管理人は紙の本を出来る限り買わないようにしているのですが(あっという間に本だらけになる為)、気が付いたら買っていました。恐るべし、ヤバイやつ。
電子書店でのキャッチはこんな風です。
「山田への恋心に戸惑う京太郎…。そんな京太郎の気持ちを知ってか知らずか、天真爛漫に山田は近づいて来る!! 遠いようでちょっと近い…2人の関係に少しずつ変化が!?」
ということで、二人の距離が劇的に近づいたように思える第2巻ですが、注意が必要です。
このマンガ、読めばわかる通り、主人公である中二男子「市川京太郎」の、「一人称マンガ」です。
自意識過剰な中二男子が、自分でツッコミまくるマンガです。彼の心の声は、四角いフキダシに、通常のセリフとはフォントを変えて表記されています。
ヒロインである山田は、セリフはあっても心の声(モノローグ)は無いのです。
だから、山田が本当は何を思っているのか、感じているのかは、京太郎はもちろんのこと、読者にも分からない。
と、ここまで書いて、珍しくネタバレしておきます。
第2巻の最後のエピソード(カルテ30)をご覧ください。
京太郎が、初めて自分の気持ちに気づくシーンで、5ページにわたって彼のモノローグが流れます。
そこで注目すべきは、最後の「好きだ」という言葉です。
これだけは、モノローグの四角フキダシに入っていなくて、フォントが明朝体です。
これは、マンガならではの、ちょっとカッコイイ演出だなと思ったのは私だけでしょうか。
京太郎だけが発した言葉ではない、という意味です。
気になる方は、もう一度お確かめください。
余談ですが、このマンガはビレッジヴァンガードで買ったのですが、おまけでペーパーが1枚挟まっていました。販促用のペーパーなのですが、中身は70頁のネームをそっくり掲載しているものなのです。
京太郎が、彼の雨カッパを着込んだ山田のボタンを、震えながら外していくシーンです(1ページ丸々使ってセリフなし、という凄いシーン)。
ネーム時の京太郎、山田の表情が、完成原稿と明らかに違ううえに、はるかに活き活きとしています。
ネームでの表情が一番いい、という定説通り、この顔は最高です。
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