) | 映画・TV

2023年04月23日

2023年春アニメ

管理人のゆうすけです。
今日は2023年4月23日です。朝から24時間宿直です。つらい。
実はさっきまで標題の2023年春アニメの原稿を書いていたのですが、投稿する際にネット接続の不具合があって、データは全て消滅しました。さようなら。
もう一度書こうと思いましたが、ああ、パトラッシュ、ぼくはもう疲れたよ。
なんか意識が遠のいていくのをぼんやりと感じています。

今期の継続視聴中の作品は以下の通りです。
僕の心ののヤバイやつ
事情を知らない転校生がグイグイくる
機動戦士ガンダム 水星の魔女 第二シーズン
天国大魔境
スキップとローファー
推しの子
マンガ原作が多いですね。
さっきいろいろ書いていたのですが、もう二度は書けない。
ごめーん。
posted by ゆうすけ at 15:53 | TrackBack(0) | 映画・TV
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銀河大計画別館の管理人。 「銀河大計画」は、1993年から細々とやっている同人誌です。 ゆうすけが書いたネタや没ネタなどを、別館で細々と掲載します。どうぞよろしく。 アイコンコピーライトマーク卵酒秋刀魚さん。
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