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世の中に出回る1円玉が大幅に減っている。劣化した1円玉は回収される一方、政府が流通用の製造を中止したためだ。現金を使わず、電子マネーやクレジットカードで代金を支払う「キャッシュレス決済」の広がりが背景にある。来年10月には消費税率が切りの良い10％に引き上げられ、出番はさらに減る見通し。存在感の低下は避けられない。

日銀によると、2017年の1円玉の流通量は378億枚。ピークを付けた02年の410億枚から8％減少した。これに対し、電子マネーの決済額は年々増え、16年に5兆円を突破。日銀が調査を始めた08年の約7倍に膨らんだ。

1円玉が一躍脚光を浴びたのは、3％の消費税が導入された1989年。大蔵省（現財務省）は釣り銭需要の拡大を踏まえ、89年から3年連続で、88年の約2倍に当たる20億枚超を製造。85年に246億枚だった流通量は91年、350億枚を超えた。

消費税が切りの良い5％になった97年以降は需要が低迷。11〜13年は収集家が購入する貨幣セット用（約50万〜70万枚）に1円玉の生産を限定し、流通用の製造を中断。8％に引き上げられた14年に再開したが、電子マネーの利用が進んで需要は伸びず、16年に再び製造を中止した。

消費税が10％に変わる今回、軽減税率の導入で食料品など一部商品は8％に据え置かれるものの、5％への増税時を振り返れば、1円玉の需要が減退するのは必至だ。

1円玉の製造コストは1枚約3円とも言われ、一橋大学経済研究所の北村行伸教授は「造れば造るほど赤字になる」と指摘する。現金決済に伴う輸送・保管コストなどを減らすため、政府が15年で18％のキャッシュレス決済比率を25年に40％に引き上げる計画を打ち出したこともあり、1円玉の「援軍」は見当たらない。

このニュースを受けてネットでは、

「買い物すると8パーセントの重みをズシリと感じます。もうやめて」

「消費税導入前も1円は出番がなかったはず　3%でいきなり陽の目を見て慌てて作ったよな　10%で一時的に減少するだろうけど　13%とかでまた繰り返すだろｗ」

「増税公約の議員削減はどうなりましたか？増やすのであれば減税ですよね。ちゃんと約束は守ってください。」

「ともかく消費税は下げないと景気は良くならないですよ。来年上がりますなんてさらっと書いてありますが、非常に重要なことです。」

「100円ショップではいまだになくてはならない存在」

「みんなそんなに電子マネー使ってるの？」

など、多くのコメントが書き込まれている。